幸兵衛の小言

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東京新聞の30日の社説で、アベノミクスと落語の『芝浜』とを素材にしていた。太字は管理人。
東京新聞の該当社説

年のおわりに考える アベノミクスと「芝浜」
2014年12月30日

 政府・与党が来年度の税制改正大綱をまとめます。振り返れば、経済の話題の中心はアベノミクスと、そして税でした。私たちはよく考えたでしょうか。

 すっかり年末の風物詩となった「今年の漢字」。京都・清水寺の森清範貫主が大書したのは「税」の一文字でした。「消費税増税」騒動に明け、「消費税再増税の先送り」騒動に暮れた一年だったということでしょう。

 四月に5%から8%へ十七年ぶりとなる消費税引き上げがありました。駆け込み需要の反動減が、政府や大半のエコノミストにとって「想定外」の大きさとなったのは周知の通りです。

◆何のための消費増税
 四~六月期、七~九月期の二期連続でマイナス成長。安倍晋三首相は二〇一五年十月に予定されていた10%への再増税を一年半先送りすることを決めました。

 政府は春の増税に備えて五・五兆円もの経済対策をまとめ、「これで夏以降、景気は回復する」と言ったはずです。

 それがアベノミクスによる物価上昇も加わって消費は今に至っても冷え込んだまま。追加の経済対策を迫られ、その規模は三・五兆円、合わせて九兆円に上ります。

 消費税を3%引き上げたことによる税収増が一年間で約七・五兆円ですから、景気対策に費やした額の方が大きい。何のための増税なのかという気になります。
 

 消費税は、導入時や増税のたびに巨額の景気対策が必要となるので、かえって財政を悪化させてきました。当然です、国内総生産(GDP)の六割を占める個人消費を破壊するわけですから。

 安倍首相は増税先送りの理由を「景気が低迷して税収が落ち込めば元も子もない」と言いましたが、ならば消費税はこれ以上、引き上げるべきでないはずです。

◆所得再分配機能こそ
 消費税増税と関連して軽減税率の議論もありました。低所得者ほど負担が重い「逆進性」対策との触れ込みですが正しくありません。富裕層も同様に、いやむしろ富裕層の方が恩恵は大きい。

 対象品目の線引きも難しいし、それをめぐり政官に新たな利権を生みかねません。軽減税率よりも低所得者に絞った「給付付き税額控除」の方が効果は高いのです。

 税制改正大綱は法人税減税が最大の目玉といわれています。消費税は増税する一方で、逆に法人税は減税する。理解に苦しむ方も少なくないでしょう。

 政府や経済界の言い分はこうです。欧州やアジアに比べて税率が高いので国際競争上、不利なうえ、海外からの投資(進出)も増えない。このままだと日本勢は税率の低い海外に逃げ、そうなれば法人税収は落ち込む、と。

 半ば脅しのようにも聞こえますが、海外の投資が増えないのは法人税だけの問題ではなく、規制や需要の低さなどさまざまなはずです。欧州は法人税こそ低いが社会保険の負担は重い。そもそも赤字やら節税やらで法人税を納めていない企業は七割に上るのです。
 

 それでも企業寄りの政策に熱心な安倍政権ですから法人税減税は既定路線でした。アベノミクスの第三の矢、成長戦略の柱として「数年で20%台を目指す」と海外と遜色ない水準にする方針です。しかし、減税しても、投資もせず内部留保をため込むのではとの疑念がぬぐえません。

 安倍政権の最大の問題は、アベノミクスでこれだけ格差が拡大しているのに、税による所得再分配に冷淡なことです。格差や貧困を放置していると言わざるを得ない。税には、財源調達機能とともに所得再分配機能という重大な役割があるのです。

 たとえばアベノミクスで潤った株保有者の譲渡益や配当への課税方法(20%の分離課税)を変えるとか、富裕層の資産への累進強化、所得がありながら年金も受給する高齢者の二重控除の問題など…。首相は株価が上がれば問題はすべて解決するとでも思っているのか、それとも株高に酔って民の声が聞こえないのでしょうか。

 年の瀬、酔うといえば、落語の人情話「芝浜」が思い浮かびます。早朝の芝浜で大金入りの財布を拾った魚屋の主人は、もう働かなくていいと大酒を飲んで寝てしまう。女房は夫に内緒で財布を届け出、夫には「夢を見たんだろ」と諭す。心を入れ替え、真人間へと立ち直った夫に、妻は謝って真実を打ち明ける…。

◆国民こそが賢妻たれ
 いうなればバブルに酔って自分を見失った夫を、機転の利く妻がたしなめたわけです。株高だけで実体経済を好転できないアベノミクスを「この道しかない」と繰り返すばかりの首相−。ここは国民が賢妻となって夢から覚めさせるしかないと思います。


 指摘はもっともなのだが、最後に『芝浜』を引っ張り出した内容には、疑問を感じる。

 『芝浜』という噺は、昨今、少しメディアなどでもてはやされ過ぎている感があるが、あくまで旬のネタの一つ。冬には、他にも『二番煎じ』や『夢金』『富久』、『鰍沢』『味噌蔵』『うどん屋』『しじみ売り』、そして大晦日なら『掛取萬才』『睨み返し』『言訳座頭』といった旬のネタがあるのに比べて、『芝浜』のみを特別視する風潮は解せない。

 東京新聞の社説も、無理がある。そもそも、国民は安倍政権と結婚したわけではない^^

 『芝浜』の主人は、もともと腕の良い魚屋で、多くの贔屓客を持っていた。だから、財布を拾ったことを夢と思い、気持ちを入れ替えて酒も断ち、しばらくぶりで客に顔を出しても、その腕で商売が出来たのである。

 では、安倍政権は、本来は腕の良い政治家集団、安倍晋三は立派な政治家、なのか・・・・・・。

 私は、国民が『芝浜』の女房で、安倍政権という夫の夢を覚まさせるという設定には、賛成できない。

 元々、腕が良いわけでも、バブルに乗って浮かれているのでもない。確信犯として酒を飲んで仕事を放り出しているのだから、女房と喩えるにしても、この罪深き夫を奉行所に突き出さなければ、この旦那の病は治らないのである。

 アベノミクス批判は結構。しかし、この時期、つい無理に担ぎ出すほどに、この噺が祭り上げられている。そんな印象を持つ社説だった。
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by koubeinokogoto | 2014-12-30 10:18 | 幸兵衛の独り言 | Comments(2)
電源3法交付金という原発立地地区への‘麻薬’のようなお金について、経産省が露骨な再稼働促進のための悪行を行おうとしている。47NEWSの該当記事

原発再稼働の自治体に重点配分 電源交付金、停止は削減方針

 経済産業省が、原発が立地する自治体を対象とする電源3法交付金について、原発が再稼働した自治体に重点的に配分する方向で検討していることが22日、分かった。原発事故後、停止した原発についても稼働しているとみなして一律に配分しているが、2016年度にも重点配分を始める。

 24日の総合資源エネルギー調査会原子力小委員会で示す中間整理で「稼働実績を踏まえた公平性の担保など既存の支援措置の見直し」という表現で、原発の発電量に応じて配分する必要性を明記する。

 再稼働に事実上必要な立地自治体の同意が得やすくなる効果が見込まれる。

2014/12/22 11:38 【共同通信】



 ‘再稼働に事実上必要な立地自治体の同意が得やすくなる効果’とあるが、これは‘再稼働しないと交付金を減らすぞ’という脅しである。

 永田町と霞が関、そして大手町(経団連)は、政官財による原子力ムラを、性懲りもなく復活させようとしている。

 まるで3.11や福島第一事故などなかったかのような彼らの振る舞いを、まったく許すことはできない。

 この国は、いったいどこへ向かっているのか。今のままでは、将来、「昔々、日本という馬鹿な国があった。地震大国で、大きな地震のせいで、とんでもない原発事故があったのにも関らず、また原発を稼働させ、その後の地震で、この国の住民は放射能で消滅した」と、海外の歴史の本に記されても、まったく不思議はない。
 
