幸兵衛の小言

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ようやく、食品の放射性セシウムに関する新基準が決まったが・・・・・・。

ようやく、食品の放射性セシウムに関する「暫定」基準が、「新基準」に替わるようだ。47NEWSの該当記事

放射線審、食品の新基準値案了承 4月から適用へ

 食品に含まれる放射性セシウムについての厚生労働省の新基準値案について、文部科学省の放射線審議会は16日、会合を開き「差し支えない」と了承する答申をまとめた。厚労省は4月から新基準値を適用する予定。

 一方で新基準値案は国産食品の大半が汚染されているとの仮定で算出し現行の暫定基準値よりも大幅に厳しくなっているとして、答申には「実際に比べて大きい汚染割合を仮定している」と意見も付けた。

 さらに基準値をわずかに上回る食品を食べても健康への影響はほとんど変わらないとも指摘し、地元生産者らの意見を最大限尊重して運用するべきだとの意見も付けた。
2012/02/16 12:40 【共同通信】


 NHKのサイトには、次のように書かれている。NHKのサイトの該当記事

食品の放射性物質 新基準に見解
2月16日 15時5分

食品に含まれる放射性物質の基準がことし4月から大幅に厳しくなることについて、国の放射線審議会は、食品の種類によっては流通が難しくなるものが出るおそれがあり、社会的な影響を最大限考慮すべきだとする見解をまとめました。

食品に含まれる放射性セシウムの基準値は、ことし4月から「一般食品」が現在の暫定基準値の5分の1の、1キログラム当たり100ベクレルなどと、大幅に厳しくなります。
これについて、厚生労働省から意見を求められた国の放射線審議会は、16日の会合で、新しい基準値は、実態よりも放射性物質による汚染を多めに見積もっており、これを多少上回ったとしてもリスクの上昇は僅かだとする見解をまとめました。
また、基準を厳しくすることで食品の種類によっては流通が難しくなるものが出るおそれがあり、社会的な影響を最大限考慮すべきだなどと指摘しています。
さらに、50ベクレルとなる乳児用食品と牛乳の新たな基準については「子どもへの配慮はすでに十分なされている」として、一般食品と区別することに疑問を投げかけています。
ただ、新たな基準そのものについては「差し支えない」として了承しました。
見解について、放射線審議会の丹羽太貫会長は「新しい基準値は、安全を確保するための配慮が十分なされているので、子どもへの健康影響を必要以上に心配したり、大人用と子ども用で食膳を2つに分けたりする必要はないことを母親たちに知ってほしい」と話しています。


 放射線審議会の丹羽太貫会長の、「新しい基準値は、安全を確保するための配慮が十分なされているので、子どもへの健康影響を必要以上に心配したり、大人用と子ども用で食膳を2つに分けたりする必要はないことを母親たちに知ってほしい」という発言、果たしてどれほど国民への説得力があるのか、疑問だ。

 この人は、京都の「五山の送り火」での陸前高田の薪問題の際、「仮に表皮を1キロ食べ、全て体に吸収されたとしても取るに足らない線量」と言っていた人。

 厚労省のサイトには、まだ「食品衛生法上の新基準値(案)」としているが、次のページから内容を確認することができる。厚生労働省サイトの「新基準値(案)」のあるページ

 これまでこのブログで、「暫定」とウクライナの基準を比較した表を紹介してきたので、「新基準」も並べてみる。
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■放射性セシウムに関する規制値比較(ベクレル/Kg、ベクレル/リットル)

         日本(暫定) 日本(新基準値)      ウクライナ
飲料水        200       10                       2
牛乳・乳製品    200      50                      100
一般食品        -      100
野菜類        500       -        ジャガイモ        60
                               野菜(根菜、葉菜)   40
穀類          500       -        パン・パン製品      20
肉・卵・魚・その他 500        -         肉・肉製品       200
                                魚・魚製品       150    
乳幼児食品              50                      40 
--------------------------------------------------------------------

 なお、何度か紹介しているウクライナの基準値の情報源は、今中哲二さんや小出裕章さんが所属する京都大学の「原子力安全研究グループ」のホームページである。「原子力安全研究グループ」HPの該当ページ

 新基準値は、暫定に比べて年間の被曝線量を5ミリシーベルトから1ミリシーベルトに設定を変更しているので、それぞれ厳しくなったのは当然なのだが、ちょっと疑問も残る。

 ウクライナでは日常食べる「ジャガイモ」「野菜」「パン」について、それぞれ60、40、20という厳しい基準を設定している。しかし、新基準は「米」に関して特別な基準を設定していない。厚労省サイトに参考資料もあるが、「米」のみを特別に扱うことはしていない。本当に、100ベクレル未満なら、毎日三食「米」を食べても年間1ミリシーベルト未満なのだろうか。この件は、もう少し調べれてみる必要がありそうだなぁ。

 また、「経過措置」があって、食品によっては4月以降も「暫定」基準がしばらく適用される。車は急に曲がれない、ということか。

 もちろん、農業、漁業、酪農など含め食品に従事する人たちや企業にとって、厳しい基準の適用は、日々の暮らしや業績への影響が少なくないだろう。しかし、放射能の被害は、政治や経済の都合を聞いてくれるわけではない。内部被曝は少なければ少ないにこしたことはない。すでに、多くの国民は自主規制をすでに始めている。「放射能ゼロ」を求める国民感情がマーケットを動かしているのが実態だろう。それを、“過敏すぎる”と非難することはできない。「ゼロベクレル」にこしたことはないのだ。

 どうしても主食の「米」が気になる。「米」にもウクライナの「パン・パン製品」と同様の20ベクレル相当の厳しい基準値をを設定する必要はないのか。
 あるいは、そうすると稲作農家は大打撃を受けるのか。それとも、すでに100ベクレルでも、今年の秋の米は基準を守るのが難しいのだろうか。その場合、政府はTPPを利用して、海外から「安全」な米を輸入するよう誘導するのだろうか・・・・・・。

 新基準を眺めながら、いろんなことを考えていた。それにしても、「100ベクレルで十分」と言いきる人達の言うことは、まったく信じられない。
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by koubeinokogoto | 2012-02-16 18:05 | 原発はいらない | Comments(0)

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