幸兵衛の小言

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大飯再稼動は、国民の生命や国土を掛け金にしたギャンブルでしかない!

福井県原子力安全専門委員会が、安全などないがしろにして、大飯再稼動を支援している。東京新聞のサイトTOKYO Webの該当ページ

福井県専門委 「大飯安全」報告書案 防災不備 問題視せず
2012年6月11日 13時56分

 関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働をめぐり、福井県原子力安全専門委員会は十日、福井市の県庁で会合を開き、政府の暫定的な安全基準を妥当と認めた上で、3、4号機の安全性を確認できたとする報告書案をまとめた。免震重要棟の建設や津波を防ぐ防潮堤の整備など先送りした抜本策は問題視しなかった。一部修正したうえで十一日午後、西川一誠知事に正式な報告書を提出する。

 知事は県議会やおおい町の時岡忍町長の意見を聞いた上で、地元としての結論を出す方針だが、専門家による安全性が確認されたことで、再稼働を容認する見通しだ。政府は知事の報告を待って、週内にも野田佳彦首相と関係三閣僚による会合を開き、再稼働を正式決定する。

 専門委による会合は四月十四日に政府が県に再稼働を要請して以来、五回目。

 出席した関電担当者が、大飯原発付近の斜面崩落の危険性や制御棒の挿入時間などについて安全上、問題ないとあらためて説明。経済産業省原子力安全・保安院の担当者も原発付近の「破砕帯」が活断層と連動しないと報告した。専門委はいずれも妥当と判断し、議論を打ち切った。

 報告書案は、政府が四月に示した暫定的な安全基準を「福島第一原発事故を通じて得られた知見や教訓を反映した多層的な対策」と評価。その上で、関電が実施した外部電源の耐震性向上や非常用電源の多重化、緊急対応の要員確保など計十一項目の対策に関して、安全基準を満たしていると結論づけた。

 事故時の災害拠点となる免震重要棟の建設やフィルター付きベント(排気)設備の設置、津波を防ぐ防潮堤の整備など、二〇一五年度に先送りした抜本策は「計画の進み方を確認する」と触れただけで問題視しなかった。

 委員長の中川英之福井大名誉教授は「五月に入って報告書の取りまとめ作業に入り、ようやく安全性を示すことができた」と話した。

 会合は公開予定だったが、用意した五十席を上回る一般傍聴希望者が集まり、「全員を入れろ」などと抗議したため、全委員が一時退席。会場を県庁内の別室に移し、約一時間遅れで始まった。一般傍聴は認めなかった。

<福井県原子力安全専門委員会> 行政上の権限はなく、県の諮問機関として、原発の安全性や原子力政策について独立的・技術的な立場から助言する。原子力工学や放射線医学の専門家ら10人と、地震工学と地質学に詳しい臨時委員2人の計12人の学識経験者で構成する。高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)のナトリウム漏れ事故を検証した県の委員会が2003年、常設の第三者委員会をつくるよう提言し、翌年8月に新設された。
(東京新聞)



 なお、この安全専門委員会は、本日11日午後に、報告書を知事に提出した。

 「会合は公開予定だったが、用意した五十席を上回る一般傍聴希望者が集まり、「全員を入れろ」などと抗議したため、全委員が一時退席。会場を県庁内の別室に移し、約一時間遅れで始まった。一般傍聴は認めなかった。」ことに対して、「美浜の会」他の団体は共同抗議声明を昨日発表している。
「美浜の会」サイトの該当ページ

2012年6月10日
共同抗議声明 (発行:18:30)

傍聴者を排除して別室で委員会を強行
私たちは福井県原子力安全専門委員会に抗議します


6月10日、福井県の原子力安全専門委員会は第74回委員会を開催し、関西電力の大飯原子力発電所3,4号機を再稼働させる安全性について審議しました。しかし、福井県民を含む市民の傍聴は一切認められず、委員、関係者とメディアのみが別室で審議を強行しました。

本日は69名の傍聴希望者が県内外から集まりましたが、福井県側は傍聴者を50名と限定し、抽選が行われました。本日閉庁日の福井県庁は会議室がいくつも空いているはずで、より大きな会場を委員会に用意することはできるはずです。また、以前には50名の定員を超える傍聴が認められたケースもありました。今回も傍聴希望の市民は、立ち見でもいいから傍聴を認めてほしいと訴えましたが、県側は抽選を強行しました。