 しかし、放射能には国境など関係ない、ということを考えると、韓国の原発事故だって怖い。

 そして、北朝鮮の地政学的な危険性とは別に、極東の原発の危険性を、欧米の然るべき国の然るべき人たちは、知らないはずがない。

 この国や隣国の原発を止めるのは、他力本願しかないのかもしれない。
 しかし、一人一人が力を合わせて訴え続けない限り、他国の支援も有効にはならないだろう。
 
 むなしさは募るが、安部政権という馬鹿につける薬を探す努力をあきらめるのは、まだ早い、と思う。
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by koubeinokogoto | 2014-12-22 12:45 | 原発はいらない | Comments(0)
安部政権は、今回の衆院選の結果で、「支持を得た」をうそぶき、やりたい放題の悪事を行おうとしている。

 本来は、消費税増税→福祉の充実、だったはずなのだが、実態は、消費税増税→法人税減税、という構図としか思えない。
 介護報酬の引き下げは、そのことを象徴的に物語っている。

 富める者や大企業にばかり便宜をはかり、国民の生活苦の実態を見ようとはしないのが、安部政権の実態である。

 トマ・ピケティの『21世紀の資本』という、6,000円近い経済書がベストセラーになっているのは、この本が膨大でデータを元に下記のような富の分配の問題を指摘しているからだろうと思う。
Wikipedia「21世紀の資本論」

資本収益率(r)は経済成長率(g)よりも大きい。その結果、富の集中が起こるため、資本から得られる収益率が経済成長率を上回れば上回るほど、それだけ富は資本家へ蓄積される。そして、富が公平に分配されないことによって、社会や経済が不安定となるということを主題としている。この格差を是正するために、富裕税を、それも世界的に導入することを提案している。


 この本のことは、別途詳しく書きたいと思っている。

 さて、法人税については、よく実効税率、という言葉が使われる。
 
 日本貿易振興機構(ジェトロ)のサイトに、分かりやすい表があったのでお借りする。
 PDF化して画像保存したのだで、やや解像度が悪いのと、表の一部が切れているのでご容赦を。見えにく場合は、リンク先をご確認願いたい。
ジェトロのサイトの該当ページ

<現状>
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※法人税の適用期間:2012年4月1日以後開始する3事業年度。
※法人住民税および事業税については東京都の場合の例示。ただし下記を条件とする。
•資本金は1億円以下。資本金が5億円以上の大法人の100%子会社には該当しない。
•法人税額が年1千万円以下、かつ、所得金額が年2千5百万円以下。
•2以下の都道府県に事務所・事業所が所在。



<2015年4月1日から>
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※2015年4月1日以後開始する事業年度より下記の税率となる。ただし、上記の条件の法人を前提とする。



 表のように、所得金額によっても税率は変わるし、法人住民税は企業の所在する都道府県市町村でも変わる。

 日本の法人税実効税率としてよく使われる数字は、財務省のサイトのグラフの注記にある、東京都の場合の「35.64%」である。財務省サイトの該当ページ

 安倍政権は、この実効税率を20%台に下げることで、企業の競争力も出るし、製造拠点の海外への転出などを防ぎたい、としている。
 
 実効税率の国際比較については、別途書くこととして、今回は、企業、特に大企業と税金のこと。

 少し古くはなるが、今年6月のトヨタの決算のことなども取り入れて、企業と税金について分かりやすく解説しているダイヤモンド・オンライン「世界かわら版」の記事を紹介したい。筆者は元朝日新聞編集委員の山田厚史。
ダイヤモンド・オンラインの該当記事

法人税減税に正義はない
公平な税制を歪めた成長戦略


山田厚史 [デモクラTV代表・元朝日新聞編集委員] 【第63回】 2014年6月19日

 安倍政権は、すごい政権である。憲法を変えない限り無理とされた海外での参戦を「憲法解釈」で出来るようにする。放射能汚染水の垂れ流しは「アンダーコントロール」と世界に説明した。

 それに比べれば「消費税は上げて法人税は下げる」なんて軽いかもしれない。税と社会保障の一体改革を叫びながら、減税財源を示さないまま法人税を下げるのは乱暴だ。企業への優遇税制を残し、税率だけを下げるのはフェアでない。公正な受益と負担という財政の根幹を揺さぶるものだ。

「私がやると決めたからやるんだ」といわんばかり首相の態度は納税者を舐めていないか。

ネット上で話題となったトヨタの決算

 自民党税政調査会で法人税が議論されていた時、ネットでは「5年間納税(法人税)ゼロ」の会社が話題になっていた。トヨタ自動車である。5月8日にトヨタが発表した2014年3月期決算は、営業利益が前年より73.5%増え2兆2921億円と、史上最高の好決算となった。

 売上でなく利益が2兆円である。驚くべき決算だが、もっと驚く事実を豊田章男社長は明らかにした。

「うれしいことは日本でも税金を納めることです」

 決算会見の冒頭でこう述べた。

「社長になって国内で一度も税金を払っていなかった。企業は税金を払うのが使命。納税ができる会社としてスタートラインに立てたことを素直に嬉しく思う」

 トヨタはどん底の経営が続いていたのか、と思ってしまうが、そんなことはない。昨年度も1兆3208億円の営業利益を出し、一株90円の配当を行っていた。圧倒的な好決算に潤いながら税金を払っていない、とは一体どういうことなのか。


 世の中には、トヨタがここ数年税金を払っていなかったことを知らない人が多いと思う。

 では、なぜこのようなことがありえるのか、記事の引用を続ける。


 法人税は利益に対する課税だ。1兆円を超える営業利益を稼いだなら、相当額の税金を納めてしかるべきだと思える。

「1兆円儲けても無税」の仕組みをトヨタは明らかにしない。社長が「払えて嬉しい」というのだから、税金をごまかしていたわけではないだろう。合法的に課税を逃れた結果である。税制がトヨタのような「大儲け」に寛大な仕組みになっている、ということである。

損失の繰り越しだけではない優遇措置

 税務の専門家は「トヨタは損失の繰り越しを行った」とみている。ある会計年度に多額の損失(赤字)が発生した場合、向こう9年間に渡り、損失を利益から控除できる。

 トヨタはリーマンショックで多大な損失を出し08年度(2009年3月期)は、税引き前利益が5604億円の赤字に陥った。この損失が09年度以降に繰り越しされた。

 しかし翌09年度には立ち直り、トヨタの業績は回復に向かった。税引前利益で見ると09年度は2914億円、10年度5632億円、11年度4328億円、12年度1兆4036億円もの黒字を稼ぎ出している。

 これだけの利益を08年度の損失の「繰り越し」で消すのは無理がある。他にもっと大きな「税制上の控除」がなければ法人税はゼロにはならない。注目されるのが「租税特別措置」だ。

 租税特別措置は、特定企業に対する税制上の優遇策である。例えば、研究開発費をたくさん使った企業は税をまけてやる、というふうに政府の方針に沿う企業へのご褒美である。補助金は現金を与えるが、租税特別措置は税の控除を通じて行う政策誘導だ。

 毎年、税制改正が行われる年末になると、財界は租税特別措置や補助金の拡大・維持を求めて大騒ぎする。業界団体は各社の社長・会長を先頭に自民党有力者を回る。政治献金は、優遇税制を「おねだり」する交際費である。

 研究開発費だけではない。企業の海外展開も政府の方針に沿っている、ということで海外で納めた税金は控除される。この他、雇用の維持や、設備投資など大小さまざまな租税特別措置があり、日本を代表する巨大企業には税金が安くなる仕組みが満載されている。

