幸兵衛の小言

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関西電力が大飯再稼動にあたり火力発電所を休止したり、休止していた火力発電所の再稼動努力を放棄して、あくまで原発再稼動にのみこだわっていることは、すでに書いた。
 そして、関電が電力供給量と予想需要を元にグラフ化している「関電でんき予報」は、休止した火力発電所の電力供給量を計算から外して、原発を稼動させないとい電力不足になる、と脅しているわけだが、ようやく大新聞の中にも、この詐欺まがいの関電の悪事を指摘するようになった。朝日新聞デジタルより引用。
朝日新聞デジタルの該当記事

2012年7月28日03時00分
関電でんき予報、実態と差 火力フル稼働前提とせず

 関西電力が管内の電力需給の状況を自社のホームページで知らせる「でんき予報」について、「実態を反映できていない」という指摘が出ている。関電が当日の需要予想をもとに、余分な火力発電所を停止した後の供給力をもとに需給状況を示しているため、本来の実力よりも厳しい需給に見えるためだ。

 「でんき予報」では、関電が毎日、ピーク時の供給力に対する最大需要の割合(電気使用率)を試算して公表している。90%未満なら、需給が「安定的」であることを示す緑の顔マークになり、いまのところ、緑以外の予報は出ていない。

 ただ、大飯原発3、4号機が相次いでフル稼働したのに、電気使用率はそれほど下がっていない。それは、関電が当日の気温などから需要予想をたて、それをもとに、ピーク時にどの電源をどれだけ動かすか決めて、それを「供給力」として示しているからだ。

 このため、需要が低かった7月前半では、5日に大飯3号機が送電を始めると、次々と余った火力発電所を停止。需要が低い土日は特に停止が多く、7月8日は故障中の1台を含む計14基、700万キロワット以上の火力発電所を止めて、供給力を抑制した。当日のでんき予報上の使用率は「78%」だったが、停止火力の供給力を加えると、使用率は60%に下がる計算だ。

 停止中の火力を供給力に加えたとして試算した使用率は、関電が発表した使用率(でんき予報とほぼ等しい)をほぼ毎日下回っている=グラフ。

 電力は需要と供給を一致させなければいけないため、出力の上げ下げがしやすい火力発電所は普段から調整役を担っている。このため「余分な火力発電を停止すること自体は、当然の対応」というのが関電の言い分だ。しかし、電力需給の実態を知らせ、節電に役立ててもらおうという「でんき予報」の本来の趣旨からすると、フルパワーの供給力を前提にすべきではないかという批判は多い。(福間大介)



 ちなみに、紹介した全文章は、無料の登録をして見ることのできる内容。登録しないと冒頭のサワリのみしか読めない。ぜひ、登録のほどを。グラフは無断転載・複製が禁じられているので、リンク先でご確認のほどを。

 あくまで原発を稼動することに固執する余り、原発の発電量の三基~四基相当の電力量を持つ火力発電所を休止して、その供給量を除外した数字を最大供給量と言う誤魔化しを糾す政府組織はないのだろうか・・・・・・。まぁ、徒党を組んで原発を稼動させようとしているのだから無理か。

「関電でんき予報」のサイトは下記である。
関電でんき予報

 昨年だって、原発なしでも真夏に3,000万KWの供給ができたのだが、大飯が再稼動したのに、ピーク時供給力は3,000万KWを下回っている。これを、一般常識では「嘘」あるいは「詐欺」と呼ぶと思うのは私だけではないだろう。休止している火力発電所の供給量を加えると最大供給量は、ざっと概算で3,400~3,500万KWにはなるはず。あるいは、もっと多いかもしれない。これは専門家の方にお聞きしたいところだ。
 しかし、そういう数字を出しなくないのだ、関電、いや原子力ムラの連中は。「原発がないと電力不足になる」という新たな「神話」を作ることに躍起になっているのが、今の彼らの実態である。

 政府は、こんな「詐欺行為」に加担までして電力会社が債務超過になるのを防ぐために原発を稼動させたいのか。もし、企業としての電力会社を救うための原発稼動なら、他に選択肢はあるはずだ。
 まず脱原発を前提に、原発関連の資産を原発を止めても損失にさせず、バランスシート上で債務超過にならないように“数字”における超法規的措置を検討するなど、やることがあるのではないか。財務のことは詳しくないが、資産であり続けさせるために原発を稼動させる、ということが背景にあるのなら、それはあまりにも理不尽であろう。

 冷房を止め、外の空気に触れながら、「暑いのは天候だけのせいではない」と思う週末である。
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by koubeinokogoto | 2012-07-28 16:13 | 原発はいらない | Comments(0)
原発の現場作業員の実態を明らかにする東京新聞の記事を紹介したい。東京新聞 TOKYO Webの該当記事

福島第一元作業員「賃金、手当ピンハネ」 労働局に訴え「多重派遣」も
2012年7月27日 07時03分

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 東京電力福島第一原発事故の収束作業に携わった長崎県出身の元作業員男性(45)が二十六日、下請け上位の日栄動力工業(東京都港区)が職業安定法と労働者派遣法に違反する多重派遣をしていたとして東京労働局に訴え出た。二十七日には、多重派遣のほか約束された賃金が支払われていないとして、長崎県内の下請け会社四社を長崎労働局などに訴え出る。

 男性は昨年七月一日~八月九日、福島第一で事故収束作業に従事していた。弁護団などによると、男性に仕事を紹介し、給料を支払っていたのは前田工業(長崎県松浦市)だが、放射線管理手帳上の所属会社は、大和エンジニアリングサービス(同県佐世保市)になっていた。

