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幸兵衛の小言

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先日、「四割の浮動票」がどこに向かうのか、というタイトルで書いたが、結果として、戦後最低の「四割が投票権を放棄」した選挙となった。
asahi.comの該当ページ

2012年12月17日10時36分
衆院選投票率59.32% 戦後最低の記録更新 

 今回の衆院選(小選挙区)の投票率は朝日新聞社の集計で59.32%となり、戦後最低だった1996年の59.65%を下回った。

 政権選択選挙として関心を集めて民主党が大勝した前回09年は69.28%で、小選挙区比例代表並立制が導入された96年以降では最高を記録していた。今回は10ポイント近く下落して、03年以来の60%割れとなった。

 当日有権者数は1億395万9866人で、このうち6166万9473人が投票した。



 投票権を含む選挙権について、Wikipediaから引用。
Wikipedia「選挙権」

選挙権(せんきょけん)とは参政権のうちの1つであり、選挙人の資格すなわち選挙に参加できる資格もしくは地位を指す。これは選挙において投票する権利(投票権)のみならず、選挙人名簿への登録や選挙の公示を受ける権利などを含み、広義では被選挙権(選挙の候補者となる権利)を含める場合がある。また、選挙における議員定数に著しい不均衡が生じた場合に、選挙人がその是正のための立法措置を求める権利も含まれるとされている。



 かつて「投票権」は、国民のほんの一部にしか認められていなかった。そして、長い間、女性には認められていなかった。念の為、このことについても引用する。この事実を知らない若者もいるかもしれないからね。

選挙権と年齢

日本においては、1889年に大日本帝国憲法及び衆議院議員選挙法が公布され、一定以上の財産を持つ25歳以上の男子に選挙権が与えられ、数度の改正を経て、1925年に25歳以上の男子全員に選挙権が与えられた[1]。その後、1946年に日本国憲法が公布され、20歳以上の男女と定められており、現在まで改正がなされていない。

2007年に公布された国民投票法では、投票権は18歳以上の者と規定されているが、公職選挙法上の選挙権が改正されるまでは20歳以上の者しか投票できないこととなっている。

高齢者が急激に増加したため、世代ごとの数のバランスを取るため選挙権の年齢の引き下げの必要性が指摘されている。また、選挙権の年齢の引き下げが、若い世代が政治に興味をもつきっかけになることが期待されている。



 選挙権を所有する年齢を引き下げることが、投票率を引き上げることにつながるとは到底思えない。18歳以上に投票権を与えたら、投票率は今以上に下がるだけだろう。

 果たして「投票」は「権利」なのか、「義務」と考えるべきなのかが、今回の選挙も踏まえ論議されて然るべきではないのか。

 「支持政党なし」の国民の大半が、投票所に足を運ばなかったように思えてならない。「投票する気がない」人は、各政党の政策などを真剣に確認することに時間を割かないだろう。

 前回選挙で民主党に投票し、今回は自民党に投票した人も、

 「民主にはもう何も期待しない」
 「かと言って維新も未来も他も頼りないなぁ」
 「やっぱり、経験のある自民か」

 という心情で、数多くの人が投票したと察する。

 しかし、国民の六割しか参加しなかった選挙結果によって政治が動く、という国は幸福なのだろうか・・・・・・。

 もし、投票が「権利」ではなく「義務」になったのなら、今回棄権した四割の国民は、きっと真剣にどこに投票するか考えたはずだ。そうすれば、結果は大きく変わっていたように思えてならない。

 世界には、「義務投票制」によって、棄権した場合に「罰則」のある国や地域がある。Wikipediaから、罰則規定の厳格な国のみを引用する。Wikipedia「義務投票制」

