2019年 03月 06日
総理を支配する闇の集団(1)ー幕蓮著『官邸ポリス』より。
森友学園の籠池前理事長の補助金詐欺疑惑に関し、今日6日から公判が始まった。
籠池氏は、「国策捜査」として、徹底的に戦う姿勢を見せている。
安倍政権は、モリカケ問題は、もう終わったことにしようとしているが、とんでもない。
これから始まるのだ。
幕蓮著『官邸ポリスー総理を支配する闇の軍団』(講談社)
モリカケ問題への対応を含め、政府を支える闇の組織を、元警察庁キャリア官僚が内部告発した本として話題になったのが、昨年末発行された『官邸ポリスー総理を支配する闇の軍団』だ。
著者は、幕蓮というペンネームで、巻末のプロフィールには、「東京大学法学部卒業。警察庁入庁。その後、退職」とだけ記されている。
Amazonには、多くの否定的なレビューが投稿されている。
それだけ、この本の帯にある「92%は現実」を裏付けていると私は思う。
主要登場人物の仮名と、実際の人物と思われる名を並べてみる。
内閣官房副長官 瀬戸弘和--->杉田和博
内閣情報官 工藤茂雄 ------->北村滋
警察庁総括審議官 野村覚--->中村格
実名の三人、ここ数年、いろんな場面でネットに登場する。
さて、森友学園問題の部分を引用したい。
まさに「国策捜査」の実態はこうだったのか、と思わせる内容。
なお、本書では、盛永学園で門池理事長、となっている。ちなみに、首相の名は、多部。
ということで、この後、“闇の集団”は、盛永学園の銀行口座や門池夫妻の個人口座を調べ、どの口座にもまとまった金がないことを確認。クレジットの信用調査もブラック分類になっていることが判明。
次に、工藤調査官の命令で、内閣情報調査室(内調)の調査官を門池の息子を訪問させた。
藁をもつかむ思いの門池(籠池)陣営が、まんまと嵌められ、その醜態をメディアに晒した。
たしかに、あのパフォーマンスは、印象を大いに悪くしたなぁ。
澤村は、“闇の集団 官邸ポリス”の若手メンバー。奥田は新聞記者で、澤村とは恋仲になっている女性。
こうして、官邸ポリスの工作の末、2017年7月31日に、夫妻は大阪地検特捜部に補助金適正化法違反の疑いで逮捕された。
そして、異例と言える十ヶ月に及ぶ収監。
籠池前理事長が「国策捜査」と言うのは、まさに、このことであろうと思える内容だ。
この本からは、あと何度かご紹介するつもり。
本書では、多部政権に反対する何人もの人が官邸ポリスによって罠を仕掛けられ、政権にとって都合の良い人物には、官邸ポリスによって、犯罪モミ消しがあった。
“92%”の現実と思える部分について、このシリーズを続ける予定。
籠池氏は、「国策捜査」として、徹底的に戦う姿勢を見せている。
安倍政権は、モリカケ問題は、もう終わったことにしようとしているが、とんでもない。
これから始まるのだ。
幕蓮著『官邸ポリスー総理を支配する闇の軍団』(講談社)
モリカケ問題への対応を含め、政府を支える闇の組織を、元警察庁キャリア官僚が内部告発した本として話題になったのが、昨年末発行された『官邸ポリスー総理を支配する闇の軍団』だ。
著者は、幕蓮というペンネームで、巻末のプロフィールには、「東京大学法学部卒業。警察庁入庁。その後、退職」とだけ記されている。
Amazonには、多くの否定的なレビューが投稿されている。
それだけ、この本の帯にある「92%は現実」を裏付けていると私は思う。
主要登場人物の仮名と、実際の人物と思われる名を並べてみる。
内閣官房副長官 瀬戸弘和--->杉田和博
内閣情報官 工藤茂雄 ------->北村滋
警察庁総括審議官 野村覚--->中村格
実名の三人、ここ数年、いろんな場面でネットに登場する。