 両社の間には、佐世保市の創和工業と福田工業が介在し、上には、日栄動力工業がある複雑な下請けの流れになっていた。

 下請けを繰り返す中で、大和エンジニアリングは日当と危険手当の計二万四千~二万五千円を下請けに支払ったが、男性には一万千円しか支払われていなかったという。

 男性は「何重もの下請け構造は不当だ。約束された日当も支払われず、危険手当もピンハネされた」と訴えている。

 本紙の取材に対し、大和エンジニアリングは「請負契約であり、多重派遣ではない。下請け会社には危険手当を含めた金額を支払った」と説明。前田工業は「上にたくさんの会社があるとは知らなかった」と話している。

◆建屋外と事前説明/実は高線量要員

 福島第一原発の収束作業で危険手当の未払いなどを申し立てる元作業員の男性は、本紙の取材に、原発の建屋外の作業だと説明されていたことや、被ばくの恐怖と闘いながらの作業だったのに正当な手当が支払われない怒りを語った。

 二十キロの鉛板を入れたリュックサックを背負い、防護服に全面マスクを着け、1号機原子炉建屋の急階段をビル六階の高さまで駆け上がる。線量計の警報は鳴りっぱなし。緊張と息苦しさで心臓が破裂しそうになる。「早く終われ、早く終われ」。男性は心の中でつぶやき続けた。

 昨年七月に携わった作業を男性が振り返った。建屋内にいたのは十分弱だったのに、二・四ミリシーベルトも被ばくした。一般人の年間被ばく上限の二倍以上もの線量だ。建屋内に局所的に線量が極めて高い場所があることなどが影響したとみられる。このほか男性は高濃度汚染水を処理するための配管作業など、被ばく線量の高い作業に当たった。福島第一での作業は一カ月あまりだったが、この間に計約一二・三ミリシーベルトも被ばくした。

 原発作業員の被ばく上限は五年間で一〇〇ミリシーベルト。年平均二〇ミリシーベルトが作業員の手持ち線量だ。男性の場合、わずか一カ月で半年分を使ったことになる。

 下請け会社も自社の社員が線量を使い切ってしまうと、次の仕事を取りにくい。そこで男性のように臨時の作業員を雇うケースが出てくる。男性は「自分が(被ばく線量の高い作業を短期で担う)高線量要員だったことを後で知った」と話し、「約束した賃金は少なくとも払ってほしい」と訴えた。 (片山夏子・東京新聞)


 まず、この元作業員の方の“勇気”に敬意を表したい。なぜなら、原発の現場作業員の方々が、このような理不尽な労働環境にあって何らかの訴えをしようとしても、力づくや金づくでもみ消されることが大半だからだ。
 また、労災の申請をしようとしたり、原発作業員が病気になったりガンで亡くなって、その親族が電力会社に原発との因果関係を指摘しようとすると、原子力ムラの住人は「証明できない」ことを盾に訴えを拒否し続ける。原子力ムラの住民は、現場作業員の人々を、ほとんど“虫ケラ”同然に扱うのだ。
 一人息子を失い、その原因を原発での労働と確信した父親が原子力ムラから冷たく扱われる様子は、松本直治さんの『原発死』に詳しい。松本直治著『原発死 増補改訂版』

 楽観は許されないが、これを機に原発現場作業の下請け構造の問題点が少しでも明らかになることを期待したい。

 その下請け構造だが、この記事からも、孫請けどころか江戸時代からの過去帳をたどるように数多くの業者を仲介して、賃金のピンはねが行われるとともに、現場作業の安全管理が、あまりにも杜撰であることが分かる。
 
「東京電力」と「日立プラントテクノロジー」の間に波線があるのが意味深である。この部分にいくつ仲介する会社や“業者”が入っているのだろう・・・・・・。二桁の会社や人を経由して、ようやく現場作業員に方につながっていてもおかしくはない。

実際の作業員を手配する「親方」は別名「人夫出し」と言われて、定期点検の際には、とにかく人手が必要なので、いろんなところから人を集めで、孫請け、ひ孫請け会社と契約する。このことは、堀江邦夫さんが文字通り“体を張って”書いたルポルタージュ『原発ジプシー』で知った。
 昨年4月に、このブログで『原発ジプシー』を紹介した。その中で、堀江さん自身が味わった現場作業の恐怖感が伝わる部分を引用した後、数多の会社と人を介在させている構造が、電力会社と現場作業員との間に、どのような距離をつくっているか書いたので、引用したい。
堀江邦夫『増補改訂版 原発ジプシー』
2011年4月5日のブログ

 放射線量だけの問題ではなく、その仕事がどれだけ精神的にもきついか、ということが本書を読むことで分かる。そして、こういった細分化された仕事を進める上で、何か事故が発生した場合は、いろいろな構造的な“距離”の問題が、早期に解決するための障壁になることが、この本を読んで理解できる。
(1)電力会社から実作業者までの中間業者の多さによる組織間の距離
(2)原発システム全体を把握する者と実作業者との、情報面の距離
(3)電力会社と実作業者との、感情面での距離
(4)電力会社と実作業者との危機意識(恐怖感)の距離

 これらの距離(≒ギャップ)を作り出す元凶は、人間が制御する限度を越えた危険で巨大過ぎるシステムである。

 この後、堀江さんは事故で怪我をするのだが、請負会社による「事故隠し」の実態なども恐ろしいものがある。「○○○○日間、事故ゼロ」などいう標語が、どれだけ虚構にまみれているかなども、暴かれる。今に続く原発関連組織の隠蔽体質の歴史は長く、根は深い。



 人間が制御できる限界を超えた巨大システムであるとともに、巨額のマネーが取り巻くために、中間搾取が恒常的に行われる下請け構造を持つ原発。

 大飯を既成事実としてさらに休止中の原発を稼動させようとしている“原子力ムラ”の面々。すべての原発の背後には、人間性を無視した過酷な労働を強いられている現場労働者の方々の姿がある。