抽選の結果傍聴を認められた市民は、残り19名の市民も傍聴させてほしいと専門委員会の中川委員長に訴えましたが聞き入れられませんでした。委員会開始予定を20分ほど過ぎた3時50分ごろ、委員は突然会議室を退出し別室に移動しました。その30分後、審議の開催を待つ市民に対して、原子力安全対策課の岩永課長が「会議は別室で行う。傍聴は認めない。この部屋から退去するように」と、一方的に通告しました。この時点で廊下には40名近くの機動隊・警備員が配置されていました。

このような状況で、破砕帯の問題、活断層の三連動問題、制御棒の挿入問題など安全性に関する重要な審議が市民の傍聴を排除して密室で強行されました。また、配布資料一覧のなかに福井県原子力安全対策課提出の資料として記載がある資料No.3「これまでの審議のまとめについて(福島第一原子力発電所事故を教訓とした県内原子力発電所の安全性向上対策について(大飯3,4号機の安全性について)) が傍聴者には配布されないことも遺憾です。

傍聴には福井県民をはじめ、京都北部、関西、東京から参加者がありました。このような福井県の原子力安全専門委員会の強行に私たちは抗議します。


サヨナラ原発福井ネットワーク
原発なしで暮らしたい丹波の会
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会
グリーン・アクション
再稼働反対! 全国アクション
福島原発事故緊急会議
みどりの未来
グリーンピース・ジャパン

連絡先団体:サヨナラ原発福井ネットワーク 山崎隆敏



 反対者や市民を締め出してまで、再稼動に突っ走っている「安全委員会」のメンバーの一部には、電力会社や原発関連企業からの献金があることを、以前次のように紹介した。

 3月25日の朝日新聞は朝刊一面トップで、下記の記事を掲載した。asahi.comの該当記事

福井県原子力委員に1490万円 電力側、5人に寄付

 全国最多の原発14基を抱える福井県から依頼され、原発の安全性を審議する福井県原子力安全専門委員会の委員12人のうち、4人が2006~10年度に関西電力の関連団体から計790万円、1人が電力会社と原発メーカーから計700万円の寄付を受けていた。朝日新聞の調べでわかった。

 政府は近く、停止中の原発の中で手続きがもっとも進む関電大飯原発(福井県おおい町)3、4号機の再稼働について福井県に同意を求め、県は県原子力委に助言を求める見通しだが、5人の委員が関電など審議対象と利害関係にあることになる。5人はいずれも寄付の影響を否定している。

 委員らの所属大学に情報公開請求し、大学を通じて研究助成名目で寄せられた5年分の寄付が開示され、委員にも取材した。



こちらが、同記事で紹介された寄付を受けていた先生達と、彼らの苦しい弁明。
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 こちらも以前に紹介したことのある、別冊宝島『日本を脅かす! 原発の深い闇』には、三島、西本を含む東大、京大、阪大人脈の教授達への原子力ムラからの寄付の詳細が書かれているので、関心のある方は同書をお読みのほどを。2011年7月16日のブログ

 あらためて、6月11日付け東京新聞の記事中にある「再稼動の流れ」という図をご紹介したい。
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 このプロセスでは、献金にまみれた原子力ムラの一員としか思えない委員を含む行政上の権限はなく、県の諮問機関の“お墨付き”があれば、地元町長や県議会の「意見」を踏まえ知事が政府に再稼動受諾意思を伝え、「首相と関係3閣僚」だけで最終決定ができることになる。

 誰が、そんなこと決めたの?
 
