幸兵衛の小言

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「日本原子力文化振興財団」を、早急に“仕分け”すべきである!

今日は、原発に関する複数の記事がニュースサイトに並んでいた。
 
 まず、「もんじゅ」関係。「仕分け」というコスト面を切り口にした決議なので、その危険性などからの論議ではないのだが、結果オーライな方向とは言えるかもしれない。とんでもない税金の無駄使いだ。時事ドットコムの該当記事

もんじゅ、予算縮減を=国会版仕分けで決議−衆院委
 衆院決算行政監視委員会は8日午前、国の予算の無駄遣いを洗い出す国会版「事業仕分け」の評価結果を決議した。原子力関連予算は、安全向上や放射性物質の最終処分に力点を置いた総組み替えを検討すべきだと指摘。高速増殖炉「もんじゅ」については「費用規模と技術的な実現性を国民に説明することは極めて困難」として、開発計画の妥当性の検証と予算縮減を求めた。
 決議は同委小委員会が先月16、17の両日、原子力関連予算など4事業を対象に実施した仕分け結果を基に行われた。評価結果を2012年度予算編成や執行に反映させるとともに、政府が取った措置を6カ月以内に同委員会に報告するよう要求している。(2011/12/08-13:45)



 一方、あまりよろしくないニュースとして「原子力協定」が参院外交防衛委員会で可決され、明日参院でも可決の見通し、とのこと。時事ドットコムの該当記事

原子力協定を可決=与党筆頭理事は退席−参院委
 参院外交防衛委員会は8日、ヨルダン、ロシア、ベトナム、韓国との原子力協定の承認案を民主、自民両党などの賛成多数で可決した。同案は9日の参院本会議でも可決される見通し。これにより承認手続きは終了し、4カ国との協定は来年1月にも発効する。与党筆頭理事を務める民主党の谷岡郁子氏は採決前に退席し棄権した。 
 野田佳彦首相は同委に出席し、「わが国の取り組み、教訓を踏まえてなお協力してほしいという国があるなら、できることをすることは国際的な原子力安全の向上に資する」と述べ、原発の海外輸出の必要性を強調した。
 谷岡氏は採決を棄権した理由について「党を裏切るか、福島の人々を裏切るかの問題だ」と記者団に語った。(2011/12/08-13:47)


 この協定は該当国への原発輸出の必要条件なので、今後輸出への動きが活発化することになる。誠に困ったものだ。

 他にも、汚染水の件、東電賠償支援の政府保証枠の件のニュースなどがあったが、文科省による腹立たしい“悪事”のニュースを紹介したい。毎日JPの該当記事

放射線教育:文科省、電力系財団に副読本委託
 文部科学省が日本原子力文化振興財団に作製を委託した放射線教育の副読本 文部科学省が、全国の小中高校生向けに新たに作った放射線教育の副読本を東京電力の西沢俊夫社長ら電力会社の経営陣らが役員を務める財団法人「日本原子力文化振興財団」(東京都港区)に作製の委託をしていたことが分かった。財団への委託は、東電福島第1原発事故前に入札で決定したが、同省は事故後も変更しなかった。電力業界とつながりの深い団体が教材作りに関与することに対し、識者からは「原発事故後の委託先としてふさわしくない」と批判の声が上がっている。

副読本の改訂事業は東日本大震災直前の3月9日に一般競争入札で行われ、同財団が約2100万円で落札した。従来の副読本には原発について「大きな地震や津波にも耐えられるよう設計されている」などの記述があったため、文科省は4月に使用を中止。新たな副読本を作製することにしたが、委託先は変更せず7月に契約内容を見直し、事業費も経費の増加に伴い約3700万円に増額した。

 同財団は原子力の平和利用の啓発普及を目的に掲げ、10年度は収入総額約12億円の約4割が経済産業省や文科省など国からの受託費だった。常勤の専務理事は関西電力出身で、非常勤の副理事長4人のうち、3人も元福島第1原発所長ら電力会社出身者が占める。非常勤理事には、西沢社長や関西電力の八木誠社長も名を連ねる。

 文科省の担当者は、事故後も委託先を変えなかった理由について「放射線の知見は変わらない」と説明。電力業界との関係についても同財団は「副読本の内容に影響はない」とコメントする。

 副読本は同財団が事務局を担い、放射線の専門家や教員ら13人による作成委員会が執筆・編集した。放射線の基礎知識や利便性に特化した内容となり、原発事故は前書きで触れただけだった。委員長の中村尚司・東北大名誉教授は「放射線について正しく知る観点で作った。内容は委員会が事務局から独立して学術的にチェックしている」と話す。

 これに対し、NPO法人「原子力資料情報室」の伴英幸共同代表は、副読本の内容について「放射線との共存が前面に出され、危険性への認識が甘い」とした上で、委託先についても「原発を推進するための組織が従来通り受託するのは、妥当とは思えない。原発事故への反省が足りない」と批判している。【木村健二】
毎日新聞 2011年12月8日 15時01分(最終更新 12月8日 15時46分)


 太字で、下記部分を再度引用する。
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「大きな地震や津波にも耐えられるよう設計されている」などの記述が
あったため、文科省は4月に使用を中止。新たな副読本を作製することに
したが、委託先は変更せず7月に契約内容を見直し、事業費も経費の増加に
伴い約3700万円に増額した。