 関西電力の会長と社長、いや全ての電力会社の経営者に、“鉛板で包まれた線量計”を持って現場での作業をしてもらったら、少しは考えも変わるだろうか。それこそ、リーダーによる“率先垂範”の格好の姿であると思うのだが・・・・・・。
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by koubeinokogoto | 2012-07-27 21:10 | 原発はいらない | Comments(0)
原子力ムラが、その本性を露わにしてきた。大飯再稼動の勢いを他の原発の再稼動につなげようとする関西電力八木社長の発言を紹介。
東京新聞 TOKYO Webの該当記事

関電社長、次の原発再稼働に言及 「国は早く審査を」
2012年7月25日 12時47分

 大飯原発4号機がフル稼働に達した25日、関西電力の八木誠社長が、“次の再稼働”について「高浜3、4号機が最有力」と発言した。時期は明言しないものの「(国には)できるだけ審査を早くしてもらいたい」とも口にし、電力会社トップの前のめりな姿勢を見せた。

 関電は、大飯原発3、4号機を含め八つの原発の安全評価(ストレステスト)の1次評価結果を経済産業省原子力安全・保安院に提出している。

 福井県おおい町で25日午前に取材に応じた八木社長は「電力需給ではなく、わが国のエネルギーセキュリティーを考え、安全性を確認できたプラントはできるだけ早く動かしていきたい」と強調。



「電力需給ではなく、わが国のエネルギーセキュリティーを考え、安全性を確認できたプラントはできるだけ早く動かしていきたい」とは、いったいどういう意味か?
 
 「わが国のエネルギー」政策は、フクシマを踏まえて、今後しっかり議論されるべきで、この「セキュリティ」という言葉は、関電をはじめとする電力会社の「経営上のセキュリティ」を意味すると考えるべきだろう。

 冗談じゃない。フクシマは、まったく収束のメドさえたっていない。また、政府、国会、民間の調査組織がそれぞれに検証結果を報告しているが、地震と津波という天災的な部分と、立地から危機管理対策などの人災的部分について、十分な検証が行われたとは思えない。まだまだ抜けがある。
 百歩譲って、津波に最大の原因を求めても、他の原発において、想定される最大の津波への対策が十分とは言えない。どの原発も、現時点で再稼動させることは暴挙としか言えない。

「我が国のエネルギー」政策は、フクシマの検証を踏まえ長期的視野から立案されるべきである。そして、現在休止中の原発について稼動の是非の判断は、フクシマを踏まえて発足する(はずの)原子力規制委員会の仕事として検討されるべきで、旧組織の安全・保安院も、旧ルールのストレステストも効力を持たないはずだろう。

 以前に内田樹のブログから紹介した言葉で使うならば、火力発電による原料のコスト増や地球温暖化への影響は、対策することが可能(何らかの手を打つことができる)「リスク」の分野だが、原発の事故は取り返しのつかない「デインジャー」である、という認識は原子力ムラの面々には皆無なのだろう。

 関電八木社長の発言からは、彼等が考える「リスク」は自分達のことを対象とするのみであって、国民や日本国土、ひいては地球環境の「リスク」など一切考慮していないとしか思えない。

 そもそも、“高い原燃料”を、他の国のように交渉して安くしようという経営努力をしていなかったのが実態だ。以前に書いた中日新聞の引用を含むブログの内容をあらためて紹介したい。ただし、リンクしていた中日新聞のサイトには、すでに該当記事はないので、ご了承のほどを。しかし、「薔薇、または陽だまりの猫」さんのブログは健在です。
2012年3月20日のブログ
------------3月20日のブログから-------------------------------------
 “原子力ムラ”の問題はいくらでもあるが、彼らが主張する「燃料費高騰による電気料金の値上げ」にも、いろいろとその前に、電力会社と政府が努力すべきことがあるようだ。
 さまざまな問題提起のブログを紹介しているブログ「薔薇、または陽だまりの猫」を見ていて、次の2月25日の中日新聞の社説を知った。
「薔薇、または陽だまりの猫」さんの該当ページ
中日新聞サイトの該当記事

電気値上げ 燃料高値買いは背信だ

 火力発電の主力燃料、液化天然ガス(LNG)を世界一の高値で買えば電気料金も自(おの)ずと高くなる。唯々諾々と産ガス国の言い値に従い、消費者にツケを回す電力業界の構造は限りなく背信に映る。

 東京電力は企業向け料金の値上げ発表に続き、家庭向けも国に値上げ申請する。原発が失った発電能力を火力で補っているため、燃料費が年八千億円以上増え赤字経営に陥るからだという。

 日本が保有する原発は計五十四基。福島以外の原発も周辺自治体の反対などで定期検査終了後も再稼働できず、今や動いているのはわずか二基だ。

 その結果、日本の総発電量に占める原発の割合は著しく低下し、火力発電は49%から72%へと膨らんだ。東電以外も遅かれ早かれ料金を引き上げるのだろうが、値上げ理由をうのみにはできない。

 火力発電にはLNGや石炭、石油が使われ、LNGが四分の三を占めるが、そのLNG調達には不可解な点があまりに多い。輸入LNGの六割は電力向けで、昨年十二月の購入価格は百万Btu(英国熱量単位)当たり約十六ドル。ところが、欧州は約十ドルで輸入し、米国は自国の地中に堆積した頁岩(けつがん)層からのシェールガス生産が始まり、三ドル前後と極めて安い。

 ドイツはパイプラインで輸入するロシア産と、LNGで輸入するカタール産などを競わせて値引きを迫れるが、日本には産ガス国との間を結ぶパイプラインがない。

 電力業界は高値の理由をこう説明しているが、同じ条件下の韓国は日本企業が投資したロシアのサハリン2から日本の半値以下で輸入し、三年後にはガス輸出国に転じる米国とも安値で契約済みだ。なぜ電力業界は、のほほんと大手を振っていられるのか。主たる理由は原燃料費調整制度の存在だ。

