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幸兵衛の小言

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 東京ディズニーランド(TDL)に勤務していた女性二名が、パワハラを訴えている裁判の第一回口頭弁論があったことを、いくつかのニュースで知った。

 共同通信の47NEWSから引用する。
47NEWSの該当記事

TDL着ぐるみ訴訟で初弁論
過重労働、パワハラ争う

2018/11/13 13:16
©一般社団法人共同通信社

東京ディズニーランド(TDL、千葉県浦安市)でキャラクターの着ぐるみを着て、ショーなどに出演していた女性契約社員2人が、過重労働やパワーハラスメントで体調を崩したとして運営会社「オリエンタルランド」に計約755万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が13日、千葉地裁(阪本勝裁判長)で開かれ、同社側は請求棄却を求めた。

 訴状によると、2人のうち29歳の女性は2015年2月に雇用され、重さ10~30キロの着ぐるみ姿でパレードやショーに出演。17年1月、腕に激痛が生じ「胸郭出口症候群」と診断され休職している。労働基準監督署は同年8月、業務との因果関係を認め労災認定した。

 一方、38歳の女性は08年4月に雇用された。13年ごろから複数の上司にパワハラを受けたと主張。「死んでしまえ」「30歳以上のばばあはいらねえんだよ」などの暴言もあり、心療内科に通院することになったとしている。

 この女性は首の負傷で今年夏ごろに労災認定を受けたという。13日の意見陳述で、29歳の女性は、体調が悪くなった時も「新入りが休みたいとは言えなかった」と述べ、38歳の女性は「窓も開かない閉鎖された空間でパワハラやいじめがあった」と訴えた。

 オリエンタルランド広報部は「係争中の案件のためコメントは差し控える」とした。

 オリエンタルランンドの「請求棄却を求める」という態度や、「コメントは差し控える」という広報部の言葉、実に、がっかりだ。

 団体交渉を重ねてきたものの、こういう事態に至ったようだが、なぜ訴訟にまで至る前に、二人の女性と和解できなかったのか。

 弁護士ドットコムからも引用する。
弁護士ドットコムの該当ページ

2018年11月13日 12時02分
ディズニーパワハラ訴訟、初弁論でキャスト「夢の国に未来はない」と悲痛の訴え

東京ディズニーランド(千葉県浦安市)で着ぐるみをかぶってショーなどに出演していた契約社員の女性2人が、過重労働やパワハラで心身に苦痛を受けたなどとして、運営会社オリエンタルランドに対し、計約755万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が11月13日、千葉地裁(阪本勝裁判長)で開かれた。会社側は答弁書で請求棄却を求めたが、認否については保留している。

意見陳述に立った女性2人は「夢の国に未来はない」「仕事内容を外部に話してはいけなかったため、友達や家族に話すこともできなかった」と訴えた。

●「ゲストの笑顔に会いたい」と訴え

女性(29)は意見陳述で、捻挫や熱があっても通常どおり働かなければならない過酷な現場について振り返った。2016年11月ごろから左腕が重くなりはじめていたが、休む場合には代わりを見つけなければならず、出演し続けていたという。「やりがいがあっても怪我をしたら終わり。世界に誇れるディズニーとして、キャストが人としても大事にされるよう裁判に夢を託しました」と訴えた。

また、もうひとりの原告である女性(38)は、ディズニーで働くことが中1からの夢だった。ダンスや芝居を磨き、24歳でようやく憧れの仕事につくことができ「無我夢中だった」と振り返る。しかし、入社当時から厳しい上下関係といじめがあり、「やりたい役があるなら、上司に気に入られるように」と言われたこともあったという。

13年1月には、来場客と記念撮影などを行う「グリーティング」中に客(成人男性)から故意に右手薬指を反対側に折られて負傷したという。その後、グリーティングに当たっていると、恐怖でフラッシュバックし、過呼吸を起こすようになった。それでも上司は「次に倒れたら辞めてもらう」と取り合ってくれなかったという。