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 こういう“感覚”は、正直なところ、我々市民には理解できないものだ。フクシマの後も、原発推進のための団体を外注先として、継続して「安全神話」づくりのための活動を行うため、我々の税金を上積みしていたのだ。
 そして、文科省の担当者が事故後も委託先を変えなかった理由として、「放射線の知見は変わらない」と言う説明には、呆れるばかり。「知見」を、“どう使うか”が、重要なのである。
 毎日が原子力資料情報室の伴さんのコメントを掲載したのは、なかなか良い選択だ。まったく伴さんの指摘の通りである。

 産官学の“原子力村”のやっていることの、ほんの一部であろうが、やはり“確信犯”として、それも国民の血税を使って彼らはこういった悪事を働いていることが分かる。だから、ほとぼりが冷めると、またぞろ理屈をつけて原発を擁護し、生き残らせようとするはずだ。

 この「日本原子力文化振興財団」のサイトで、「事業活動」は次のように記載されている。「日本原子力文化振興財団」のサイト

明るい文化社会の向上をめざし、幅広い事業活動をすすめています。
主な事業活動
● 内外情勢の調査研究
● 報道関係者を対象とする情報資料の作成、原子力講座の開催、取材協力
● 中学・高校の生徒や教育関係者を対象とする啓発普及活動の実施
(高校生対象の放射線実習セミナー、教育関係者対象の原子力講座等の開催)
● 地方自治体職員や議会関係者を対象とする原子力講座等の開催
● 一般市民との懇談会や原子力に関する情報資料の提供、質疑応答
● 科学技術週間や原子力の日記念行事の開催
● 国際交流の促進
● 原子力関係VTR、写真等資料の提供、貸出
● 各種広報素材(出版物、VTR)の作成、頒布
● 原子力施設見学会
● 放射線実習セミナー
● 講演会
● 講座・研修会
● 懇談会


 そもそも「原子力文化」って何?

 この財団は、その名も「原子力文化」という月刊誌を発行している。最新12月号に、10月21日に行われた「これからの原子力を考える」というシンポジウムの内容が掲載されていて、一部はサイトにも抜粋されている。

 パネリストは次の通り。
   

≪パネリスト≫
   ○石川 迪夫 氏 (日本原子力技術協会・最高顧問)
   ○吉岡 斉 氏 (九州大学副学長・教授)
   ○豊田 有恒 氏 (作家)   
   ○佐々木 康人 氏 (日本アイソトープ協会・常務理事)
   ○西尾 幹二 氏 (評論家)
   ○山名 元 氏 (京都大学原子炉実験所)
   ≪コーディネーター≫
   ○田原 総一朗 氏 (ジャーナリスト)


 ほとんど「朝まで生テレビ」もどき。このシンポジウムで、最近テレビで見かけなくなった石川迪夫が、とんでもない発言をしているのを紹介したい。同財団サイトの該当ページ

西尾 事故の1年前、原子力安全・保安院がすでに40年経過している福島第一原発に「さらに20年使えます」という保証を与えている。保証の中には電源の設置場所もあったはずです。電源が流されないように移動させろとか、津波の高さについてはすでに各方面から言われ、国会でも取り上げられていた。それにもかかわらず、原子力安全委員会も保証を与えている。
 この甘さは責任を追及されるべきではないか。誰がそんな保証を与えたのか。原子力安全・保安院の担当者と科学的保証を与えた学者は徹底的な責任追及がなされるべきです。日本のマスコミはどうして彼らを追及しないのか、と言いたいですね。
田原 なぜ40年からさらに、20年延ばしたのですか。
石川 原子力発電は、石炭、石油のように火で焚いて発電しませんから、傷み方が非常に少ない。そしてすべてのものを交換することができる。原子炉も交換することができる技術があります。技術的には100年と言ってもいい。
田原 60年どころか、100年でもいいと……。
石川 非常に古いタイプのものは、経済的な問題で代わっていくかもしれませんが、原子力発電所の機械設備全体を見た場合には、100年くらいはもつだろうと申し上げても間違いない。


 シンポジウムの体裁をとっていても、原発が「100年はもつ」などという石川迪夫の発言を掲載する雑誌や、副読本などの作成のために我々の血税が使われていると思うと、なんとも腹立たしいばかり。

 この「日本原子力文化振興財団」のことは、7月26日のブログの中でも少しふれたことがあるので、引用したい。2011年7月26日のブログ

 「原子力は安全」という、ほとんど宗教に近い刷り込みや洗脳が原子力村によって行われ、その安全神話に異を唱える者には攻撃や嫌がらせがあり、その者の周囲を金と権力で味方につけて、反原発を唱える人を“村八分”にしようとする。原子力村のメンバーである「日本原子力文化振興財団」で“洗脳マニュアル”を作成していたことも、週刊誌などで暴かれている。講談社「現代ビジネス」の該当ページ


 講談社の「現代ビジネス」の該当ページはまだ残っているので、興味のある方はご確認のほどを。

 「日本原子力文化振興財団」こそ、早急に“仕分け”されるべき組織であろう。
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by koubeinokogoto | 2011-12-08 16:01 | 原発はいらない | Comments(0)

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