 産ガス国が値上げしても、為替変動で輸入価格が上昇しても、上がった分を電気料金に自動的に上乗せできる制度なので、過保護を見抜かれた電力業界は産ガス国の言い値で押し切られてしまう。

 産業界からの批判を避けるため、大口企業と割引契約を結んでいるともいわれている。中小・零細企業や家庭など、力の弱い需要家ばかりにツケを回し、声の大きい企業は割引で黙らせる。

 こんなあしき構造を許しては原燃料費調整制度を続ける政府も背信のそしりを免れない。円高を活用した海外ガス田の権益獲得など燃料調達も視野に入れた料金制度のゼロからの見直しを求める。


 「総括原価方式」といい、この「原燃料費調整制度」といい、まったく国民無視の制度といってよいし、放置しておくことで、どんどん市民生活を圧迫させるものと言えるだろう。
 原燃料のコスト削減努力を放棄し、高い燃料で購入したとしても値上げして電力会社の利益は確保できる。これは、電力会社のみを優遇する不平等制度であろう。
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 このように、電力会社だけは儲かる不平等制度にあぐらをかいて、原燃料コストダウンの努力をしてこなかったのである。 

 経済の論理にのみ固執し原発再稼動で一石二鳥、いや一石三鳥を狙う関電は、大飯再稼動後にも“電力不足”の危機を煽るために火力発電所を休止している。ガジェット通信から、「週刊ポスト」8月3日号の記事を紹介する。
ガジェット通信の該当記事

大飯再稼働も供給量増えず 関電は火力発電止めて調整してた

 政府はこれまでに大飯原発3、4号機の再稼動に踏み切ったが、『週刊ポスト』がこれまで再三指摘してきたように、原発を再稼働しなくても電力が足りることは間違いない。大飯原発3号機の再稼働によって、皮肉にもそれが証明されてしまった。

 実は、大飯原発3号機が再稼働しても、関電の電力供給量は「全く増えていない」のだ。 たとえば、節電が開始された7月2日の関電のピーク時供給力は2470万kWだった。

 関電は、大飯3号機再稼働による供給力の増加を原子力118万kW、揚水発電(※注)53万kWの計171万kWと公表している。ならば大飯原発3号機がフル稼働した7月10日以降は、単純に計算しても2640万kW以上の供給力があってしかるべきだろう。

 しかし、3号機のフル稼働後も関電の最大供給力はほとんど変化していない。7月10日は2441万kW、11日は2520万kWである。

 このおかしな事態の背景には、国民を欺く重大な裏切り行為がある。関電は大飯3号機を再稼働した後、一部の火力発電所を止めることによって自ら供給力を調整していたのだ。

 たとえば11日は赤穂発電所2号機(兵庫県赤穂市)や海南発電所3号機(和歌山県海南市)など4プラントの運転を止めていた。12日も御坊発電所3号機(和歌山県御坊市)など4機を停止させている。

 関電も「検査作業で止まっている姫路第二発電所以外は、検査やトラブルではなく需給状況を見て停止させている」(報道グループ)と認めた。つまり、原発再稼働でできた余裕で、燃料コストのかさむ火力発電所を止めていたというわけだ。

 関電は、「でんき予報」と称して管内の電力使用率を公開している。しかし、自分たちの都合で供給力を調整しているために、大飯原発再稼働後も使用率は一向に低下しておらず、再稼働前と同じ80%台を推移している。これでは国民が関電に不信感を覚えるのも当然である。

 節電の根拠となった需給予測そのものの嘘も露呈しはじめた。関電は5月19日に「今夏の需給見通し」を発表しており、この中で7月前半の最大電力需要を2757万kWとしていた。しかし実際は10日の2211万kWが最大で、ほとんどの日の最大電力は2100万kW以下だ。

 想定需要と実際の需要がここまで食い違ってしまったのは、決して節電努力だけが理由ではない。想定需要は、観測史上最大の猛暑である2010年を基準にし、あらかじめ不当に高く見積もられていたのである。

 各電力会社は5月時点での本誌取材に対し「今夏の気温については想定できないため」(関西電力広報室)などとその基準の正当性を主張していた。しかし、7月ともなれば事情は変わってくる。気象庁の1か月予報(7月14日~8月13日)によれば、今夏の気温は平年並みとなる可能性が高い(平年より低い30%、平年並み30%。平年より高い40%)。需要予測もこれに合わせて修正すべきだろう。

【※注】揚水発電/夜間など電力需要の少ない時間帯の余剰電力を使用し下部貯水池から上部貯水池へ水を汲み上げ、電力需要が大きくなる時間帯に水を導き落とす水力発電方式

※週刊ポスト2012年8月3日号


 企業努力しないままに高くなった原燃料費を抑えるために、火力発電をできるだけ止めたい、というのが関電の本音だ。そのためには、活断層があるという指摘にも目を向けず原発を稼動させたいのである。もちろん、資産として計上するためにも、原発の稼働は彼らにとっては重要なのだ。

 休止中の火力発電所に関して、発電所が立地する住民からも、関西電力に再稼動の要請があがっているが、関電はノラリクラリとその要請を拒んでいる。
MSN.産経ニュースWESTの該当記事


関電の火発を再開、岬町議会が要望 大阪の多奈川第2
2012.7.19 18:59

 大阪府岬町議会の田島乾正議長らは19日、大阪市北区の関西電力本店を訪問し、運転休止中の火力発電所「多奈川第2発電所」(同町)の運転再開を求める決議書を手渡した。

 田島議長は「電力の安定供給、地産地消のため、運転再開をお願いしたい」と再稼働を要請した。ただ、関電火力センターの島本恭次センター所長は「中長期的な観点から判断すべきと考える」と述べ、早期の運転再開には慎重な姿勢を示した。

