幸兵衛の小言

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「危険性」より「やらせ発覚」で動く日本人・・・・・・。

九電の名前がマスコミから消えかかったら、今度は北に「やらせ」の主役が大きく移ったようだ。北海道新聞 どうしんウェブの該当記事

北電やらせ指示 プルサーマル白紙も 道・道議会は態度硬化
(08/27 06:55、08/27 09:05 更新)

 北海道電力泊原発(後志管内泊村)3号機のプルサーマル計画に関する2008年10月のシンポジウムで、同社が社員に対し、会場で計画推進の意見を述べるよう促す「やらせ」をメールで指示していたことが発覚した。北電がプルサーマル実現のため世論を操作していたといえ、道などは態度を硬化。計画自体が宙に浮く可能性も出てきた。原発全体の信頼にもひびが入り、定期検査で停止中の1、2号機の再稼働にも大きな影響を与えそうだ。<北海道新聞8月27日朝刊掲載>


 あの高橋知事が今後どう判断するかについては楽観できないが、どうしても腑に落ちないのは、「プルサーマル」あるいは「MOX燃料」の本質的な“危険性”によって判断がされるのではなく、“やらせ発覚”が起点となる、という余りにも日本的な心情やマスコミの論法である。
(注)MOX:Mixed Oxide Fuelの略。混合酸化物燃料。ウランとプルトニウムを混ぜた燃料のこと。
 「MOX」は、プルトニウムそのものを燃料に使うことにより、例えば原子炉のブレーキに相当する制御棒が効きにくいなど原発稼動中の危険性も大きいが、その燃料を作る過程や再処理まで危険がいっぱいであることを、『新装版 反原発、出前します-高木仁三郎講義録-』(反原発出前のお店編、高木仁三郎監修、七つ森書館)から引用したい。
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『新装版 反原発、出前します』(七つ森書館)

 MOX燃料を使うためには、ウラン濃縮度がいろいろ違った燃料を作らなくてはなりません。さらにプルトニウムの冨化度(濃度)もいろいろと違ったものを作らなくてはいけないのです。仮にそれを再処理するとなるとどういうことになるかを考えると、頭が混乱してきます。同じ組成のものは一度に再処理できますが、違った組成のものは一度に再処理できないので、原子炉からでてきた使用済み燃料を何通りにも分けなくてはなりません。このように核燃料サイクルがきわめて複雑になるのです。
 もう一つ、MOX燃料加工の場合に問題になるのは、プルトニウムn半減期の問題です。プルトニウム-239の半減期は2万4000年ですが、プルトニウム-240の半減期は6600年です。それからプルトニウム-241の半減期は14年で、プルトニウム-242の半減期は37万年です。このような放射能ができるのです。これが原子炉ごとに違ってくるのですが、問題はプルトニウム-241です。この半減期が短いので早く崩壊していって、アメリシウム-241になります。半減期が14年ですから、一年もすればけっこうたまってきます。アメリシウム-241はガンマ線を強く出しますので、取り扱いが面倒な上に核特性が違ってきます。燃料としては品質が劣化します。このアメリシウム-241がMOX燃料の加工をやっているうちに、たまってきてしまうと、強いガンマ線のために工場に立ち入れなくなることもあります。ですから、「プルトニウムを長い間置いておくな!」「プルトニウムは取り出したらすぐ使え!」といわれています。


 ウランだけの燃料に比べ、MOXがどれほど危険か少しはお分かりいただけたかと思う。

 だから、「プルサーマル」「MOX」については、その“危険性”ということを理由として使用禁止すべきなのだが、日本では、“やらせ”という世論操作が発覚するという背景事情が、態度や判断の決め手になるのだろうか。
 もちろん“やらせ”や“世論操作”は良くないが、間違いなくこれまで水面下では行われてきたことの、ほんの一部が水面上に出ただけであり、文字通り“氷山の一角”である。そもそも実際に「世論」が操作されたのかどうかは何とも言えない。シンポジウムに反対派が出ることは稀であり、真っ当な議論なをはなく、ほとんど儀式とさえ言ってよい通過儀礼と言っても過言ではないだろう。
 あるいは、原発稼動において責任のある立場にある知事や地元自治体の長が、原子力村の“やらせ”で“操作された”とでも言いたいのか。冗談ではない。彼らはハナから態度は決まっていたのだ。

 この状況は、あまりにも日本的と言えるが、逆にその状況を利用することもできそうだ。あっちに負けずに、日本人の論理を活用して、反原発側からも“世論操作”しなくてはならないのかもしれない。
 東電、関電、そして原子力村で行われたもっと悪質な世論操作の実態を、マスコミはぜひ暴露し、また心ある方からの内部告発を期待したい。“世論操作”するための専門組織さえある原子力村である。そのこと自体でも糾弾できるのではないか。

 しかし本来は、どこにも捨て場もなく管理もできない放射性廃棄物の問題を隠すために、「核燃料は再処理して循環させることで、半永久的に使用できる夢の燃料」という幻想を植え付けようとする核燃料サイクルそのものを問題視しなくてはならないはずだ。
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by koubeinokogoto | 2011-08-27 09:35 | 原発はいらない | Comments(0)

人間らしく生きることを阻害するものに反対します。


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