幸兵衛の小言

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政府の無策と政争にかまけて、福島の子どもたちの生命を脅かすな!

小沢一郎が野田ドジョウ民主党を見限って新党結成に動き出したようだ。増税のみありきの自民党との妥協の産物である法案への反対は当たり前だろう。
 しかし、政府の怠慢と政争が続いているうちに、福島の子どもたちの生命の危険性がどんどん高まっていることを、永田町も霞ヶ関の住人も何ら考慮しようとしていないように思える。

 あの山下俊一が、またとんでもないことをしている。週刊金曜日のサイトから紹介したい。
週刊金曜日ニュースの該当記事

異常数値が出る子どもを放置——山下氏の指示を黙認する政府に怒号
2012 年 6 月 20 日 5:56 PM

「放射能を年間一〇〇ミリシーベルト浴びても安全」などと、数々の問題発言を繰り返して福島県民の不信を買っている「県民健康管理調査」検討委員会の山下俊一座長が、子どもの甲状腺再検査を封じている問題で六月一日、衆院議員会館内で政府交渉が開かれた。

 県ではこれまで、一八歳以下の県民三万八一一四人の甲状腺検査を実施したが、うち三五・三%にあたる一万三四六〇人に五ミリ以下の結節や二〇ミリ以下の嚢胞が認められた。さらに五・一ミリ以上の結節や二〇・一ミリ以上の嚢胞が認められたのは一八六人に上り、二次検査の対象となった。

 ところが山下座長は今年一月、日本甲状腺学会会員に対し、この一万三四六〇人は「細胞診などの精査や治療の対象とならない」という理由で、事実上次の二年半後の検査まで保護者の追加検査の要求には応じないよう指示した。

 このため県内では、「なぜ二年半もの間、成長期の子どもの検査を求めないのか」といった批判が出ている。これを受け、環境団体FoE Japanなど市民団体が中心となり、政府の原子力災害対策本部生活支援チームの医療班員を招いて交渉することになった。

 交渉には、福島からの避難者ら三〇〇人が参加。席上、市民側が「異常が出ること自体おかしいのに、なぜ一万三四六〇人もの子どもたちを『異常なし』とし、経過観察もないまま二年半も放置するのか」「山下座長のセカンドオピニオンを封じるような指示は撤回させるべきだ」など、一八項目に上る質問や意見を突き付けた。

 これに対し政府側は、「国として答える立場にない」「専門的なところは県の検討委員会で進めている」といった回答に終始。山下座長の行為についても無視を決め込んだ。このため、会場から「無責任だ」「子どもの命がどうなってもいいのか」といった怒号が飛び、一時騒然となる場面もあった。

(成澤宗男・編集部、6月8日号)


 この政府交渉について、大手メディアが取り上げた様子はない。

 FtoEは、6月1日の政府交渉に先立つ案内で、次にように呼びかけていた。FtoEのサイトの該当ページ

福島の子どもたちを守ろう!県民健康管理調査のあり方~甲状腺検査を例に

★5月30日に予定していた政府交渉は、6月1日に変更になりました。ご注意ください

県民健康管理調査のあり方が問題となっています。
最近発表された子ども38,114人を対象としたの甲状腺検査では、386人の子どもに結節(しこり)が認められましたが、5ミリを超えないものについては、2年半もの間、経過観察なしで放置されてしまいます。

また、画像や医師の所見などが患者にわたされず、あろうことかセカンド・オピニオンを封じるような通知が、山下俊一・福島医大副学長から発せられています。

そもそも、影響がないことを前提とした県民健康管理調査では、子どもたちの健康は守れません。
これらの問題を問うため、原子力災害対策本部に対する交渉を行います。ぜひ、ご参加ください。



FtoEは、質問事項として次の内容をリストアップしていた。

◆福島県健康管理調査についての質問事項:

<甲状腺検査について>
福島県健康管理調査の4月時点での発表では、子ども38,114人を対象としたの甲状腺検査について以下の結果となっている。

A1:結節やのう胞がみとめられなかった人:24,468人(64.2%)
A2:5.0ミリ以下の結節や20ミリ以下ののう胞が認められた人:13,460人(35.3%)
(結節 202人、のう胞13,379人)
B:5.1ミリ以上の結節や20.1ミリ以上ののう胞が認められた人186人(0.5%)
(結節:184人、のう胞1人)
(福島県「県民健康管理調査」検討委員会資料より)

B以外の99.5%を異常なしとしている。A2とされた子どもが再検査を受けられるのは2年半後である。また、診断結果としては「A1」「A2」「B」のいずれに属するかのみが通知され、エコー画像や医師の所見がわたされていない。山下俊一・福島医科大学副学長は、甲状腺学会の会員宛に、問い合わせがあっても「追加検査は必要ない」旨を説明する趣旨の文書をだしている。多くの親たちが不安をかかえ、疑問を感じている状況である。