 昭和52(1977)年に運転開始した多奈川第2発電所は、平成17(2005)年4月に運転を停止した。岬町は田代堯(たかし)町長が今年2月、運転再開を求める要望書を関電に提出。さらに、同町議会が6月に運転再開の要望を決議した。

 ただ、同発電所は劣化したタービンなど主要設備を交換する必要があり、運転再開には3年程度かかるとされている。


 大飯原発は目の前の電力不足を煽って再稼動させたくせに、休止中の火力発電所については「中長期的な観点から判断すべき」ことらしい。逆ではないか?
 多奈川発電所よりも古い昭和39(1964)年運転開始の横須賀火力発電所(3号機、4号機)は、柏崎刈羽原発稼働により2010年から休止していたが、3.11により再稼動を決定し、たった4か月後の昨年7月に稼働した。このことからも関電が意図的に火力発電所を稼動させたくないのは明白。本当に運転させたいのなら、2005年に停止してから設備交換すれば、とうに稼動しているはずだ。


 原発維持のために、せっかく投資した設備をムダにしている。すべては、原発を稼動させることにより企業としての金銭的なメリットが大きいからなのだ。そこには、「経済」の論理はあっても、「安全」や「生命」の論理は存在しない。


 あらためて言いたい。

 大飯を含め原発再稼動なしでも、現在の節電努力が続くなら、休止中の火力発電所を稼動させたり他社からの受電量を増やすことで、電力不足にはなならない。しかし、彼らは経済の論理で大飯のみならず原発再稼動のみを優先し、その他の努力を放棄している。

 火力発電の原燃料費が高いのは、電力会社の企業努力の欠如と、そのサボタージュを誘発する電力会社を利するだけの不平等制度「総括原価方式」「原燃料費調整制度」が原因である。

 フクシマの事故原因の検証と地震国日本での原発のあり方を検討し、フクシマを踏まえた長期的なエネルギー政策を議論することが重要だ。その論議の中で不平等制度の廃止を含めてエネルギー政策自体を「クリーン」にすることなしに、短期的な“電力不足”キャンペーンによって他の原発再稼動を目指す関電、および原子力ムラの暴挙は、決して許されない
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by koubeinokogoto | 2012-07-25 21:14 | 原発はいらない | Comments(4)
人は、もし建築中の家の土台がぐらついていたり、柱にヒビが入ってる恐れがあって調べる必要がある時、家の建築工事を続けるだろうか?

 あるいは、竃(へっつい)のある下の地べたを掘り起こそうとする場合、竃での煮炊きを続けるだろうか?
 
竃は、今や落語の世界にしか残っていないか^^
 今風に言えば、家の土台を掘って調べている時、ガスで煮炊きを続けるだろうか?

 やや無理を承知での喩だが、大飯を稼動させながらの活断層調査の「愚」を、どう表現しようかとない知恵を絞った末なので、ご容赦のほどを。

 「美浜の会」「フクロウの会」など四団体が、大飯の停止を求める共同声明を出している。
「美浜の会」サイトの該当ページ

2012年7月18日

共同声明:関西電力・大飯原発4号機起動に抗議

~活断層などの安全性確認を無視した暴挙、国民の命と安全を危険にさらす行為~

本日夜9時、政府と関西電力は、大飯原発4号機の起動を強行しました。
私たちは、これは、多くの反対の声を無視し、活断層などの安全性確認を無視した暴挙であり、国民の命と安全を危険にさらす行為として強く抗議します。

とりわけ、破砕帯(断層)問題に関しては、複数の専門家から活断層の可能性が指摘されています。昨日開催された原子力・安全保安院の第19回地震・津波に関する意見聴取会でも、専門家から「現地調査が必要である」との多数の意見が出され、本日、原子力安全・保安院は関西電力に対して調査計画を策定することを指示しました。

断層がずれた場合、非常用取水管などが破損する恐れがあります。非常用取水管が破損した場合、非常用ディーゼル発電機など、緊急時対策の重要な機器が使えなくなります。さらに、原発を運転したまま断層の調査を行うことは、敦賀原発の場合のように、原発の配管・施設の破損などの影響が生じる可能性もあります。

それにも関わらず、3号機を運転し続け、4号機の起動を行うことは、おおい町民、福井県、関西圏住民のみならず、全国民の生命・安全を軽んじる行為です。

猛暑日となった17日の最大電力需要は、関西電力管内で2,540万キロワットに達しましたが、10%以上の供給余力がありました。このような状況の中、4号機の起動を正当化するいかなる理由もみあたりません。

私たちは、引き続き、政府と関西電力に対して、大飯原発の運転を中止することを求めていきます。また、早急に断層調査を実施するよう求めます。1日も早い脱原発の社会の実現に向けて、取り組みをすすめていきます。

以上

美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会
グリーン・アクション
福島老朽原発を考える会
国際環境NGO FoE Japan



まったく妥当な主張である。

「美浜の会」は、大飯三号機の稼働の中止を呼びかけるチラシも作成していた。
「美浜の会」の大飯稼動中止を求めるチラシ

その中にある、大飯の地下地盤に関する二つの資料が掲載されている。
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 関電は、「活断層」の存在を強く示唆する左の資料を隠した。これは、いわば「犯罪」である。

 もし、家の建築工事を止めずに土台を調べていて、土台がぐらついて家が倒壊したら、その行為はどのように表現されるだろうか。常識的には「無謀」と言われるだろうし、日常的言語では「馬鹿」と言われてもしかたがなかろう。