義務投票制を採用している国

罰則適用の厳格な国

ウルグアイ  
  :罰則は、罰金・権利の一部制限。罰則適用は、厳格。
キプロス   
  :罰則は、罰金(500キプロス・ポンド以下)・入獄。罰則適用は、厳格。
オーストラリア
  :罰則は、罰金(原則20豪ドルだが、裁判所で争うと50豪ドル以下)。
   罰則適用は、厳格。
シンガポール 
  :罰則は、選挙人名簿からの抹消。棄権がやむを得ないものであったこと
   を明示するか、5シンガポール・ドルを支払えば、選挙人名簿再登録
   可能。罰則適用は、厳格。
スイス   
  :シャフハウゼン州のみ。州法により、連邦選挙における投票も法的義務。
   罰則は、罰金(3スイス・フラン)。罰則適用は、厳格。
ナウル   
  :罰則は、罰金。罰則適用は、厳格。
フィジー  
  :罰則は、罰金・入獄。罰則適用は、厳格。
ベルギー  
  :罰則は、罰金(初回は5-10ユーロ。二回目以降は10-25ユーロ。)・
   選挙権制限(15年間に4回以上棄権の場合は、10年間選挙資格停止)。
   罰則適用は、厳格。
ルクセンブルク
  :罰則は、罰金(99-991ユーロ。初回の棄権から6年以内に再度棄権する
   と、重い罰金が課せられる。)。ただし、71歳以上の者と投票日に海外
   にいる者との投票は任意。罰則適用は、厳格(初回の棄権に対しては
   通常は警告文書が送られるだけだが、棄権が重なると裁判所での判決
   を受けることになる可能性がある。)。



 マスコミ、中でも読売と産経は自民党の広報部門としての報道を行い、未来などに対しては敵対的な姿勢を露わにしていた。まったくの「誘導」である。

 そうした「自民圧勝報道」によって、「別に自分が別の党に投票したって、自民でしょ」という思いで棄権した人も少なくないだろう。

 また、政治不信が募り、「どこになっても同じ」「どの政党にも期待できない」という心情から棄権した人も多いのではないか。


 もし、「義務投票制」にして、棄権した四割の方が、真剣に政党や人、政策に対して考えたなら、結果は間違いなく変わっていたように思う。結果として自民が第一党になったかもしれないが、これだけの圧勝はあり得なかっただろう。

 しかし、自・公で三分の二を衆議院で占めた今、彼らが、自分達に不利になるような「義務投票制」を選択するはずもない。

 しかし、「四割の棄権率」は、国家として放置しておける問題ではないはず。

 総務省のサイトから、「目で見る投票率」と言う資料(PDF)をダウンロードすることができる。
総務省サイトの該当ページ

 同資料の中の平成17年と平成21年の小選挙区選挙の「年齢別投票率」のグラフである。
e0337865_16404466.jpg


 平成17年の全体の投票率は、最初に紹介した朝日の記事にもあるが、小選挙区比例代表並立制が導入された平成8(1996)年以降では最高を記録した69.28%だった。しかし、ご覧のように二十代前半では五割を切っていた。
 今回の統計結果が出るのは少し先だろうが、四十代、五十代でも投票率は六割代と推定するし、二十代、三十代は、三年前より低下しているのだろう。

 このグラフの山の形状は、状況が変わらなければ、年々右側にずれていくことになる。次第に中央が低い山になっていくわけだ。
 いわゆる中年の有権者の棄権の理由は、さまざまだろうが、投票行動そのものに、まったく意欲のない若者が、このまま年齢を重ねて行けば、間違いなく投票率は低下の一途だろうことが予測できる。

 AKB48のCDをたくさん買って、好きなタレントが“センター”の位置を獲得するための選挙には“燃える”若者の多くが、国政選挙にはまったく“燃える”ものを感じることなく棄権しているのが実態であるならば、それはこの国の構造的な問題として捉えるべきだろう。次回選挙で投票率が五割を切っても、何ら不思議はない。
 若者が選挙に“燃えない”“超うざい”という感覚で棄権するのならば、彼らに“権利”だヘチマだと言っても埒はあかない。

 「日本の、そして君たちの将来がかかっている。有権者は全員投票する義務がある!」、と言わざるを得ないのではないだろうか。

 「義務投票制」を、真剣に議論すべき時だと思う。
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by koubeinokogoto | 2012-12-17 12:23 | 幸兵衛の独り言 | Comments(0)

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