 「安全委員会」が機動隊・警備員を配置してまで「再稼動の安全性」を保障することは、民主的なこととは言えないだろう。

 しかし、彼らは議会制民主主義のタテマエから、議会や町長、知事に地元住人や県民の声が反映されている、とみなしているのだろう。そして、最終的には国民の負託を受けた政府が決めていいのだ、という開き直りがある。
 しかし、原子力から抜け出そうにも抜け出せない構造になってしまっている地元や、選挙での公約などどこふく風の民主党に、こんな大事な判断を委ねていいのか。万が一の事故には町の境界も県境も歯止めになるはずもない。「最大限の努力」を繰り返す野田ドジョウの言葉の空虚さは、昨年あの時期の菅や枝野の言葉と同じ重さしか感じられない。こんな学習効果のない政府に、我々の生命を委ねることは到底できない。

 そもそも、フクシマを踏まえた新たな原子力規制庁は、再稼動における新たな基準づくりを検討する役割もあるはずだ。

 6月9日の朝日新聞は、大飯原発直下に活断層がある可能性を指摘した。朝日新聞ASAHI.COMの該当記事

 
2012年6月9日7時7分
大飯原発直下に活断層の可能性 専門家指摘、関電は否定
 関西電力大飯原発の敷地内にある断層について、名古屋大の鈴木康弘教授(変動地形学)と東洋大の渡辺満久教授(同)が「活断層の可能性がある」とする分析結果をまとめ、再稼働前の現地調査の必要性を指摘している。関電は「活断層ではないと判断しており、再調査の必要はない」としている。

 関電によれば大飯原発の敷地には断層が15ある。最も長い1本(F—6断層)について、3、4号機の原子炉設置許可の申請時に掘削調査などをしている。

 鈴木さんらが当時の資料や航空写真を確認したところ、新しい時期に断層が動いた可能性を示す粘土が断層面にあることや、断層の上にある堆積(たいせき)物の年代が特定できていないことが分かった。鈴木さんは「関電の調査は不十分で、断層の活動を否定できる根拠がない」と話す。

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 何か起こった時に、「知らなかった」とか「認識不足だった」では済まされないのだ。

 大飯が「全電源喪失」への備えが出来ているとは、到底考えられない。原子力安全・保安院は原子力推進院となって、重要なチェック事項を端折ってしまっている。

「夏場の電力不足」キャンペーンにより、新規制庁発足を待たずに「政治的判断」による大飯の再稼動を許す「空気」が橋下らの「関西広域談合」のために強まっているが、日本はそれでいいのか・・・・・・。

 関西電力は、大飯再稼動がない場合の、他の電力会社からの融通や他社受電などを含む供給計画を出すことを拒否している。西日本の電力会社間の融通や、送電線の託送料を高くすることで参入を電力会社が拒んでいるIPP(独立系発電業者)などからの受電により、猛暑でも供給量は不足しないという試算もあり得るはずなのに、「再稼動ありき」で、産官学の原子力ムラは再稼動反対包囲網を突破しようとしている。
 融通や他社受電、節電による、原発再稼動なしの供給試算(シミュレーション)は、ぜひ大手マスコミで取り上げて欲しいものだ。今の政治的な事象のみを扱うだけではなく、関電が数字を出さない以上、データを元にした議論が必要だろう。市民と企業とが協力して節電することや、電力会社同士の融通や、託送料を改善しIPPによる発電量を増加させて関電の受電量を増やすことなどで原発再稼動は不要というシナリオを拒む人たちがいるのだ。
 今こそ、、ジャーナリズムに求められるは、現実的な試算を提示し、「これでも、再稼動が必要?」という疑問を突き付けることであろう。そういった指摘で生まれる議論にこそ、今後のエネルギー問題解決のヒントが見えてくるはずだ。

 原子力ムラは、そうした代替策の議論を封じ、あくまで短期的な目の前の問題として「今年の夏の電力不足」と脅しつづける。

 しかし、フクシマ以前にも、地震などの自然災害がない時でさえ、原発は間一髪の事故をたびたび起こしている。それらの原発は老朽化し危険性はますます大きくなっていることに加え、大震災以降に日本列島が乗る地盤は眠りから覚め大いなる胎動を続けている。日常的な震度3や4の地震に、実は「慣れ」てはいけないはずで、それは次なる大地震の前兆と考えるべきなのではないか。

 地震列島日本で原発を稼動させることは、常に事故を起す可能性を秘めた大博打であったことがすでに判明している。大飯の再稼動は、国民の生命、日本という国-その自然やあらゆる伝統や文化のすべて-を掛け金(チップ)にした、一部の愚かなギャンブラーによる博打でしかない。とても、そんな博打には自分の生命をチップとして差し出すことはできない。
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by koubeinokogoto | 2012-06-11 20:29 | 原発はいらない | Comments(0)

人間らしく生きることを阻害するものに反対します。


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