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幸兵衛の小言

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中谷や佐藤の元自衛官議員は、何のために考え、行動するのか。

 鴻池委員長の側でボディーガード的な役割を務めていた男。

 そして、前言撤回ばかりの防衛大臣。

 どちらも、元自衛官だ。
 
 彼らが戦争法案を巡る国会に登場することが、まるで戦前の国会のようだ、と指摘する記事を「HUNTER」から引用したい。

HUNTERの該当記事

軍人が主役 ― 国会はすでに戦前
2015年9月16日 10:00

 国会 集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案の審議が大詰めを迎える中、軍人政治家が国会で質疑を交わす光景に背筋が寒くなった。頭に浮かんだのは、白黒映像でしか見たことのない戦前の帝国議会。軍人や軍人出身の政治家たちが幅を利かせた時代のことである。
 「戦争ができる国」に向けてひた走る安倍晋三政権と自民・公明の姿は、まさに戦前の大政翼賛会。現在の国会の姿は、あらゆる意味でその頃と同じである。
 安保法案は、きょう16日にも強行採決される見通しで、武断政治の前に、この国の民主主義や70年間かけて築き上げられた「平和国家」が、一気に崩れ去ろうとしている。

元軍人が戦争法案を賛美する茶番

 戦前の内閣では陸軍、海軍からそれぞれ陸相、海相が閣僚に就任していたため、軍服姿が国会に登場するのが常。さらに、現役の軍人が国会の壇上に立ち、政党政治家を威圧していたのが当時の実情。武断主義で国を動かした結果が、昭和20年の敗戦である。

 こうした状況を二度と再現させてはいけなかったはずだが、戦後70年の節目にテレビの国会中継で映し出されているのは、軍人政治家が戦争法案を賛美する光景だ。

 14日、参院平和安全法制特別委員会で自民党を代表して質問に立ったのは佐藤正久参院議員。「ヒゲの隊長」として知られる元自衛官だ。答弁する防衛大臣はといえば中谷元氏。こちらも元自衛官である。

 経歴を調べてみると、中谷氏は陸上自衛官を4年間務めて政界入り、佐藤氏は20年以上を自衛官として勤務した後、参院議員に転身している。共に防大卒。先輩・後輩の仲である上、実働期間は違えど共に元軍人だ。

 中谷氏は、自衛官出身で初の防衛庁長官(2001年4月~2002年9月)。2014年12月に、防衛相として2度目の入閣を果たしている。佐藤氏は、自衛隊のイラク派遣で第一次復興業務支援隊長を務めた人物。「ヒゲの隊長」として有名になり政界に転じたが、実戦部隊の指揮官を務めた筋金入りの「軍人」である。

 現在、自衛官あがりの国会議員は中谷、佐藤両氏を加えて4人。あとの二人も自民党所属で、衆議院に中谷真一氏、参議院に宇都隆史氏がいる程度だ。

 数こそ少ないが、今国会の最終盤、主要な役を演じているのは防衛相である中谷氏と、参院自民の顔となった佐藤氏。元軍人が、そろって国の方向性に影響を与えているのは確かだ。

 中谷が昭和32(1957)年生まれ、佐藤は昭和35(1960)年生まれ。
 どちらも私より年下であるが、年齢は近い。

 昭和30年代生まれにとって、安保闘争を経験したのは兄や姉の世代であり、「遅れてきた世代-レイトカマ (Late Comer)ー-」などと形容されることもあった。

 だから、あまり政治的な思考は強くない世代、とも言える。
 子供の頃には、すでに、白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫の「三種の神器」を経た、カラーテレビ・カー・クーラーの「3C」の時代を迎えた。

 昔の言葉であるが、「ノンポリ」が大半、という世代と言える。

 当時、進学するにあたって防衛大学を選ぶ人の理由は、一つは経済的事情があっただろう。また、防大から民間企業に入る人も多かったが、自衛隊に進む人の多くは、いわば右翼的思考が背景にあったと言ってもよいかもしれない。
 しかし、その思想の背景に、確固として憂国の精神があったとは思えない。