 その結果、1兆円を超える利益を上げながら、トヨタは「税金が払えなかった」のである。


 象徴的にトヨタの名を出してはいるが、大企業においては、まったく同じような仕組みで、税金を、‘合法’的に払わないで済むようになっているのが実態。

 そういった優遇措置をそのままに、法人税も下げようとしているのが、安部政権である。
 
 もう少し、引用する。

依然続く政官財の支え合い

 この仕組みはある日突然できたものではない。財界・業界は長年政界にロビー活動を行い、実績を重ねてきた。年初の恒例行事である自動車工業会の新年会には総理大臣、経産相、国土交通相が招かれ挨拶する。自民党税制調査会の有力者をはじめ大勢の国会議員が集まることで有名だ。

 リーマンショックで税金を払えなくなっても、自動車業界は政治献金を続けてきた。

 財界は1988年に起きたリクルート事件をきっかけに政治献金を廃止した。復活を決めたのは経団連会長だった奥田碩(ひろし)トヨタ自動車社長(当時)だった。奥田氏は経済財政諮問会議の民間委員を務め、政府方針の策定に参加し、小泉政権を支える財界の柱だった。

 租税特別措置や補助金は民間企業の働きかけだけでは獲得できない。所轄官庁の協力が必要だ。業界と一心同体になって制度づくりに動いてくれる官僚機構を抜きに優遇措置はありえない。

「納税復活」を語った決算会見には、章男社長の傍らに経産官僚だった小平信因氏が寄り添っていた。資源エネルギー庁長官で退職し、冷却期間をおいてトヨタに再就職し今は副社長である。

 日米自動車摩擦が起きた1980年ころは、自動車課の課長補佐としてメーカー各社に対米輸出の「自主規制枠」を割り付けるなど、若いころから業界に縁の深い人だ。トヨタの経営に加わることは自動車官僚としての人生の到達点かもしれない。

 1兆円儲けながら、税金ゼロ、という世間常識を超えた「仕組み」を支える構造はトヨタや自動車会社に限った話ではない。

 税制は国の根幹である。決めるのは国会であり、与党である自民党の税政調査会が強い力を持ってきた。背後には大企業のロビー活動や官僚による政策づくりがあり、政官財が一体となって税制が形作られている。

庶民、零細企業には負担を強いる

 企業が法人税を下げてくれ、というのは当然の要求である。税金が安いのはありがたいことで、国際競争にさらされる企業にとって死活問題かもしれない。一方、庶民にとって消費税が上がることは楽しいことではない。増税分を価格に転嫁することが難しい中小零細の事業者も「消費増税大反対」だ。

 税は立場によって利害損得が複雑で、皆が納得する税制は難しい。そこで日本は税制に関して「公平・中立・簡素」をうたい文句にしてきた。バランスを欠く税制はよくない、という考えだ。

 政府が掲げる税と社会保障の一体改革は、社会保障制度を維持するために増税をお願いする、ということである。社会保障の予算を切り詰め、サービスは低下するが、それでも財政は厳しいから負担増は避けられない、という身もふたもない方針だ。そこまで日本の財政は傷んでいる、ということである。

 国家財政の非常時に、なぜ法人税だけが優遇されるのか。

 安倍政権は16日決めた「骨太の方針」に、法人税の実効税率を現行の35.64%(東京)から20%台に引き下げる、と盛り込んだ。

 法人税率を1%下げると国庫は5000億円の減収になるという。10%下げれば5兆円だ。来年消費税を10%に引き上げても帳消しになりかねない税額である。

 法人税を払っているのは黒字に潤っている大企業だ。トヨタでも昨年まで払えなかったのだから、法人税は優良企業への課税といっていいだろう。

 日本で利益を稼げるのは、日本社会の支えがあってのことで、儲けの一部を社会に還元することは企業の使命、という思想に裏打ちされている。

 21世紀に入って日本では企業が儲けても従業員の取り分は減り、給与総額は縮小している。反対に企業の内部留保や株主への配当は膨らんでいる。グローバル競争にさらされる企業の多くは、社会への還元を抑制し、経営者・資本家に配慮する経営へと舵を切った。

 法人税の引き下げはこうした流れを国家レベルで進めることである。

 庶民の税負担を重くし、儲かっている企業の言い分に従う政策だ。危機的な財政状況で皆が我慢を強いられているとき、経団連のわがままを聞くことがはたして妥当だろうか。税制改正のポイントはここにある。




‘21世紀に入って日本では企業が儲けても従業員の取り分は減り、給与総額は縮小している。反対に企業の内部留保や株主への配当は膨らんでいる。グローバル競争にさらされる企業の多くは、社会への還元を抑制し、経営者・資本家に配慮する経営へと舵を切った’という部分に、安部政権がお経のように唱える‘グローバル’の正体が見える。
 新自由主義経済バンザイ、なのである。

 企業献金の見返りで法人税減税を行っても、企業が社員に余剰利益を還元することなど、とても望みようがない。
 かりに、ほんの少しの賃金アップがあったところで、消費税増税や、介護などの社会福祉関連費用の負担が増えては、何ら一般家庭の家計が潤うことはないだろう。

 安部政権が行っているのは、まさに‘庶民の税負担を重くし、儲かっている企業の言い分に従う政策’であり、‘危機的な財政状況で皆が我慢を強いられているとき、経団連のわがままを聞くこと’は許されない。

 原発再稼働を推進している背後にも、経団連が存在する。いわゆる原子力ムラの主要メンバーである財界。

 「企業の経営者だって、一人の国民じゃないか!」という指摘もあるかもしれない。それは否定しないが、組織化され、政府の政策に大きな影響力を持つ場合、それは資本家の論理の代弁者となる。

 問題は、税制にしろエネルギー政策にしろ、その組織が生活者側の発想で影響力を持つ集団か否かである。

 本来、資本家と伍して富の配分を是正するために存在した組合や、組合の支援で国会で与党と戦う野党が、まったく力を失っている。

 このままでは、トマ・ピケティの提起するように、富の不公平な分配は加速され、格差は拡大するばかりだ。

 大手メディアには、あまり多くを期待できない。

 せいぜい、一人一人の力を、ネットなどの助けも使って大きな力に積み上げていく努力をするしか、道はないのかもしれない。
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by koubeinokogoto | 2014-12-19 00:11 | 幸兵衛の独り言 | Comments(0)

 議席数を減らしていても「支持を得た」と嘯く安部政権は、介護現場のワーキングプア状態を、もっと悪化させる措置を取るつもりだ。
 今や、もっともリベラルなメディアが日刊ゲンダイの記事を引用。(太字は管理人)日刊ゲンダイの該当記事

選挙終わり弱者イジメ再開…安倍政権が進める「介護崩壊」
2014年12月18日

 選挙が終わった途端、弱者イジメだ。安倍政権が、介護サービス事業者に支払われる「介護報酬」を15年度から引き下げる方針を固めた。下げ幅は2~3%が軸になるという。

 介護職員の平均賃金は月22万円弱。ただでさえ、他業種に比べて10万円も低いのに、さらに賃金が低くなれば、働き手はほとんどいなくなるだろう。
 政府は職員の人件費は下げない措置を取ると打ち出しているが、どこまで実現するか疑問だ。
 現状でも、有効求人倍率(10月)は2.41倍と、慢性的な人手不足状態だ。働く人が集まらなければ、結果としてサービスの質が低下し、高齢者の側も、満足な介護を受けられなくなる。

■介護スタッフの多くがワーキングプア

「崩壊する介護現場」の著者で、ルポライターの中村淳彦氏はこう言う。

「現在、介護の現場で働く多くがワーキングプアに陥っています。介護報酬を下げれば、サービスの質の低下どころでは済みません。将来的に事業者の半数が破綻し、職員の多くが路頭に迷うことになる。自殺者も出るかもしれません。高齢化が進み、2025年にはさらに100万人の介護人材が必要になるというのに、全く逆行した政策です。介護業界はトドメを刺されるようなものです」

