幸兵衛の小言

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原子力村による反原発報道“監視社会”は、まるで『1984』ではないか!

原子力村が反原発的な記事の“監視”のために年間数千万円単位の金を使ってきた、というニュースを先週末東京新聞が掲載した。東京新聞の該当記事

エネ庁が原発記事監視 4年で1億3000万円
2011年7月23日 07時06分

 経済産業省資源エネルギー庁が原発に関するメディア情報を監視してきたことが、本紙の調べで分かった。本年度発注分を含めると、外部委託費の総額は四年間に約一億三千万円に上る。昨年度までは、いずれも電力会社役員らが理事を務める財団法人が受注していた。

 同庁の資料などによると、昨年度までの三年間は「電源立地推進調整等事業(即応型情報提供事業)」として、新聞や雑誌の記事を監視する事業を年約一千万~約二千四百万円で外部委託していた。

 委託先は、東京電力の勝俣恒久会長が非常勤の理事を務める「日本科学技術振興財団」や、経産省原子力安全・保安院のOBや元原子力安全委員会委員長らが役員になっている「エネルギー総合工学研究所」といった財団法人ばかりだった。

 事業は、一部に同庁ホームページ(HP)にあるQ&Aコーナーの更新が含まれているが、主には「不正確または不適切な報道を行ったメディアに訂正情報を送る」こと。ただ同庁によると、メディアに訂正を求めたことは一度もない。

 Q&Aのページは現在、福島第一原発の事故を受けて「苦情が多く寄せられたため」(担当者)閉鎖されている。

 本年度は震災に伴う第一次補正予算に「ネット上の不正確情報の監視」として八千三百万円を計上。

 十五日には委託先を決める入札が行われ、広告代理店が落札した。

 福島第一原発の事故で原発への不安が大きくなり、ネット上で情報が乱れ飛んだことを受け、従来の新聞記事の監視を縮小し、一般市民がツイッターやブログなどを通じて発信する情報の監視に重点を置く。

 監視により「不正確または不適切な情報」が見つかった場合は、原子力の専門家などのアドバイスをもとに、同庁HPに、その情報を打ち消すような内容を掲載するとしている。

 資源エネルギー庁原子力立地・核燃料サイクル産業課の話 原子力について正確に報道されていない場合もある。報道内容を把握し、適切な広報のあり方を検討するため続けている。
(東京新聞)


 昨今のメディアの中で、朝日新聞(アエラなども含め)は、“反原発”の姿勢を次第に明確にしているが、東京新聞の頑張りも、なかなかのものだ。
 
 産経も今日になって後追いした。MSN.産経ニュースの該当記事

エネ庁が原発記事を監視 11年度はツイッター対象
2011.7.26 09:29
 経済産業省資源エネルギー庁が2008年度から、報道機関の原発関連の記事を監視する事業を行っていたことが分かった。本年度は東京電力福島第1原発事故を受け、短文投稿サイト「ツイッター」やブログなどのインターネット情報を監視するための補正予算を計上している。

 08~10年度に実施されたのは「原子力施設立地推進調整事業(即応型情報提供事業)」。計約4千万円で外部委託し、電力会社幹部が理事などを務める団体が受注してきた。

 10年度の事業仕様書は、全国紙や原発立地地域の地方紙のうち「不正確または不適切な報道を行った」メディアに訂正情報を送るとしていた。今回の事故を受けたツイッターやブログ上での原子力や放射線に関する記述について「不正確な情報を随時監視」し、「風評被害を招く恐れのある」情報があれば、ホームページなどにQ&A形式で「正確な情報」を載せるとしている。



 共同通信からも短いニュースが本日配信されている。「共同通信」47NEWSの該当記事

 先日、“同じ穴のムジナ”である「電気事業連合会」が、かつて週刊誌の反原発的記事について、ほぼ嫌がらせに近いことをしていることを、内橋克人著『日本の原発、どこで間違えたのか』より紹介した。2011年7月8日のブログ

 原子力村は、「原子力安全神話」を揺るがすような情報を、新聞や週刊誌そしてwebサイトからツイッターまで監視する無駄な行動に、我々市民の血税から年間数千万円を費やしている。そして、その金は、原子力村の天下り先へ還流される。

 ジョージ・オーウェルが未来の核戦争後の管理社会を描いた『1984』が発行されたのは、彼が結核で亡くなる前年1949年である。冷戦前夜に書かれた、ソ連の共産主義への警戒が背景にあるこの書は、独裁者による管理社会、監視社会を描いている。『1984』は、現実とほど遠いフィクションだと、果たして言えるだろうか。
 北朝鮮の現状や高速鉄道事故でも露呈した中国の管理体制のみならず、日本の原子力村による言論監視の構図にも、『1984』的なものを私は感じる。そして、地デジ、双方向テレビなどのIT技術により、オーウェルが描いた統制のためのシステム“テレスクリーン”だって、やろうと思えば可能な時代である。しかし、ITという道具は、必ずしも体制側のためだけに存在するものではない、ということも皆さん周知の通りである。道具はあくまでも道具であり、誰がどう使うかが問題だ。

 オーウェルがスターリンをモデルにした“ビッグ・ブラザー”は存在しなくても、“原子力主義”を掲げる全体主義者が日本には存在する。原子力を中心に利害関係でつながった政官財学とマスコミの集団だ。
 「原子力は安全」という、ほとんど宗教に近い刷り込みや洗脳が原子力村によって行われ、その安全神話に異を唱える者には攻撃や嫌がらせがあり、その者の周囲を金と権力で味方につけて、反原発を唱える人を“村八分”にしようとする。原子力村のメンバーである「日本原子力文化振興財団」で“洗脳マニュアル”を作成していたことも、週刊誌などで暴かれている。講談社「現代ビジネス」の該当ページ

 監視される社会は、必然的に周囲にスパイを生み出し、我々の生活の周辺に不安と疑惑を充満させる。そんな息苦しい社会を生み出すような原発は、絶対にいらない、
 資源エネルギー庁の監視のための予算は、今後の震災と原発事故復興のための補正予算に組み込まれるべきだろう。まったく、無駄であり、その仕事(?)に従事する人にも働き甲斐や生き甲斐を与えるものではあり得ない。
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Commented by 匿名 at 2011-08-08 11:18 x
エネ庁のネット監視
リビア、エジプト、チュニジアで起きたソーシャル
ネットワーク革命の際の独裁政権がやったことと
同じことだと思う。

Commented by 小言幸兵衛 at 2011-08-08 14:09 x
国家による監視、検閲ということ意味では同じですね。
放射能被害のみならず、監視社会を生み出す原発は、やはり必要ないと思います。

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by koubeinokogoto | 2011-07-26 14:49 | 原発はいらない | Comments(2)

人間らしく生きることを阻害するものに反対します。


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