 中谷、そして佐藤の二人は、果たして何を思って防大に進み自衛官になったのか。

 中谷は、高知出身で、祖父貞頼が警視庁を経て弁護士、衆議院議員を務め、実業家として日活社長なども経験した人だ。

 Wikipediaによると、彼は次のような政策の人であるらしい。
・日本の核武装については、将来にわたって検討すべきでないとしている。
・選択的夫婦別姓制度の導入に反対。
・憲法9条の改正に賛成しており、集団的自衛権の行使にも賛成している。
・内閣総理大臣が靖国神社に参拝することに関して「問題ない」としている。
・村山談話、河野談話については「見直すべきでない」としている。


 「ヒゲの隊長」の政策は次のようなものらしい。
・自衛隊の国軍化を主張
・憲法改正に賛成。
・集団的自衛権の行使を禁じた政府の憲法解釈を見直すことに賛成。
・日本のTPP参加に賛成。
・日本の核武装について国際情勢によっては検討すべきだとしている。
・村山談話および河野談話について、いずれも見直すべきとしている。
・選択的夫婦別姓制度の導入に反対。

 政策に違いはあるが、二人とも戦争法案を実現させようとする自民党の重要人物であることは確かなのだろう。

 彼等は、いったい、何を守ろうとしているのだろう。

 
 入隊前の信条はともかく、自衛隊では「国のため」という思いは強かっただろう。

 しかし、今現在彼らがしていることは、果たして国のためなのか・・・・・・。

 国会前デモに参加している泥憲和さん達元自衛官は、間違いなく国民の立場で戦争法案を語っている。
 ちなみに、泥さんは昭和29年生まれ、同じレイトカマー世代だ。
 
 同じ元自衛官でも、中谷、佐藤は国会議員となったことで、国や国民よりも、自分たち自民党のボスの子分としての役割を果たすことが大事らしい。

 昨今では、右翼思想の人たちは、一人一人が強固な信念や思想を持っているのではないからだろう、表層的に同じような考え方の他人と群れたがるようだ。

 中谷、佐藤、そして安倍は、そういった群れているだけの人たちで、実に表面的な軍国主義者だと思う。ポツダム宣言を知らない、なんてぇことからも分かる。

 彼らに、命を賭けて国民を守るなどという精神は、まったく存在しない。
 まずは、自分たちの群れである自民党のために行動するだけである。
 その背景には、もちろん、政党助成金などの金のため、という本音が存在する。

 レイトカマー世代は、兄や姉に当る団塊の世代のような子供の頃からの競争の荒波を受けずに育っていて、上の世代からは、生ぬるい奴、と思われるむきがある。
 しかし、その分、熱に浮かされるだけではない、知性的な面もあるはず、と勝手に私は思っている。

 しかし、少年から青年に向けて心身の鍛え方が足りなかった世代であることは間違いがなく、考え方が中途半端で精神的にも弱い分、群れたがる者が多いのも事実だろう。

 しかし、何に対して群れるかは、人それぞれだ。

 戦争することで群れてはならない。

 同じレイトカマーの世代として、あまりにも情けないぜ、元に正久、そして晋三よ。

 レイトカマーの意味通り、君たちの考えは、時代に遅れているぞ!


 今、もっとも頼りになるメディアは、岩上安身さんのIWJ(Independent Web Journal)。

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal
Commented by YOO at 2015-09-18 00:32 x
朝からの国会中継にじれて、昨日2時から国会前に行きました。
豪雨の中、大変な数の方達と一緒に声を上げて来ましたが、4時半に強行採決の事を知りました。
予想はしていましたが、あまりの強引さにあきれてしまいました。
話はちょっと替わりますが、幸兵衛様は最近の選挙結果に不審を感じる事はありませんか?