 そもそも、消費税率アップは、福祉を充実させるために行われたはずだ。「社会保障と税の一体改革」という謳い文句だった。なのに、安倍首相は介護報酬を引き下げようというのだから、国民だましもいいところだそのくせ、消費税増税で得た税収で大企業の法人税を引き下げようとしている。しかも、法人税減税の恩恵を受ける大企業は、その見返りとして安倍自民党に巨額な政治献金をしている。

 こんなことが許されていいのか。総選挙で自民党を大勝させた国民は、よく考えるべきだ。


 消費税増税→福祉充実、という構造が、消費税増税→法人税減税、とすり替わっている状態は、安部政権の犯罪に近い行為である。公明党も、何らブレーキ役になっていない。

 さすがに、朝日も社説で取り上げた。内容は、日刊ゲンダイと近い。
朝日新聞の該当社説

介護報酬—「引き下げ」でいいのか
2014年12月18日(木)付

 介護保険サービスの対価として事業者に支払われる介護報酬が来年4月に見直される。3年に1度の改定で、政府は来年度予算編成作業の中で引き下げる方向で調整している。しかし、高齢化が進む一方で、介護職員の人手不足は深刻だ。職員を増やすためには賃金の引き上げが急務になっている。賃上げしながら総額を減らせば、サービスが低下しかねない。このまま引き下げていいだろうか。

 介護報酬は、税と保険料で9割、利用者負担1割でまかなわれている。今年度の総額は10兆円。制度を導入した2000年度に比べると3倍近い水準に達している。引き下げは、急増する介護報酬の抑制が狙いだ。

 しかし、介護報酬は、介護職員の賃金の原資でもある。現在、介護職員の平均賃金は月額22万円弱と全産業平均より10万円安く、賃金水準の低さが職員が離職する要因となっている。

 団塊世代が75歳以上になる2025年には介護職員を今より100万人増やす必要がある、との推計もあり、その意味でも賃上げを迫られている。

 介護サービスでは、人手の多寡がサービスの質に直結するため、総人件費を抑制しようと人を減らせば済むわけでもない。

 社会福祉法人が運営する特別養護老人ホームには、1施設平均3億円の内部留保がある(財務省資料)。この内部留保をはき出して人件費に充てれば、賃上げとサービスの質の維持との両立ができる、というのが介護報酬引き下げの論拠となっている。厚労省はすでに、建て替え資金などを除いた内部留保は、すべて処遇改善と地域の公益活動にあてることを義務づける法改正も準備している。

 しかし、3億円はあくまで平均値だ。小規模だったり、内部留保が薄かったりする事業者には両立は困難だ。

 実際、事業者からは「人減らしにつながり、丁寧なケアが出来なくなるのではないか」「新たに人を雇う元手が減ったら、人手不足が解消されない」といった声が上がっている

 政府は、一定の条件を満たした事業者には、報酬上乗せを厚くして、職員の処遇改善を図ろうとしている。改善策は必要でも、引き下げに伴うマイナスを打ち消すのに十分なのか。

日本の家庭全体に目を向ければ、介護を理由に仕事を離れる人が年間10万人に達している。介護保険の外で生じているコストである。事業者の経営努力は当然としても、政府には日本の介護全体を見渡した政策判断が求められる。



 10兆円の介護報酬を抑制するより前にすることがあるはずだ。
 
 消費税と法人税の推移を記す。

消費税 
1989年 3%
1999年 5%
2014年 8%

法人税
1987年 42%
1989年 40%
1990年 37.5%
1998年 34.5%
1999年 30%
2012年 25.5%

 法人税、法人事業税、法人住民税の3つを法人3税と言うが、法人税の引き下げで法人3税の税収は、1989年の29.8兆円から現在は17.6兆円まで下がっている。12兆円の減額だ。その法人税を、安部政権は、もっと下げようとしている。企業の国際競争力強化、製造業の海外流出阻止、海外からの投資拡大などを理由としているが、果たして、必要な、そして効果的な施策なのかは大いに疑問だ。

 福祉の弱体化を招く介護報酬を引き下げるより、するべきことはあるはずだ。

 そして、企業は、利益を上げていても、必ずしも税金を払っていないという実態にも着目すべきだ。このことは、次回書きたいと思う。
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by koubeinokogoto | 2014-12-18 07:03 | 責任者出て来い! | Comments(0)
この度の衆院選、投票率は52.66%と、戦後最低を更新した。
 時事ドットコムからグラフを含め引用。時事ドットコムの該当記事

衆院選投票率52.66%=戦後最低を更新−総務省発表【14衆院選】

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 総務省は15日、第47回衆院選の投票率(小選挙区)は52.66%だったと発表した。前回2012年衆院選の59.32%を6.66ポイント下回り、戦後最低を更新した。
 期日前投票者数は前回比で9%余り増えたが、14日の投票日当日に一部地域で悪天候となったことや、選挙戦当初から与党の優勢が伝えられ、有権者の関心が薄れたことが投票率低下につながったとみられる。
 都道府県別に見ると、青森が46.83%で最も低く、徳島、富山などを加えた8県で5割を下回った。最高だった島根でも59.24%で6割に届かなかった。前回と比べ全都道府県で投票率が低下し、石川など4県は下げ幅が10ポイントを超えた。男女別では、男性が53.66%、女性が51.72%だった。 (2014/12/15-13:17)


 前の記事で書いたが、あらためて、投票率と自民党の得票率をの掛け算を確認したい。
 この数字が、全有権者を100とする、自民党の得票の割合である。

 小選挙区 (投票率52.66%)X(得票率48%)=25.2%

 比例代表 (投票率52.66%)X(得票率33%)=17.4%

 安部首相が、「支持を得た」とほくそ笑むような数字ではない。

 しかし、いずれにしても、全国平均で五割割れが、目前に迫っていることは憂慮すべき事態だ。

 有権者の半数近くが棄権する状況を、棄権した有権者の個人的な責任に押し付けていては、この問題は解決しないだろう。
 
 民主主義という言葉は、「民」が「主」ということなのに、その半数の民で、政治が左右されることは、由々しき事態と言わざるを得ない。 

 昨年7月の参議院選挙でも、52.61%と、ほぼ同じ数値だった。だから、天候など自然因子の影響よりも、国民の関心が、それだけ低くなっていることの方が主たる要因だと思う。

 その参院選の後に、投票の義務化について記事を書いたし、二年前の衆院選の後にも書いているので、これで三度目になる。なんともしつこくて申し訳ない^^
2013年7月22日のブログ
2012年12月17日のブログ

 以前の記事と重複する部分もあるが、真剣に投票の義務化を検討すべきだと思う。

 世界には「義務投票制」によって、棄権した場合に「罰則」のある国や地域がある。Wikipediaから、罰則規定の厳格な国のみを引用する。Wikipedia「義務投票制」