 ヘッジできる、あるいはマネージできる「リスク」ではなく、起こったら避けようのない「デインジャー」の愚を犯し続ける政府を含む原子力ムラ。大飯で「地震は起こらない」と思っている人間たちは、かつて彼らが繰り返していた「原発は安全だ」という神話の中に、未だに生きている。しかし、現実は、大震災以降に息を吹き返したマグマが胎動する地盤に乗った日本列島で起きている。できるだけ、国民の危険性を排除する、リスクヘッジすることに目覚めさせるには、こんなブログでも、しつこく警報を発信しなくてはならないと思う。
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by koubeinokogoto | 2012-07-19 10:15 | 原発はいらない | Comments(0)
政府と関電、あるいは原子力ムラ一同による大飯再稼動のための嘘が、すでに露呈しつつある。
中日新聞 CHUNICHI Webの該当記事

関電、大飯再稼働なくても電力供給に余力 
2012年7月18日 09時49分

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 政府の節電要請から16日までの2週間の関西電力管内の電力需給で、最大需要は2301万キロワットにとどまり、出力118万キロワットの大飯原発3号機(福井県おおい町)が再稼働しなくても、供給力を9%下回っていたことが分かった。猛暑となり17日の最大需要はこの夏一番の2540万キロワットに達したが、10%以上の供給余力があった。政府は夏場の電力不足を理由に強引に大飯原発の再稼働に踏み切ったが、節電効果など需要の見通しの甘さが浮き彫りになった。

 関電は5月にまとめた試算で、原発ゼロのままなら7月前半は8・2%の供給力不足が生じるとし、再稼働の必要性を強調した。政府は大飯の再稼働を決めた上で、関電管内に猛暑だった2010年夏比で15%の節電を求め、3号機のフル稼働後も節電目標を10%に設定している。

 政府は2日に節電要請を開始。関電の資料などによると、16日までの2週間の最大需要は10年同時期と比べて平均で12%低下。最大需要の2301万キロワットを記録した瞬間は供給力を344万キロワット下回り、大飯3号機の118万キロワットを差し引いても余裕があった。需給が最も逼迫(ひっぱく)した時間帯でもさらに209万キロワットの供給が可能だった。

 一方、関電に平均36万キロワットを融通している中部電力も2週間の最大需要は2139万キロワットで、供給力を9%下回った。中電管内の節電目標は当初は5%で、現在、4%に設定されているが、安定した供給体制を確保している。

 関電広報室の担当者は「雨や曇りの日が多く供給が安定したが、今後は気温が平年より高くなるとの予報がある。大飯原発4号機が稼働しても需給の見通しは厳しい」とコメント。中電広報部の担当者も「火力発電所のトラブルリスクなどがあり、電力供給は厳しい」と話した。

 千葉商科大の三橋規宏名誉教授(環境経済学)は「政府や電力会社が、原発を再稼働させるため、電力需要を恣意(しい)的に過大に見積もった結果だ。今後、猛暑になっても電力は足りると思うが、脱原発の機運を高めるため、引き続き企業と家庭で節電の努力が必要」と話した。
(中日新聞)



 “5月にまとめた試算で、原発ゼロのままなら7月前半は8・2%の供給力不足が生じるとし、再稼働の必要性を強調した”関電。
 それは、“需要の見通しの甘さが浮き彫りになった”のではなく、三橋という大学教授が指摘するように、“政府や電力会社が、原発を再稼働させるため、電力需要を恣意(しい)的に過大に見積もった結果”だろう。確信犯だからね、彼らは。
 
「電力需要のピークは、これからじゃないの?」という声もあるだろう。しかし、まず心配はいらない。現状の企業と家庭の節電モードを続ければ、大飯など再稼動させなくても電力不足になど、ならないのだ。

 以前紹介したが、「週刊朝日EXデジタル」のサイトに「週刊朝日UST劇場 in ロフトプラスワン」という企画で6月7日に放送された「原発問題 そうだ、広瀬さんに聞いてみよう!」で使われた資料が掲載されており、コピーなどが自由にできるセキュリティのかかっていないPDFがダウンロードできる。
週刊朝日EX DIGITALの該当ページ

 まず、その中から、今年の電力需要予測の“変遷”を振り返る。まさに、政府や電力会社が、原発を再稼働させるため、電力需要を恣意(しい)的に過大に見積もった結果、大きく見積もりすぎて叩かれると少し減らしたり、また少し上げたりと、彼らの涙ぐましい(?)努力の跡が見える。
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 一昨年8月の3,000万KWを超える需要は、同じような猛暑でも、今日の節電モードを続ければありえない数字。

 次に、昨年の関電の発電能力がどうだったかを振り返る。
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 実は、原発なしでも、十分に3,000万KWの能力があったのだ。今年、この能力を発揮できないとしたら、本来稼動可能な火力を意図的に休止しているとか、他の電力会社や民間からの電力手配を意図的に行わないなどの、いわば「サボタージュ」のせいとしか言えないだろう。彼らは、大飯再稼動なしの発電能力の試算を拒んだ。それは、試算することで、原発なしでも間に合うという事実を何が何でも隠匿したかったのである。

 そして、昨年の最大需要は、8月9日の2,784万KW。
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 この日は、夏の甲子園の一回戦四試合が行われ、関西のチームや沖縄のチームが出場したことも、電力需要が上がった原因の一つだと思う。しかし、それでも、2,784万KW。

 もし、昨年同様に、ある特定の日の午後二時頃に、最大需要が2,800万KW程あっても、大飯の再稼動などは必要なく電力不足になならないはずだ。

 「再稼動ありき」で突っ走った原子力ムラは、「デインジャー」と「リスク」の違いを知らない。ここからは、ここ最近更新の多い「内田樹の研究室」から。
 内田が著作やブログで何度か繰り返している主張だが、「デインジャー」と「リスク」の違いは知っておくにこしたことはない。
「内田樹の研究室」の該当ページ

