幸兵衛の小言

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MOX燃料という核のゴミを買う相手も、安倍のお友達か!?

 ここ数日、四年ほど前に書いた記事へのアクセスが増えている。
2013年6月27日のブログ

 内容は、高浜原発で使用するMOX燃料がフランスから到着した、という記事に関するもの。
 いかにMOX燃料が危険きわまりないかを関連するサイトや本の引用を含め書いたのだが、アクセス急増は、四年ぶり、3.11以降二度目のMOX燃料輸送のため、船がフランスを出港したということがきっかけのようだ。

 NHK NEWS WEBから引用する。
NHK NEWS WEBの該当記事
日本の原発で使うMOX燃料 フランスを出発
7月6日 4時14分

ことし5月に再稼働した福井県の関西電力高浜原子力発電所4号機で発電に使われるMOX燃料を積んだ船が、日本時間の6日未明、フランスの港から日本へ向けて出発しました。

日本に輸送されるのは、原発の使用済み核燃料からプルトニウムを取り出してウランと混ぜた「MOX燃料」で関西電力が高浜原発4号機の「プルサーマル」で使用するためフランスの原子力企業「アレバ」に製造を委託していました。

フランス北西部のシェルブール港では、MOX燃料が入った円筒形の容器2基が大型クレーンで専用の輸送船に積み込まれ、日本時間の6日未明、日本へ向けて出発しました。

アレバによりますと、日本へのMOX燃料の輸送はこれまでに5回行われ、東京電力福島第一原子力発電所の事故の後では2回目となります。

輸送には2か月から3か月かかる見通しだということで、安全を確保するため、輸送ルートについてはおよそ2週間後に公表するとしています。

福島第一原発の事故のあと、各国で原発の安全対策の強化が求められて原発の新規建設が難しくなるなか、アレバは厳しい経営状況が続いていて、広報担当者は「われわれは今後も日本にMOX燃料を提供し続けられると期待している」と話しています。

 東芝の足を引っ張ったウェスティングハウスの原発事業のみならず、世界的に原発というビジネスは経済的にも行き詰っている。
 アレバも、その影響を受けないはずがない。アレバにとって日本は、大事な顧客である。
 しかし、国のエネルギー政策は、海外の一企業の窮状を救うためにあるわけでは、もちろんありえない。

 四年前の記事と重複するが、いかにMOX燃料が危険かをあらためて確認したい。

 「MOX」は、プルトニウムそのものを燃料に使うことにより、例えば原子炉のブレーキに相当する制御棒が効きにくいなど原発稼動中の危険性も大きいが、その燃料を作る過程や再処理まで危険がいっぱいである。
 『新装版 反原発、出前します-高木仁三郎講義録-』(反原発出前のお店編、高木仁三郎監修、七つ森書館)から再度引用したい。どれほどMOX燃料を使うと“やっかい”なのか、重要部分を太字にする。
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『新装版 反原発、出前します』(七つ森書館)

 MOX燃料を使うためには、ウラン濃縮度がいろいろ違った燃料を作らなくてはなりません。さらにプルトニウムの冨化度(濃度)もいろいろと違ったものを作らなくてはいけないのです。仮にそれを再処理するとなるとどういうことになるかを考えると、頭が混乱してきます。同じ組成のものは一度に再処理できますが、違った組成のものは一度に再処理できないので、原子炉からでてきた使用済み燃料を何通りにも分けなくてはなりません。このように核燃料サイクルがきわめて複雑になるのです。
 もう一つ、MOX燃料加工の場合に問題になるのは、プルトニウムn半減期の問題です。プルトニウム-239の半減期は2万4000年ですが、プルトニウム-240の半減期は6600年です。それからプルトニウム-241の半減期は14年で、プルトニウム-242の半減期は37万年です。このような放射能ができるのです。これが原子炉ごとに違ってくるのですが、問題はプルトニウム-241です。この半減期が短いので早く崩壊していって、アメリシウム-241になります。半減期が14年ですから、一年もすればけっこうたまってきます。アメリシウム-241はガンマ線を強く出しますので、取り扱いが面倒な上に核特性が違ってきます。燃料としては品質が劣化します。このアメリシウム-241がMOX燃料の加工をやっているうちに、たまってきてしまうと、強いガンマ線のために工場に立ち入れなくなることもあります。ですから、「プルトニウムを長い間置いておくな!」「プルトニウムは取り出したらすぐ使え!」といわれています。