義務投票制を採用している国

罰則適用の厳格な国

ウルグアイ  
  :罰則は、罰金・権利の一部制限。罰則適用は、厳格。
キプロス   
  :罰則は、罰金(500キプロス・ポンド以下)・入獄。罰則適用は、厳格。
オーストラリア
  :罰則は、罰金(原則20豪ドルだが、裁判所で争うと50豪ドル以下)。
   罰則適用は、厳格。
シンガポール 
  :罰則は、選挙人名簿からの抹消。棄権がやむを得ないもので
   あったことを明示するか、5シンガポール・ドルを支払えば、
   選挙人名簿再登録可能。罰則適用は、厳格。
スイス   
  :シャフハウゼン州のみ。州法により、連邦選挙における投票も
   法的義務。罰則は、罰金(3スイス・フラン)。罰則適用は、厳格。
タイ
  :罰則は、次回の同種選挙の被選挙権剥奪。立候補受付完了後に
   中央選挙管理委員会で審査を行い、前回の選挙において投票して
   いないことが明らかになると失格の措置が取られる。適用は厳格。
北朝鮮
  :罰則は、事実上無期限の入獄。遠洋漁業に出ている、または投票日
   当日海外にいる場合は対象外。投票において反対票を投じた場合も
   同様の措置が取られる可能性がある。適用は極めて厳格。
ナウル   
  :罰則は、罰金。罰則適用は、厳格。
フィジー  
  :罰則は、罰金・入獄。罰則適用は、厳格。
ベルギー  
  :罰則は、罰金(初回は5-10ユーロ。二回目以降は10-25ユーロ。)・
   選挙権制限(15年間に4回以上棄権の場合は、10年間選挙資格
   停止)。罰則適用は、厳格。
ルクセンブルク
  :罰則は、罰金(99-991ユーロ。初回の棄権から6年以内に再度棄権
   すると、重い罰金が課せられる。)。ただし、71歳以上の者と投票日
   に海外にいる者との投票は任意。罰則適用は、厳格(初回の棄権
   に対しては通常は警告文書が送られるだけだが、棄権が重なると
   裁判所での判決を受けることになる可能性がある。)。



 義務化しなくても投票率の高い国は北欧に多い。最近の国政選挙で、スウエーデン、アイスランド、デンマークは80%を超えている。しかし、他の西欧諸国では、ドイツが約70%、イギリスが60%台、フランスやアメリカの大統領選以外の選挙は50%台で日本に近い。
 しかし、日本の50%とアメリカ、フランスの50%は、同じように語ることはできないだろう。
 なぜなtら、国民と社会の関わり方が、大きく違うからだ。投票行動によって、自分たちが選んだ代表に、社会をもっと良くしてもらうこととは別に、自分自身が社会と関わりを持つ仕組みに、大きな違いがある。

 もし投票(間接民主活動)を行なわない場合でも、ボランティアやNPOなど、直接的に社会貢献のための活動を行なう国民が欧米では多い。ある意味、それはキリスト教精神が背景にある博愛精神の発露でもあるが、そういう社会貢献を促進し、評価する文化が欧米には存在する。

 日本には、良くも悪くも、そういった直接的な社会貢献を誘発する仕組みや評価する文化があるとは言えない。相互扶助、いわば助け合いの対象は、せいぜい隣り近所、江戸なら同じ長屋のレベルである。それすらも、現在では希薄になってきた。

 市民、あるは庶民は、いったいどうやって自分の思いを伝えたり、自分の行動を社会貢献につなげていけばい良いのだろうか。

 本来、選挙という仕組みの中で、まず第一に、自分の意志を表現すべきなのだが、有権者のほぼ半分しか、その権利を行使していない。
 20歳代、30歳代は、全体の平均よりも、もっと投票率は低い。

 総務省のサイトから、衆院選の投票率の推移のグラフをダウンロードすることができる。総務省サイトの該当ページ

 下のグラフが、昭和42年から、二年前平成24年までの衆院選における年代別投票率の推移である。
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 少し見えにくいので、二年前の選挙で年代別に高い順に並べてみる。ちなみに全体での投票率は、59.32%

 60歳代     74.93
 70歳代以上  63,30 
 50歳代     60.02
 40歳代     59.38
 30歳代     50.10
 20歳代     37.89

 グラフをご覧のように、時により、40歳代と50歳代とで順番が入れ替わったりするが、20歳代がもっとも低いのは、昭和44年以降、変わらない。

 18歳から選挙権を持たせても、18歳と19歳の投票率が少し上がった位では、全体への押し上げ効果はまったく軽微なものである

 若者は、いったいどうやって、社会や政治と関わろうとしているのか・・・・・・。

 欧米の一部の社会のようにボランティアやNPOなどに参加して直接的な社会との接触をするわけでもなく、「どうせ行ったってしょうがない」と冷め切って選挙投票を棄権する若者は増える一方。彼らは、投票所に行く時間があるのなら、スマホでゲームをすることを選ぶのだろう。

 私は、投票の義務化、待ったなしだと思う。18歳への投票権の引き下げと同時に、義務化を制度化してはどうか、と思っている。
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by koubeinokogoto | 2014-12-17 00:47 | 幸兵衛の独り言 | Comments(0)
安部晋三は衆院選の結果を元に、「国民の支持を得た」として、憲法改正(改悪)、原発再稼働を進めようとしている。

 予想通りの発言だが、数字の中身は、決してそんな暴挙を許す結果ではない。

 まず、投票率は52.66%と、戦後最低であった。そして、小選挙区での自民党の獲得した議席は75%だが、得票率は48%であった。

 これを単純に掛け算すると、有権者の25.2%の支持しか得られていない。

 比例代表の全国での自民党の得票率は33%。投票率を掛けると、有権者の17.4%の支持でしかない。

 こういった数字を十分に認識すべきである。
 もちろん、この数字が大きければ、何をやってもいい、というわけではない。民主主義は、全体主義ではない。

 また、憲法改正、原発再稼働、という個々の論点について、どのような選挙結果だったかが東京新聞に出ているので、紹介したい。

東京新聞の該当記事

首相は「公約支持」というが 議席数 「改憲」減 「脱原発」増
2014年12月16日 07時08分

 政権の継続が決まった衆院選を受け、安倍晋三首相は十五日に記者会見し、自ら争点に設定した経済政策「アベノミクス」だけでなく、政権公約に盛り込んだ改憲や原発再稼働の推進も支持を得たとの考えを示した。だが、今回は九条改憲や原発再稼働に前向きな勢力は数を減らしている。改憲や再稼働を進める首相の路線に有権者が全面的に賛同したとは言い難い。 (上野実輝彦)


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 首相は会見で、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更の閣議決定に関し「(今回選挙で)支持を頂いた」と明言した。改憲も「国民的理解と支持を深め広げていく」と強調。原発についても「安定した低廉なエネルギーを供給していく責任がある」と述べた。こうした政策を公約に盛り込んだことに触れ「約束を進めていく義務がある」との姿勢を示した。

 だが、九条改憲に積極的な自民党と次世代の党を合わせた議席は、公示前は衆院での改憲発議に必要な定数の三分の二に迫る三百十四あったが、二百九十二に減った。

 九条改憲を公約には入れなかったが道州制導入など統治機構改革の改憲を位置づけた維新の党も含め、改憲に前向きな勢力は総じて後退した。

 原発再稼働をめぐっても、前回衆院選では超党派議員でつくる「原発ゼロの会」などに属した脱原発派の約百二十人の七割が落選・引退したが、今回は民主党などから九人が返り咲いて議席を得た。脱原発を明確にする共産党も議席を八から二十一まで伸ばし、社民党も公示前を維持した。

 再稼働で与党と歩調を合わせる次世代を除き、慎重・反対を唱える野党の勢力は公示前の百十九議席から百三十九議席に増えた。

 いずれも多数を形成するには至っていないが、改憲や再稼働論議に与える影響が注目される。

 安倍首相が公約全体に理解を得られたとの認識を示したことについて、早稲田大の田中愛治教授(投票行動論)は「自民党の獲得議席は多かったものの、投票率が52・66%で(自民の)得票率が五割に満たなかったことを考えると、すべての政策に信任を受けたとおごれば落とし穴があり得る。多様な民意に耳を傾けることが大事だ」と話した。

(東京新聞)