2012.07.18
デインジャーとリスク(しつこい)

ある雑誌にまたまた「デインジャーとリスク」について書いた。
もうその話はいいよという読者も多いと思うけれど再録。

国際関係論では「危険」を「リスク」と「デインジャー」に使い分ける。
リスクというのは「マネージ」したり、「コントロール」したり、「ヘッジ」したりできる危険のことである。デインジャーというのは、そういう手立てがまったく効かない種類の危険のことである。
サッカーの試合で、残り時間5分で1点のビハインドというのはリスクである。サッカースタジアムにゴジラが来襲してきて、人々を踏みつぶし始めるというのはデインジャーである。
デインジャーとはまさかそんなことが起こるとは誰も予測しなかったために、そのためのマニュアルもガイドラインもない事態のことである。


原発事故はデインジャーである。いつ、どういう様態で起きて、どのような被害をもたらすかについて予測が立たない。
それについて備えをするというのは、事故が起きたときにどうやって人命を守るかという「対症的」措置のことである。
住民の避難経路を確保し、収容施設を設置し、事故対策のための施設や機材を全原発に配備しておくということ、それがデインジャーに対してできる最大限である(それでもデインジャーには対応できない)。
同じ話を繰り返すが、「予防できる」危険はデインジャーとは呼ばない。

原発が停止したままでは電力が不足するというのはリスクである。
停電が頻発する、電力料金が高騰する、医療機関で十分なケアができなくなる、製造業が生産拠点を海外に移す、雇用機会が失われる・・・というのが想定されるリスクのシナリオである。どれも平たく言えば「金の話」であり、「金で解決できる話」である。
ただ、金を出したくない人にとっては、デインジャーよりも大事な案件である。

「命より金の方が大事だ」というのが、装飾を剥ぎ取って言えば、再稼働を進めた人々のロジックである。


野田首相と原発再稼働推進派の人々は、目先の銭金を失うことを恐れて、「デインジャーなどというものは存在しない(するかも知れないけれど、われわれの身にはたぶん訪れないだろう)」という楽観的希望に国運を賭けた。
これほどに視野の狭い人々に、これから先の混迷を深めるはずの国際社会の舵取りを任せることに私は同意しない。



 今になってようやく大飯と志賀の活断層「再調査」が決まったようだ。
時事ドットコムの該当記事

大飯、志賀の再調査指示=原発敷地「活断層」で−保安院

 経済産業省原子力安全・保安院は18日、敷地内に活断層がある可能性が指摘された関西電力大飯原発(福井県おおい町)と、北陸電力志賀原発(石川県志賀町)について、再調査を指示することを決めた。
(2012/07/18-17:09)



 活断層の存在が指摘されたのは、最近のことではない。再稼動前に関電は調査資料を「紛失」したなどと誤魔化してきた。調査をするなら、大飯は一旦止めるべきだ。調査中にだって何があるかは分からない。そして、調査は、本来は再稼動前に行うべきことである。
 今になって安全・保安院が再調査を指示したのは、専門委員の指摘や市民団体の根強い運動の成果とも言えるが、最新の電力需要データを見たこととも無縁とは思えない。「止めても、大丈夫じゃないの・・・・・・」と思ったのではなかろうか。関電は止めずに調査をしたがるだろうが、再調査は稼動を中止して関電に任せっ切りにせず、専門家の知恵と力を総動員して行うべきである。


 原発という“デインジャー”な賭けに国民を巻き込んで、電力不足という“リスク”をヘッジする努力など考えもしなかった原子力ムラ。もし起こったら取り返しのつかない「デインジャー」について楽観し、あくまで「金」のために、直下に活断層がある可能性を持つ大飯を再稼動させた野田ドジョウ政権などに、私も国の舵取りを任せたいとは思わない。
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by koubeinokogoto | 2012-07-18 18:05 | 原発はいらない | Comments(0)
NHKの世論調査。まぁ、他の新聞や通信社と似たような数字かと察する。それは、同じような方法での調査だからである。NHK NEWS Webの該当記事

野田内閣不支持56% 発足以来最高
7月9日 19時46分

NHKが行った世論調査によりますと、野田内閣を「支持する」と答えた人は、先月と同じ27%だったのに対し、「支持しない」と答えた人は5ポイント上がって56%となり、野田内閣の発足以来、最も高くなりました。

NHKは、今月6日から3日間、全国の20歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。
調査の対象となったのは1676人で、65%に当たる1089人から回答を得ました。
それによりますと、野田内閣を「支持する」と答えた人は、先月と同じ27%だったのに対し、「支持しない」と答えた人は5ポイント上がって56%となり、去年9月の野田内閣の発足以来、最も高くなりました。
支持する理由では、「人柄が信頼できるから」が34%、「他の内閣より良さそうだから」が33%だったのに対し、支持しない理由では、「政策に期待が持てないから」が51%と半数を超え、「実行力がないから」が24%などとなっています。
次に、野田内閣が進める「社会保障と税の一体改革」の取り組みを評価するかどうか聞いたところ、「大いに評価する」が3%、「ある程度評価する」が30%、「あまり評価しない」が39%、「まったく評価しない」が23%でした。
また、社会保障の財源に充てるために、消費税の税率を平成26年4月に8%に、平成27年10月に10%に引き上げることについて、賛否を聞いたところ、「賛成」が30%、「反対」が38%、「どちらともいえない」が29%でした。
さらに、「社会保障と税の一体改革」で、民主・自民・公明の3党が合意して、法案が衆議院で可決されたことに関連して、ほかの政策についても、この3党が連携していくことが望ましいと思うかどうか尋ねたところ、「望ましい」が14%、「どちらかといえば望ましい」が31%、「どちらかといえば望ましくない」が24%、「望ましくない」が24%でした。
一方、消費税率引き上げ法案に反対して、民主党に離党届を提出した、小沢一郎氏の行動を評価するかどうか聞いたところ、「大いに評価する」が6%、「ある程度評価する」が18%、「あまり評価しない」が25%、「まったく評価しない」が45%でした。
また、小沢氏が11日に結成する新党に期待するかどうか聞いたところ、「大いに期待する」が3%、「ある程度期待する」が11%、「あまり期待しない」が30%、「まったく期待しない」が52%でした。
大阪市の橋下市長が率いる「大阪維新の会」が、次の衆議院選挙で議席を獲得し、国政に影響力を持つことを期待するかどうか尋ねたところ、「大いに期待する」が21%、「ある程度期待する」が41%、「あまり期待しない」が24%、「まったく期待しない」が9%でした。
衆議院の解散・総選挙をいつ行うべきかについては、「できるだけ早く行うべきだ」が23%、「9月の国会の会期末までには行うべきだ」が19%、「年内には行うべきだ」が24%、「来年の衆議院の任期満了まで行う必要はない」が25%でした。


