幸兵衛の小言

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除染作業のいい加減さが露呈されたが、政府には次の菅官房長官の言葉通りに、フクシマからの復興を加速して欲しい。
時事ドットコムの該当記事

汚染土投棄「厳正に対応」=菅官房長官

 菅義偉官房長官は7日午前の記者会見で、東京電力福島第1原発事故の除染事業で、汚染土などの不法投棄が指摘されている問題について「絶対にあってはならないことであり、極めて遺憾だ。しっかりと調査し、厳正に対応しないと国民に申し訳ない」と述べた。
 環境省が既に調査に乗り出しており、菅長官は「事実関係を徹底して洗い出しているので、報告を待つ」と説明。また「除染を含め復興がなかなか進んでいないと認識しており、加速させていく」と強調した。 (2013/01/07-12:10)



 昨年末の衆院選以降、マスコミは以前よりもフクシマのことを扱わないようになったように思う。

 安倍自民による景気回復の期待など、できるだけ明るい話題で紙面やサイトを飾りたい気持ちは分からないではないが、「脱原発」や「反原発」記事に対して、政府筋から何らかの圧力があったようにも察する。

 フクシマは、まだまだ終わっていないどころか、ポスト・フクシマをめぐる悪行が行われている事態なのに、見て見ぬふりをするのは、日本のマスコミの体質が、まったく変わっていないことを示している。

 たとえば、原子力規制委員会のことだ。
 
 原子力規制委員会は、とても放射能の影響を“規制”しようとはしていない。「フクロウの会」のサイトから紹介したい。FoE Japanの方が、この“規制”委員会が行おうとしている悪行を指摘しており、反対の署名を求めている。
 
「フクロウの会」サイトの該当記事

【緊急署名】 避難基準に福島原発事故の実態を!7日間50mSv、年20mSvは高すぎる


みなさま(重複失礼、拡散歓迎)

FoE Japanの満田です。
すでにお伝えした通り、原子力規制委員会は、現在急ピッチで、原発事故がいざ生じたときの防災計画策定のための避難基準を検討しています。

ところが、現在の案では、事故後数時間は毎時500μSv(7日間50mSv)、その後は毎時20μSv(年20mSv)と高い避難基準が設定されています。
(メディアは、規制委の説明をうのみにして、IAEAの異常に高い基準、すなわち毎時1000μSv、7日間100mSvと比較して、「国際基準より厳しく」などと報道していますが、これは比較する方が誤りでしょう。)規制委が踏まえなければならないのは、IAEAの異常な基準ではなく福島の実情そのものです。

防災計画を策定する範囲のUPZ(緊急防護準備区域)は30kmのままですが、これはあまりに狭すぎます。計画的避難区域とされた飯館村は福島第一原発から40~50kmでした。同村に避難指示が出されたのは、事故後一カ月以上たったときであり、その間、村民の方々は、事故後もっとも高い線量を示した期間、無用の被ばくを強いられました。

さらに、政府が定めた年20mSvという基準により、多くの方々が「自主的」判断のもとでの避難を余儀なくされています。このような実状は、今回の避難基準には何一つ反映されていません。それどころか、防災指針で問題の多い年20mSvを正当化してしまいます。
この問題を追及していくいくことは、うやむやにされている福島原発事故による住民の被ばくの責任の追及でもあり、原発の存在の根本そのものを問うことになると思います。

これは私たち自身の問題です。

多くの声で、このようなでたらめな避難基準の見直しを求めていきましょう。署名運動を行っています。ぜひご協力ください。
※なお、現在の案では避難基準の他にも食物制限基準などが記されています。これはこれで大きな問題だと思いますが、今回は避難基準に焦点をあてた署名としました。



 ちなみに、私は署名をした。

 さて、フクシマの後で参考とすべきなのは間違いなく、チェルノブイリである。IAEAという、原発推進組織の作った基準などではない。

 そのチェルノブイリ事故から五年後1991年にソ連(正確にはロシア・ウクライナ・ベラルーシ)で設定された避難基準には2段階あって、一つは公衆被曝の1mSv/年を超えると「移住権利」が発生する。もう一つ5mSv/年を超える場合、「移住義務」になる。 
 原子力規制委員会が通そうとしている避難基準は、政府が定めた20mSv/年であり、チェルノブイリの「移住権利」の20倍、「移住義務」の4倍だ。また、0.5mSv/年を超える場合「放射線管理強化」となる。

 年間1mSvは毎時0.114μSvに、年間5mSvは毎時0.571μSvに相当する。

 下記の「新・全国の放射能情報一覧」サイトは、非営利の個人によるボランティアとして、全国の放射能測定結果を紹介しているのだが、このマップで毎時0.571μSvや0.11μSvを越える地域がどのあたりか確認していただければ、チェルノブイリ基準による「移住義務」と「移住権利」の地域がどのあたりか、おおよそ分かる。
新・全国の放射能情報一覧

福島県のみならず、茨城や千葉の至るところが、チェルノブイリ基準なら「移住権利」地域であることが一目瞭然である。
 
 「除染」工事が、人命最優先の組織だった活動ではなく、ポスト・フクシマの新たな稼ぎネタとして、悪徳業者のために血税を垂れ流していることは大きな問題だ。

 そして、「年20mSv」という基準設定は、チェルノブイリでの学習を(意図的に)無視し、汚染された地域に暮らす国民の人命を軽視するものでしかない。

 もちろん、基準を厳しくすることで避難地域が広がれば広がるほど、東京電力の賠償金が増大する可能性と、国が公的財源支出を増大させる可能性が拡大する。
 また、「年20mSv」基準にしてしまえば、20mSv未満なのに国民が「自主的」に避難する場合に、政府は補償する「義務」を被らないで済む。この「年20mSv」が、いったい誰のための基準なのかは明らかである。決して国民の人命を守るためではない。


 このまま放っておくと、本来は避難(移住)しなければならない地域で、毎日大量の内部被曝に晒される子供たちが増えるばかりになる。故郷で暮らしたいという思いは、よく分かるが、その地が人間が住むべき環境ではないのなら、放射能の届かない安全な地への移住を、東電も国も責任をもって支援すべきである。

 フクシマは、まだ続いているし、ポスト・フクシマ問題は今後も増加し続ける可能性が高い。

 少なくとも納税者は、こんな政府の悪政に抗議する「権利」がある。

 しかし、マスコミは、このような悪行を指弾する「義務」を感じていない、というのが問題である。

 そして、次の日本国憲法の第二十五条に照らせば、除染の問題も、大甘な避難基準の設定も、憲法違反と言っていいのではないか。

〔生存権及び国民生活の社会的進歩向上に努める国の義務〕
第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。



 安全な水と空気のある環境が確保されなければ、とても“最低限度”の生活を営むことはできない。
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by koubeinokogoto | 2013-01-07 12:25 | 原発はいらない | Comments(2)

人間らしく生きることを阻害するものに反対します。


by 小言幸兵衛