 非常にわかりやすく、重要な東京新聞の指摘だと思う。

 決して、選挙前より、憲法改正、原発再稼働という各論点に関しては、安部が言うような「支持を得る」どころか、「支持を減らしている」と認識すべきなのだ。

 電源開発は、大間で世界でも初の‘フルMOX’という、とんでもない原発を稼働させようとしている。核燃料サイクルという幻想を、いまだに追い求める愚行の中の一コマ。六ヶ所が破綻しているから、使用済み燃料を燃やす原発が必要、という悪循環の賜物でしかないのが大間だ。
 目と鼻の先の函館の市民も怒っている。あの有名なマグロだって、原発が稼働して排水が海に流れれば捕れなくなるかもしれない。どっちみち、私の口には入らないしろものだけどね。

 とにかく、安部政権の暴走は、今回の衆院選で支持されたわけではない、ということをメディアもネットも、訴え続けるしかないだろうと思う。
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by koubeinokogoto | 2014-12-16 07:30 | 原発はいらない | Comments(0)
小選挙区制は、本当に国民の声を反映しやすい、良い制度なのだりうか。

 今回の衆院選の小選挙区の結果と、東京新聞から紹介したい。
東京新聞の該当記事

自民小選挙区 得票5割弱で3/4議席 96年以降 初の連続単独過半数
2014年12月15日 13時54分

 第四十七回衆院選は十五日午前、四百七十五議席(小選挙区二百九十五、比例代表百八十)の議席が確定した。自民党は二百九十議席で、二〇一二年の前回衆院選に続き、単独で過半数(今回は二百三十八議席)を獲得した。小選挙区制が導入された一九九六年衆院選以降、一政党が二回続けて単独過半数を獲得したのは初めて。中選挙区時代を含めても、八六年、九〇年の両衆院選で自民党が連続して単独過半数を獲得して以来、二十四年ぶり。

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 衆院選は〇九年以降、選挙の度に第一党が入れ替わる「振り子」現象が続いていたが、今回は起きなかった。

 小選挙区では、自民党の得票率(有効投票総数に占める自民党候補全員の総得票)は約48%で、議席占有率は約75%。自民党は、小選挙区に投票した人の二人に一人に満たない得票で、四分の三の議席を獲得した計算。

 一選挙区から一人を選ぶ小選挙区制は「死に票」が多く、民意が正確に反映されにくい特色があるが、今回もその傾向が現れた。

 ただ、前回衆院選は小選挙区での自民党の得票率は約43%、議席占有率は約79%だった。今回は、前回よりそうした傾向が多少弱まった形。民主党、維新の党など野党間で、競合による「共倒れ」を避けるためのすみ分けが進んだ影響とみられる。

 比例代表では、自民党の得票率は約33%、議席占有率は約38%だった。

 また今回、自民党の獲得議席の内訳は小選挙区二百二十二議席、比例代表六十八議席。前回と比べ小選挙区は十五減り、比例代表は十一増えた。共同通信社の出口調査では、無党派層の一定割合が自民党に流れた傾向が明らかになっており、比例代表の議席増につながったとみられる。

(東京新聞)

 
 ‘小選挙区では、自民党の得票率(有効投票総数に占める自民党候補全員の総得票)は約48%で、議席占有率は約75%。自民党は、小選挙区に投票した人の二人に一人に満たない得票で、四分の三の議席を獲得した計算’という結果は、今回のみの傾向ではない。2009年に民主党が第一党となった時、そして二年前に自民党が政権を取り戻した時も、約四割の得票で、七割以上の議席を獲得している。

 これは、小選挙区制の特徴であるので、これが問題だ、となれば仕組みそのものを変える必要がある。

 土井たか子のお別れの会で、河野洋平が小選挙区導入を悔やんでいたらしい。このニュースは他のメディアも扱っていたが、ニューズウィークの池田信夫のコラムで、現在の小選挙区制導入の背景と、今日の政治状況に照らした問題点まで論及していて興味深い。池田信夫の主張の中には同意できないことも多いが、この文章は、結構真っ当だ。

ニューズウィークの該当記事

小選挙区制は「政治改革」だったのか
2014年11月26日(水)16時55分

 河野洋平氏(元自民党総裁)は25日、憲政記念館で行われた土井たか子氏のお別れの会で、次のように謝罪したという。
 最後にあなたにおわびし、謝らなければならない大きな間違いを私はおかした。[1994年1月当時の首相]細川護熙さんと私は、選挙制度を決めるトップ会談のさなか、あなたに衆院議長公邸に呼ばれた。直接的な言い方ではなかったが、「ここで変な決定をしちゃいけませんよ。できるだけ慎重にやらないといけないよ」と言われた。

 しかし社会は様々な議論をすべてのみ込み、最終段階になだれこんでいった。私はその流れの中で、小選挙区制の選択をしてしまった。今日、日本の政治の劣化が指摘される。その一つの原因が小選挙区制にあるのかもしれない。


 1990年代の初め、リクルート事件などをきっかけにして、政治改革を求める声が強まった。自民党竹下派の内紛で主導権を失った小沢一郎氏は、小選挙区制を推進する「改革派」を名乗り、中選挙区制を守ろうとする政治家を「守旧派」と呼んで、グループで自民党を離党した。

 この結果、宮沢内閣の不信任案が可決され、1993年の総選挙では「55年体制の打破」が争点になった。小沢氏は「中選挙区では派閥ができる」とか「社会党のような万年野党が続く」と批判し、「小選挙区制になれば二大政党による政権交代でイギリスのような健全な議会政治ができる」と主張した。与野党のほとんどが小選挙区制に反対だったが、この総選挙で生まれた細川首相が、河野総裁との話し合いで選挙制度改革を実現した。

 多くの反対を押し切って小選挙区制を実現したのは、小沢氏の政治力である。ただ彼が考えていたのは、自民党右派が新党をつくる「保守二党論」だった。このため細川首相が辞任したあと、小沢氏は渡辺美智雄氏を離党させる工作をしたが失敗に終わり、結果的には社会党が連立与党から抜け、村山内閣で自民党に政権が戻ってしまった。

 このあとも小沢氏は新進党で二大政党をめざしたが内紛がやまず、1997年末に解党してしまう。彼はこの後も自由党を結成して自民党と連立したが失敗に終わり、このとき公明党を連立与党に引き込んだことで、自公政権が続く結果になった。自民党は国民の支持を失っても、いろいろな党を飲み込んでしぶとく生き残った。

 選挙制度改革から15年たって、やっと2009年に政権交代が実現したが、民主党政権は自民党よりひどく、3年で政権を失った。民主党が壊滅したため、その後は55年体制より極端な自民党一党支配に戻ってしまった。

 こう振り返ると、小選挙区制が政治改革だったのかどうかは疑問である。河野氏も後悔しているように、それはかえって政治の劣化を促進したのではないか。中選挙区では小党分立が起こりやすいが、小選挙区はでは絶対多数を取らなければならないので、大衆迎合の傾向が強まる。

 そのいい例が、今回の総選挙である。安倍首相は「消費税増税の延期の是非を問う」と称して解散したが、延期に反対する党は一つもない。投票する人の年齢の中央値が60歳を超えているので、増税を延期して負担を将来世代に先送りすることが、政治的には正しいのだ。中選挙区なら「若者党」のようなすきま政党も出てくる可能性があるが、小選挙区制にはそういう多様性がない。

 世界的にみても、小選挙区制が成功しているのは、英米のように階級対立のはっきりしている国だ。日本のように均質な社会では明確な争点ができず、八方美人のバラマキ政策になりやすい。かつては自民党が地方の土建業者をバラマキ公共事業で集票基盤に使ったが、民主党はバラマキ福祉に変えただけだった。

 その結果が、1000兆円を超える政府債務である。ここまで来ても増税をいやがり、負担を先送りする政治家も悪いが、そういう彼らのインセンティブを作り出している選挙制度にも問題がある。昔の中選挙区制にそっくり戻るのは考えものだが、もう一度、選挙制度審議会で議論してもいいのではないか。