個々の数字にはコメントしない。その調査の方法を再度確認。
「NHKは、今月6日から3日間、全国の20歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。」

 Wikipediaの「世論調査」によると、「RDD」方式は次のように説明されている。
「世論調査」Wikipedia

RDD方式
近年は電話によるRDD方式(乱数番号法、Random Digit Dialing)が多く採用されている。コンピュータで乱数計算を基に電話番号を発生させて電話をかけ、応答した相手に質問を行う方式で、従来の固定電話を対象として行なわれる。NTTなどの電話帳に掲載されていない電話番号も抽出対象となりえる。


 
 「乱数」で「無作為」に抽出しようが、あくまで「固定電話」への調査なのである。NHKの調査は6日(金)から三日間だから、金、土・日に、無作為に「固定電話」に電話をかけ調査した結果。

 このような調査に、本当に「世論」が反映されていると言えるのだろうか。

 携帯あるいはスマホが中心で、家での固定電話などほとんど使うことのない若者や、平日は業務などに明け暮れ、休みの週末にはゴルフや家族孝行などの外出、もし自宅にいても「世論調査」の電話などに答える気になれないサラリーマンも多いだろう。だから私は、この「固定電話」による「世論調査」には、到底「生きた」民意が反映されているようには思えない。

 そんなことを考えながらネットでググっていたら、少し古い話ではなるが、4月にあの陸山会問題(「事件」ではない。検察のでっち上げだ)で、東京地裁の無罪判決が出た後で、ウォール・ストリート・ジャーナルがサイト上で実施したアンケート結果が見つかった。
 
 質問は、「あなたは政治家としての小沢さんに期待しますか?」で、回答は「期待する」「期待しない」の二択。
ウィール・ストリート・ジャーナル(日本版)の該当記事

2012/4/26 14:13.
【投票】小沢氏に期待する?期待しない?

きょうの小沢一郎元民主党代表の判決公判には、傍聴券を求めて席数の40倍、1843人が押し掛けた。注目の判決は「無罪」。控訴の可能性はあるが、小沢氏は、以前からこれを機に政界の表舞台に戻る意向を示唆していたところから、同氏が今後の政局に大きな影響を与えることが予想される。

国内メディアによると、傍聴券を求めて集まった人々の中には、検察の捜査の仕方に批判的で無罪を期待する人、悪いことを平気でしていたとして有罪となり政治家を辞めるべきという人、さまざまだったようだ。

小沢氏は、2009年5月に今回の政治資金規正法問題で民主党代表を辞任したのちも、同年の衆議院選で比例区でほとんど政治的実績のない候補まで当選させて同党の圧勝に貢献し、党内に隠然たる影響力を持つ。しかし、それでも党内の小沢氏の立場には複雑なものがある。

強制起訴で小沢氏は党員資格の停止処分を受けたが、輿石東幹事長は、判決を受け資格停止を解除する意向を示している。だが、小沢氏は菅直人前首相が打ち出し野田佳彦首相が引き継いだ消費税率引き上げに強い反対の姿勢を示しており、同氏の復権によって消費税関連法案の行方はますます不透明になる。

国民の小沢氏に対する態度も剛腕の政治家として期待する人もあれば、古いタイプの政治家だとする否定的な見方まで大きく分かれている。

そこで読者の皆さんにお聞きしたい。(受付は5月2日まで。投票は終了しました)

あなたは政治家としての小沢さんに期待しますか?

期待する  (65%, 2,503票)
期待しない (35%, 1,371票)
計3,874票



 実際は、結果の部分に棒グラフが表示されているが、上手くコピペできなかったので、ご容赦のほどを。

 この数字をどう見るかは人それぞれだろうが、今、同じようなネットでの調査をしたら、似たような結果になるような気がする。

 もちろん、ネット投票だって「世論」を反映しているとは言えないかもしれない。しかし、さまざまな方法で調査した結果が提示されることこそ、その中から一人一人が自分なりの考えで判断する材料になるのではないか。

 新聞や通信社の「RDD」方式の調査は、平日の特定の二日間の場合も多い。その調査の「網」にかかる「固定電話」の向こうにいる人々は、果して「世論」を反映しているのかどうか。

 そんなことを、一杯飲みながら考えている時に、もし「NHKの世論調査です」などと電話がかかってきたら、私はいったいどんな対応をするだろうか。連れ合いは、「酔って調査員とは喧嘩しないでね」と、たぶん思っているだろう・・・・・・。
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by koubeinokogoto | 2012-07-09 20:18 | 責任者出て来い! | Comments(0)

人間らしく生きることを阻害するものに反対します。


by 小言幸兵衛