 このように、通常のウラン燃料さえ原発のゴミはやっかいなのに、MOX燃料の原発でできるゴミは、もっとやっかいだし、危険性が増すばかりなのだ。

 危険性の問題のみならず、経済性の面でも、MOX燃料は割に合わない。

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高木仁三郎著『原子力神話からの解放』

 高木仁三郎さんの『原子力神話からの解放』は、初版が光文社カッパ・ブックスから亡くなる直前2000年8月に発行され、講談社+α文庫で再刊された。
「第9章 『核燃料はリサイクルできる』という神話」から、MOX燃料が危険なだけでなく、経済性の面でもメリットがないことについて引用。

リサイクルで放射能が増える!

 MOX燃料は私の専門分野ですから、大きな国際研究もやりましたし、いろいろなレポートも書いています。ここではくわしく述べませんが、プルサーマル計画、つまりMOX燃料をやると、どのくらいエネルギー的に得をするのか研究したことがあります。たとえ1パーセント以下とはいえ、本来なら捨ててしまうプルトニウムをまた使うわけですから、それによる燃料節約の効果も一定程度はあるだろうと、計算上は考えられるわけです。そこで、私たちの国際研究であるIMAプロジェクトのなかで、このメリットについて研究してみました。
 IMA研究の正式な名前は「MOX燃料の軽水炉利用の社会的影響に関する包括的評価」というものです。私たちがこの研究をやって明らかにした一つの重要な点は、プルトニウムを取り出して燃やすことは、安全性の問題は別にしても、燃料資源上のメリットはまったくないということです。とくに、リサイクルによって環境の負荷を少なくするといったメリットは、まったくありません。
 ウランが原発の燃料となるプロセスは、非常に長い道のりだという話はすでにしましたけれども、使用済み燃料を再処理して取り出すことは、それをさらに複雑にした流れとなります。プルトニウムをあちこちに動かし、いろいろな工程を経てプルサーマルという名の再利用を行なうと、その過程でいろいろな廃棄物が出てくるうえに、そうやって燃やしたプルトニウム自体が結局、最終的には使用済みのMOX燃料というゴミとなって残ってしまいます。ゴミを減らすことになるどころか、この計画はかえってゴミを増やすことになるのです。

 “リサイクル”などと言う言葉に誤魔化されてはいけない。通常のウラン燃料より放射能のゴミが増えるし、稼動後の危険性も増すのに、経済的な効果もないMOX燃料など、フランスから届いたらそのままで廃棄物とすべきだ。

 世界の潮流は、脱原発であり、再生可能エネルギーの導入である。
 
 しかし、“フクシマ”を経験した日本が、なぜ、フランスの原発会社のためとも思われる狂気の沙汰に出るのか。
 ドイツは日本の原発事故を契機に、エネルギー政策で世界のリーダーたる存在になったが、本当は、日本がそうなるべきである。

 世界各国が核をなくそう、と叫んでいるのに、唯一の被爆国である日本は、アメリカに追随してその行動に参画しようとしない。

 原発再稼働も含め、今この国は、後年の歴史家が首をかしげるようなことしかしていない。
 
 モリやカケどころではない問題を、MOX燃料による原発の再稼働は孕んでいる。
 問題を何十万年後にまで残す、地球規模の環境問題であり、その地球を何度も壊すだけの危険性のあるゴミを増やし続けると言う蛮行。

 高浜原発の再稼働をもっとも喜んだのは、アレバだろう。
 もしかすると、フランスにも安倍のお友達がいるのかもしれない。

 しかし、そのお友達がもたらすのは、危険極まりない核のゴミだ。
 
 “お友達ファースト”の安倍晋三。
 そのお友達であるモリやカケ、未熟な国会議員の暴言などにメディアがスペースを割いているが、実は、安倍政権で最も危険な暴挙は、原発再稼働であることを、忘れてはならない。

 原発は稼働させればさせるほど、その処理方法が存在しないに等しい核のゴミを増やし続ける。
 そんな危険なゴミを増やしてはならないとともに、危険な政府は、一日も早くゴミとして廃棄すべきだろう。


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by koubeinokogoto | 2017-07-08 14:26 | 原発はいらない | Comments(0)

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