 “もう一度、議論すべき”、と私も思う。

 二大政党制を長らく唱え、自ら現在の民主党結党につながる活動してしてきた小沢一郎は、今どんなことを思っているのだろうか。
 
 日本には二大政党制は馴染まない、という主張があるが、たしかにそうかもしれないと思う。

 二大政党による弁証法的な議論を元に、牽制効果もあり、政策も洗練されていく、という効果はあるのだろうが、どうも日本人に合わないように思えてならない。

 中選挙区制の欠点は、もちろんある。
 しかし、多様性を尊ぶ仕組みの方が、日本人には相性が良いのではなかろうか。

 しかし、大事なことは、小選挙区だろうが中選挙区だろうが、国民の負託を受けた代表が、国民のために、そして国のために働くかどうか、である。
 今後も、数の暴力で、日本の将来を誤らせることのないよう、注意して政府の行動を見ていかなければならない。
 そして、共産党が、自民党の暴走の、いわゆるブレーキ役になることを、期待したい。
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by koubeinokogoto | 2014-12-15 20:00 | 幸兵衛の独り言 | Comments(0)
「内田樹の研究室」に「週刊プレイボーイ」のインタビュー記事が掲載された。『街場の戦争論』の著者としての企画である。
 
 一部を引用したい。「内田樹の研究室」該当記事

——「戦争」が語り継がれなかったことによる歴史の断絶によって表面化した「負の側面」とは、具体的にどういうことですか?

内田 最も顕著なのは「歴史修正主義」の登場でしょう。これは日本に限らず、ドイツやフランスでも同じなのですが、戦争経験者世代が社会の第一線から退場しはじめると、どこでも「歴史修正主義者」が現れます。
彼らは歴史の「生き証人」がいなくなった頃を見計らって登場します。「戦中派の沈黙」ゆえに戦争の記憶が伝えられなかった戦後日本では、とりわけ歴史修正主義は暴威をふるいました。現場を見た生身の人間がいなくなった頃になって、断片的な文書だけに基づいて、戦争について言いたい放題の「事実」を語り出した。
従軍慰安婦の問題にしても、実際に戦地で慰安所に通っていた兵隊たちが生きていた間は「強制性はなかった」「軍は関与していない」などということをうるさく言い立てる人間はいなかった。慰安婦がどういう制度であるかを誰でも知っていたからです。証人たちがいなくなった頃になってはじめて「慰安婦問題は捏造だ」と言い出した。ヨーロッパにも「極右」の政治家はいますけれど、安倍晋三のような極右が総理大臣になれたのは世界で日本だけでしょう。

——なぜそうなってしまったでしょう?

もともとの自民党はイデオロギー政党ではありません。党内に極右からリベラルまで含んだ「国民政党」でした。国民の生活実感を汲み上げることで長期政権を保ってきた。
そして外交戦略は「対米従属を通じての対米自立」一本槍だった。従属することで主権を回復するというトリッキーな戦略ですが、それが戦後日本の戦略として最も合理的で現実的だったわけです。現に、その戦略のおかげで日本は敗戦から6年後にはサンフランシスコ講和条約で主権を回復し、1972年には沖縄返還で国土を回復した。対米従属は「引き合う」というのは自民政権の歴史的成功体験だったわけです。しかし、この成功体験への固執がそれから後の日本外交の劣化をもたらした。
沖縄返還後の42年間、日本はひたすら対米従属を続けましたが、何一つ回復できていない。世界中から「アメリカの属国」だと思われているけれど、その見返りに「対米自立」としてポイントを獲得できた外交的成果は一つもない。ゼロです。米軍基地は縮小も返還もされない。年次改革要望書を通じてアメリカは日本の政策全般についても細かい指示を続けている。
対米従属は本来は主権回復のための手段だったはずですが、それが三世代にわたって受け継がれているうちに「自己目的化」してしまった。対米従属を手際よく効率的にこなすことのできる人たちが政治家としても官僚としても学者としても「出世できる」システムが出来上がってしまった。
自民党が国民政党からイデオロギー政党に変質したことは、この「対米従属の自己目的化」の帰結だと僕は見ています。安倍首相はじめ対米従属路線の主導者たちがその見返りに求めているのは日本の国益の増大ではなく、彼らの私的な野心の達成や、個人資産の増大です。
今回の解散・総選挙はどのような国益にもかかわりがありません。政権の延命が最優先している。かつての自民党政権は列島住民の雇用を確保し、飯を食わせることを主務とする「国民政党」たらんとしていましたけれど、現在の自民党は限定された支配層の既得権益を維持するための政治装置に変質してしまいました。



 重要な指摘を、再度太字にて紹介。

‘従軍慰安婦の問題にしても、実際に戦地で慰安所に通っていた兵隊たちが生きていた間は「強制性はなかった」「軍は関与していない」などということをうるさく言い立てる人間はいなかった。慰安婦がどういう制度であるかを誰でも知っていたからです。証人たちがいなくなった頃になってはじめて「慰安婦問題は捏造だ」と言い出した。ヨーロッパにも「極右」の政治家はいますけれど、安倍晋三のような極右が総理大臣になれたのは世界で日本だけでしょう’

‘自民党が国民政党からイデオロギー政党に変質したことは、この「対米従属の自己目的化」の帰結だと僕は見ています。安倍首相はじめ対米従属路線の主導者たちがその見返りに求めているのは日本の国益の増大ではなく、彼らの私的な野心の達成や、個人資産の増大です。
今回の解散・総選挙はどのような国益にもかかわりがありません。政権の延命が最優先している。かつての自民党政権は列島住民の雇用を確保し、飯を食わせることを主務とする「国民政党」たらんとしていましたけれど、現在の自民党は限定された支配層の既得権益を維持するための政治装置に変質してしまいました’


 政権の延命、そして私的な野心の達成、個人資産の増大のために自民党が画策した選挙が、もうじき投票日を迎える。

 彼らのそんな思惑の通りに、ことを運ばせるわけにはいかない。

 ‘ブラックな労働’によるインチキな世論調査が誤りであったことを証明し、極右党首による政権政党のみの暴挙を食い止めるためには、震災、原発事故、雇用不安、増税などに苦しむ国民の一人一人が投票所へ出向くしかない。

 歴史修正主義者が私利私欲のために行う選挙で、彼らが既得権益を維持することを防がなければならないと思う。
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by koubeinokogoto | 2014-12-11 06:37 | 戦争反対 | Comments(0)
ブラック企業を糾弾することもある新聞社の世論調査が、実は、とんでもないブラックな仕事であったことが、日刊ゲンダイの記事で明かされていた。
日刊ゲンダイの該当記事

中高年500人酷使 大手紙「世論調査」はブラック労働だった
2014年12月7日

 自民党議員まで驚いている「自民300議席」という大手メディアの世論調査。どうやって調査するのかあまり知られていないが、調査員は“ブラック企業”並みの労働を強いられ、労働基準法違反がまかり通っている状態だという。

 ある大手紙が12月1~3日に行った電話調査の仕事をした50代男性の体験は衝撃的だ。場所は新宿の高層ビル。調査は大手紙の子会社が請け負い、外部のコールセンターに丸投げし、さらに派遣会社が日雇いの作業員を集める形で行われた。

「朝7時、ビルの玄関前広場に中高年男女が小学生の朝礼のように並ばされました。まわりには牧場のカウボーイよろしく派遣会社の20代の社員が立って行列を監視。部屋に入ると500人分の長机と、電話がズラリ。僕たち中高年オペレーターはその前に座って、朝7時から23時まで16時間、ひたすら電話をかけさせられた」

 男性が納得いかないのは「時給は1300円だけど、なぜか朝7時から8時までの1時間は就業時間に含まれず、ただ働きでした。これって労基法違反でしょ」ということだという。