1.A2を異常なしとしてしまってよいのか。ある大きさ以下は問題がないとしてもよいのか

2.5.0ミリ以下の結節でもB判定とされた1名について、判断基準は何だったのか。

3.2年半後に再検査としているが、その間に経過観察は必要ないのか

4.診断画像や医師の所見が、受検者にも知らされないのは問題ではないか。積極的にセカンド・オピニオンを受けられる状況にすべきではないか

5.甲状腺機能を確認する血液検査は実施しなくてよいのか

6.B判定の子どもがうける二次検査はいつ何を行うのか

7.山下俊一氏によるセカンド・オピニオンを封じるような甲状腺学会員宛の文書に関しては、これをただちに撤回し、むしろセカンド・オピニオンを奨励すべきだと考えるが、ご見解はいかがか。

8.対照群(コントロール)をとるべきではないのか。

9.この検査結果に関して事故の影響の有無を検討しているか。

10.「9」を判断するにあたり、結果を地図に落とすマッピングであると考えられるが、そのような作業を行っているのか。その結果を開示させていたっだきたい。

11.子どもだけでなく、大人の検査も必要ではないか


 これらの質問に、政府側はまともな回答をしなかったようだ。

 成長段階にある子どもの放射能による被害の進行の速さは、すでに多くの日本人が知るところだろう。
 なぜに二年半も時間を空ける必要があるのか。コストセーブという言葉が思い浮かぶ。その政府の目論見を、山下俊一という人間をつかって操作しているのが、今の政府の実態なのではないか。そもそも山下俊一という男が、福島医大副学長に就任し、「県民健康管理調査」検討委員会の座長に未だに座り続けていることが、不思議なのである。

 この山下俊一については、昨年4月に朝日新聞の記事を紹介することで、その欺瞞性を指摘した。2011年4月18日のブログ
 ASAHI.COMにはまだ記事が残っていたので、あらためて引用したい。この当時の朝日は、山下に批判的ではなく、反原発も明確な状態ではないため、あくまでコメントの紹介というスタンスだ。ASAHI.COMの該当記事

汚染、「飛び地」状も セシウムの健康被害は未確認 チェルノブイリ事故
2011年4月8日11時6分

 1986年に起きたチェルノブイリ原発事故では、原子炉の試験運転中に大きな水蒸気爆発が起きた。10日間にわたり、放射性物質の大量放出が続き、原発から数百キロと極めて広い範囲に拡散した。福島第一原発の事故は、運転を停止した後に起きており、放射性物質が多く飛散したのは、避難地域を中心に限定的だ。

 旧ソ連政府などは、土壌のセシウム137の値が1平方メートルあたり3万7千ベクレル(100万分の1キュリー)を超えた地域を「汚染地域」、55万5千ベクレル(100万分の15キュリー)を超えた地域を「強制移住地域」とした。

 セシウム137は半減期が30年と長いため、土壌汚染の指標として使われる。

 国際原子力機関(IAEA)の報告によると、旧ソ連の汚染地域は約14万5千平方キロメートルと、日本の面積の約4割に上った。その地域に住んでいた住民数は、約600万人に上る。強制移住地域は、岐阜県の面積に匹敵する約1万平方キロメートルで、約27万人が対象となった。

 しかしこの汚染地域も風向きなど気象条件により、原発から同心円状ではなく、まだら状に広がっている。東側に400~600キロの範囲に、飛び地のように広がった地域もある。

 汚染地域に住み続けた人が86~2005年に受けた放射線量の積算値の平均は10~20ミリシーベルト。強制移住地域に住み続けた人の積算値は、50ミリシーベルトを超えたという。しかし、国際機関と共同でチェルノブイリでの健康調査を実施してきた山下俊一・長崎大教授(被曝〈ひばく〉医療)によると、セシウム137の影響を受けた健康被害は確認されていないという。

 山下さんは「現地の人は汚染されたキノコや野菜を食べ続け、体内にセシウム137を500~5万ベクレルぐらい持っている。しかし、何ら疾患が増えたという事実は確認されていない」と話している。



 今なら、とても「山下さん」などと朝日は書かないだろう。

 週刊金曜日のニュースから太文字であらためて抜粋。
政府側は、「国として答える立場にない」「専門的なところは県の検討委員会で進めている」といった回答に終始。山下座長の行為についても無視を決め込んだ。

 山下俊一という男が、チェルノブイリにおける放射能被害について、とんでもない大嘘をついていたことは、少し調べれば分かることだ。もし、その誤りを悔いて新たな使命に自らを捧げているならまだしも、未だにこの人は嘘をつき続けている。それが、人の生命に影響していることが大きな問題である。
 あえて言えば、山下俊一の暴挙を黙認することで福島の子どもたちの生命を危機に直面させている政府の無策は、まさに犯罪に等しい。

 政府の怠慢と政争が続くことで、福島の子どもたちの生命が危険にさらされている気がしてならない。大震災からの復興、フクシマの早期収束、放射能被害対策を最優先する政治は、いったいいつになったら行われるのだろうか。
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by koubeinokogoto | 2012-06-21 21:14 | 原発はいらない | Comments(0)

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