Commented by koubeinokogoto at 2015-09-18 08:53
>YOOさんへ

国会前デモへの参加、行けなかった国民の一人としてお礼を申し上げます。
ありがとうございます。

山形市長選などの結果のことですよね。
あまり深くは考えていなかったのですが、胡散臭さがある、ということですね。
少し調べてみたいと思います。
Commented by ほめ・く at 2015-09-21 09:40 x
安保法案の成立に伴い軍拡が進むのは間違いありません。利益を得るのは軍需産業に関わる企業です。軍需産業-防衛省の官僚-防衛族議員という三角同盟の利益代表が中谷や佐藤です。彼らは元々国を守るなどというのは建前で、自分たちの利益のために行動しているに過ぎません。
国会で決めた法律は国会で廃止することが出来ます。今後の選挙で賛成議員を落とし、一人でも多くの反対側の議員を増やすことが大切だと思います。
Commented by koubeinokogoto at 2015-09-21 11:47
>ほめ・くさんへ

おっしゃる通りだと思います。
経団連も現在の武器商人たちが幹部を占めており、決して、日本全体の経済を代表するものでも、何でもない。

法案成立後の、国会前でのSEALDsによる「選挙へ行こうよ!」の声が、今後に明るい希望を抱かせます。

問題は、メディアですねぇ。
朝日、毎日、東京なども、昨年の閣議決定からの時間を考えると、決して褒められるものじゃない。

まず、勝算があるかどうか別にして、まず違憲訴訟で盛り上がりたいですね。

そうやって、今の熱を適度に維持しながらの来年の選挙、実に楽しみです。
Commented by sheri-sheri at 2015-09-22 11:53
朝日を何十年と愛読していましたが、ここ驚くほどキレがわるくなり面白くありません。かえって地方紙、南日本新聞の方がよっぽど、正攻法で糾弾しています。もうこれから地方紙のみ読もうかと。・・・メディアは、国から払い下げられた一等地に本社があると聞きました。それで、言いたいことも言えない、書きたいいことが書けないのってほんとでしょうか・・・・・?
Commented by koubeinokogoto at 2015-09-22 12:33
>sheri-sheriさんへ

朝日は従軍慰安婦報道問題が、まだ尾を引いていることと、内閣への忖度なのか、実に切れ味が悪くなりました。
3.11直後の鋭さは、いったいどこへ行ったのか・・・・・・。

地方紙は、政府からの庇護も恫喝も少ないからでしょうが、まだ、自由な空気が残っているように思います。
地元に密着、という意識も、記事に反映しているのでしょうね。
国会中継をYahooに頼る時代・・・籾井のNHKはあまりにもだらしがない。
受信料不払い運動が起こっても不思議はないのですが、日本人は、良くも悪くも、やさしいんですね。
Commented by sheri-sheri at 2015-09-22 23:06
まったくです。うちもテレビが壊れたとかなんとかして、不払いしたいくらいですが。・・・しかし、NHKの真っ当な職員の方達は気の毒ですね。こういうご時世で、悔しい想いや切ない思いをしてる方々もおおいでしょう。しかし、一回離れた視聴者の心を引き付けるにはやはり、毅然と時代を見据え逆風にも立ち向かう姿勢でしょうね。それなら皆が応援します。シールズのように。・・・
Commented by koubeinokogoto at 2015-09-23 09:37
>sheri-sheriさんへ

sheri-sheriさんもご覧になった広島に投下された原爆の番組など、NHKスペシャルには好企画もあります。
NHKだから出来る、という番組もあるので、肝心なところで腰が引けているのが、残念です。
やはり、トップが代わらないとだめなのでしょう。
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by koubeinokogoto | 2015-09-17 12:25 | 戦争反対 | Comments(8)

人間らしく生きることを阻害するものに反対します。


by 小言幸兵衛