 中高年オペレーターは50人程度のグループに分けられ、それぞれのグループの周りを派遣会社の若者が囲んで監視。

 新聞社に対して完璧なデータを○万件提供すると約束しているため、指導はかなり厳しかったそうだ。


 昔なら、学生アルバイトの仕事ではないかと思わないでもないが、今は仕事のない中高年の仕事になっているらしい。

 調査現場には、新聞社の社員はひとりもいなかったそうだ。男性は、調査の精度に疑問を持ったという。

「電話を受けた人が面倒だから早く終わらせようといい加減に答えたり、本当は支持政党がないのに、例として1番目に挙げられた政党名(自民党)を指名している。これが自民300議席となっている理由のひとつだと思います」

 紙面でブラック企業を批判している大手紙は、世論調査の現場の実態を知っているのだろうか。


 日中に宅内電話をかけて調査に答える人は、高齢者が多いかもしれない。夜かけて答えてくれた若者は、その調査に長時間費やす人が多いとは思えない。

 こんな調査も元に、「自民300議席」などと書く新聞社も新聞社である。そもそも、業者に丸投げして挙句に、その業者がこれほどの‘ブラック’な仕事をさせていることが判明したら、次回からは労務内容について、しっかり指導すべきだろうし、その場に新聞社の人間がいるべきだ。

 そもそも、こんな形態の調査は意味がないと思う。
 以前に、宅内電話のみを対象にした世論調査の問題について記事を書いたことがある。2012年7月9日のブログ

 その時に書いたことと重複するが、携帯あるいはスマホが中心で、家での固定電話などほとんど使うことのない若者や、平日は仕事に追われ、休みの週末にはゴルフや家族孝行などで外出、もし自宅にいたとしても「世論調査」の電話などに答える気になれないサラリーマンも多いだろう。
 だから私は、この「固定電話」による「世論調査」には、到底「生きた」民意が反映されているようには思えなかった。そして、その調査の実態のブラックさ、である。
 こんな労働環境なら、つい数を求めるあまり、相手を誘導尋問的に同じパターンの答えに導いて時間を稼いだり、監視の目を盗んで自分で調査結果を捏造することだってありえるのではなかろうか。

 こんな調査が意味のないことを証明するのは、投票結果しかない。 
 14日に、調査の網にかからなかった若者や中高年が投票所へ行くことにより、新聞社の世論調査の間違いを暴露できるはずなのだ。

 投票率の低下が予想されているが、そんな予想も外れるだけ多くの人が、安部政権に対して「No!」を突きつけるのが、今回の選挙であって欲しい。
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by koubeinokogoto | 2014-12-09 12:07 | 責任者出て来い! | Comments(0)
いまや、牙もペンの力も失いつつあるマスメディアに代わる重要なメディアだと思っている「日刊ゲンダイ」が、企業の安部自民党への献金について記事を掲載した。日刊ゲンダイの該当記事

自民に企業献金5割増 アベノミクスは「ワイロ政治」なのか
2014年12月2日

 まったく、ふざけた話だ。自民党への“企業献金”が急増している。自民党の政治資金団体「国民政治協会」の2013年分の収支報告書によると、献金総額は19億5480万円と前年比43%増。約1.5倍に膨らんでいた。昨年の献金上位50社のうち、46社が額を増やし、減らしたのは1社だけだった。

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経団連は献金あっせんも復活(榊原会長)/(C)日刊ゲンダイ

 なかでも、アベノミクスの恩恵を受けた大企業が献金額を大幅に増やしていた。「株高」で潤った野村ホールディングスは5.6倍の2800万円を献金。「円安」によって輸出が増えた日本自動車工業会も1.3倍の8000万円を寄付。「公共事業」でウハウハのゼネコンは大手5社が横並びで1.5倍の1200万円ずつ献金している。

 しかし、こんなバカなことが許されるのか。アベノミクスによって大企業をボロ儲けさせ、潤った大企業はその“見返り”に安倍自民党に献金する。これではワイロも同然ではないか。


 消費税増税は、構造的に、法人税減税の原資になっているだけとも言える状況にある。円安効果、法人税減税、復興法人増税廃止などで潤った企業は、せっせと‘お上’の自民党に‘謝礼’として‘奉納’しているというわけだ。日刊ゲンダイの指摘するように、これはワイロと同じ性格の金と言えないだろうか。
 もちろん、企業の利益が、政党への献金ではなく、社員や派遣社員の懐にまで行き渡るのであれば結構なことなのだが、そうなっていないから問題なのである。

 引用を続ける。

 安倍首相は、富める者がさらに富めば、いずれ貧しい者も豊かになると、“トリクルダウン”を訴えていたが、庶民には一切、富は降りてこず、おこぼれを受けていたのは安倍自民党だった。むしろ、庶民は実質賃金が15カ月連続ダウンするなどアベノミクスのしわ寄せだけを受けている。法人税を減税するために消費税増税も強行された。

 12月14日の総選挙は自民党の大勝ムードだが、本当に国民は自民党に投票するのか。

「アベノミクスは、アメリカがレーガン時代から始めた新自由主義のモノ真似です。新自由主義によってアメリカ社会は、一握りの富裕層と大多数の貧困層という歪な分裂社会になってしまった。富裕層が巨額な政治献金で政治を動かし、富裕層を優遇する政策を実施させ、さらに富を増やした富裕層が献金するというサイクルが出来上がったからです。貧困層は相手にされない。安倍首相は日本をアメリカと同じような社会にしようとしている。すでに富裕層の資産規模は、この2年間で28%も増え、逆に資産ゼロ世帯が3割を突破してしまった。年金までカットしている。安倍政権が続くことで誰にメリットがあり、誰がデメリットを被るのか、有権者はよく考えるべきです」(政治評論家・森田実氏)

 安倍首相は「アベノミクス、この道しかない」などと叫んでいるが、冗談ではない。アベノミクスは、裏で手を結んでいる大企業と自民党だけがボロ儲けするシロモノだ。国民は鉄槌を加えなければダメだ。



 ‘富裕層が巨額な政治献金で政治を動かし、富裕層を優遇する政策を実施させ、さらに富を増やした富裕層が献金するというサイクルが出来上がったからです。貧困層は相手にされない。安倍首相は日本をアメリカと同じような社会にしようとしている’と、まったくの正論を唱えている政治評論家の森田実さんを最近テレビで見かけないような気がする。これも、安倍政権からメディアの‘恫喝’の影響、あるはメディア側の‘忖度’の結果なのかと思う。

 企業側が儲かることにばかり腐心する安部自民党、そして、その見返りとしての献金。

 私はかつて、当時の新潟三区、田中角栄の選挙区で暮らしたことがある。
 田中の街頭演説を聴きながら、泣いていたお婆さんの姿が忘れられない。
 たしかに、角栄は利権政治を行っていた。地元の土建屋さんは、大いに潤っていた。新潟三区と他の区の境界、あるいは新潟県と山形県の県境で、見事に道路の舗装状態が切り替わるのであった。

 しかし、田中角栄の視線の中には、有権者としてではあるが、一般市民の姿が明確に捉えられていたのではなかろうか。
 では、今の安部自民党の視線は、いったいどこを向いているのか。

 もし、その企業が有名だろうと、優良と言われていようと、儲かった利益で自民党への献金をするものの、社員や地元へのトルクルダウンがないのなら、その企業は、あの‘越後屋’と変わらないのではないか。もちろん、安部自民党は、‘悪代官’である。

 そこには、庶民、市民の生活への視点が、まったく欠けている。

 越後屋からの貢ぎ物で潤う悪代官たちに投票するわけにはいかない。
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by koubeinokogoto | 2014-12-04 00:38 | 責任者出て来い! | Comments(0)

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by 小言幸兵衛