女性は「このまま我慢しても限界がくる。この仕事が好きで、ずっと続けたい。ゲストの笑顔に会いたい。安心して働ける職場が私の夢です」と涙ながらに訴えた。

●「ゲストの夢を壊す」と苦悩

口頭弁論後、女性と代理人、女性が所属する「なのはなユニオン」などが弁護士会館(千葉市)で会見を開いた。女性2人は裁判を起こすことで「ゲストの夢を壊す」と苦悩しながらも、職場環境の改善を求めて、裁判に踏み切ったという。

女性(29)は「出演者であることを公言することで、『夢を壊した』とされ、現場に戻ることはまず難しいと思っている」としながら、「少しでも長く働き続けられる環境に変わることが願い。裁判を起こすことはとても勇気が必要だったけれど、声をあげることが、現場でよくしてくれた方への恩返しと信じたい」と語った。

また、女性(38)も「夢を守るため」裁判を起こすことを躊躇したという。しかし、上司にいじめを相談しても変わらず、相談したことでよりひどくなっていったことから、「このまま耐えるだけではこの先も何も変わらない」と訴訟に打って出ることを決意した。

ゲストの笑顔やありがとうという言葉に助けられ、どんなことにも耐えることができた。しかし、毎日悪口が飛び交う職場でいじめに耐えられず、仕事は好きなのに辞めていく同僚を見ていると「この職場環境で最高のパフォーマンスができるのか疑問に思った」という。

女性(38)は「相変わらずディズニーの世界が大好きで、この仕事をずっと続けたいし早くゲストに会いたい。裁判することは怖い。でもディズニーが悪いのではありません。安心して働ける職場になってほしい」と語った。

 このお二人は、裁判に至るまで、ずいぶんと自問自答したことだろう。

 その複雑な心情は、「ディズニーが悪いのではありません」という言葉に象徴されている。
  
 どんな仕事も、体調が悪くて休みたくても、代りの人がいそうもないなら、つい無理をしてしまうと思う。
 しかし、心身ともに無理が重なれば、とても「夢」を売る仕事などできるはずもない。

 契約社員であろうが、社員。彼ら、彼女たちが働きやすい環境をつくることで、初めて、お客さんに「夢」を売ることができるはず。

 キャストが素顔を晒すことの重大性を、このお二人は十分に分かった上で、辛抱の限界を超えたために、苦渋の決断をしたのだと察する。
 
 しかし、会社側はというと、こういう行動に出ている。
 引用を続ける。

●弁護士「身分に影響すると言わんばかりの書面」

代理人の広瀬理夫弁護士によると、会社側から原告側に対して情報管理の徹底に関する社内ルールを守るよう求める内容の書面が届いたという。

廣瀬弁護士は「この裁判の直前になって、秘密事項や会社の業務の内容の詳細について話すとあなた方の身分に影響すると言わんばかりの書面が送られてきた。異常な状態だ」と指摘した。

会社は団体交渉の中で、「労働災害に認定されたことは認めるが、労働災害認定=安全配慮義務違反があったということではない」と主張しているという。


 最後の会社側の発言、なんとも残念だ。

 今回の訴訟におけるオリエンタルランドの対応は、「ディズニー」というブランド・イメージをも落としかねない。

 企業には、それぞれに「売り物」がある。

 オリエンタルランドは、いったい何を売る企業なのか・・・・・・。

 お客に「夢」を売る企業だとするならば、まず第一に、社員の夢を大事にする企業でなければならないと思う。

 10年の職歴のある女性の、「相変わらずディズニーの世界が大好きで、この仕事をずっと続けたいし早くゲストに会いたい。裁判することは怖い。でもディズニーが悪いのではありません。安心して働ける職場になってほしい」という言葉を、会社側は真摯に受け止めて欲しいと思う。

 甘い、という指摘もあるかもしれないが、私はこう思う。
 彼女の「夢」を壊さないようにすることこそ、子供たちの「夢」を大事にすることにつながるのではないだろうか。

by koubeinokogoto | 2018-11-13 21:05 | 責任者出て来い! | Comments(2)

人間らしく生きることを阻害するものに反対します。


by 小言幸兵衛