さて、森友学園問題の部分を引用したい。
まさに「国策捜査」の実態はこうだったのか、と思わせる内容。
なお、本書では、盛永学園で門池理事長、となっている。ちなみに、首相の名は、多部。
事実はどうであれ、このままでは総理の印象が悪化するばかりだー瀬戸副長官は、大阪府警の毛利本部長に直接、電話した。
「門池を黙らせられないか?」
毛利本部長は、それまでの盛永学園に関する情報を整理して、門池周辺への聞き込みを強化した。すると、塚田幼稚園が教員の人数を偽り、補助金を不正受給している疑惑が浮上した。それは、瀬戸副長官に伝えられ、当然、工藤情報官以下の内調メンバーにも情報共有された。
そして2017年3月、当該補助金の不正受給疑惑が新聞で報道された。
しかし一方で、財務省の佐藤理財局長が、国有地売却について「財務官として、価格を提示したことも、先方から買いたいと希望があったこともない」と国会答弁していた。
既に、Sを通じて近畿財務局が作成した書類を入手し、それらに目を通していた瀬戸や工藤は、佐藤局長の答弁に冷や冷やしていた。しかし、財務省の答弁に意見を言うわけにもいかず、不安に思っていたところ、四月に入って大阪地検が、財務省職員らに対する告発を受理した。そうして国が不当に安い価格で国有地を売却したとする背任容疑で捜査を開始し、その後、証拠隠滅や公文書等毀棄などの告発も受理した。
不正受給疑惑が報道された後も、むしろ財務省が世間の批判を浴び出したことに浮かれて、門池の放言は止まらなかった。野党も門池の胡散臭さに気づきつつも、多部政権を攻撃する好材料と考え、連日、話題にした。もうこうなれば、最後の手段だ。
-門池に、「なか」に入ってもらうしかない。
盛永学園は寄付金集めに失敗したし、財政的には余裕がないはずだ。それを確認すれば、仕掛けられる。
ということで、この後、“闇の集団”は、盛永学園の銀行口座や門池夫妻の個人口座を調べ、どの口座にもまとまった金がないことを確認。クレジットの信用調査もブラック分類になっていることが判明。
次に、工藤調査官の命令で、内閣情報調査室(内調)の調査官を門池の息子を訪問させた。
門池側としても、何か手打開策が欲しかったので、すぐに面会した。その際、清水調査官は、「内閣官房 調査官」という名刺を渡し、内閣官房を代表してお願いするために来たのだと伝え、次のように依頼した。
「もし本当に総理夫人が100万円を寄付していたとしても、万が一にも、返しに来るようなパフォーマンスはしないでください。これ以上、混乱しても困るので、その点は絶対にお守りください。それだけをお伝えするために、大阪まで来ました」
ところが案の定、6月21日に、突如、上京した門池は、恵子夫人が経営する居酒屋を訪れた。金を返したい、と言う。
(中 略)
想定通り、門池が用意した、白い紙の束を一万千札で挟んだ偽の100万円の札束が、テレビカメラに収められた。澤村から事前に耳打ちされていたので、現場に居合わせた奥田麗も、その場面を見た。それを各紙が記事化したため、門池の信頼を完全に失わせることに成功した。
門池は「嵌められた」と思っただろう。
藁をもつかむ思いの門池(籠池)陣営が、まんまと嵌められ、その醜態をメディアに晒した。
たしかに、あのパフォーマンスは、印象を大いに悪くしたなぁ。
澤村は、“闇の集団 官邸ポリス”の若手メンバー。奥田は新聞記者で、澤村とは恋仲になっている女性。
こうして、官邸ポリスの工作の末、2017年7月31日に、夫妻は大阪地検特捜部に補助金適正化法違反の疑いで逮捕された。
そして、異例と言える十ヶ月に及ぶ収監。
籠池前理事長が「国策捜査」と言うのは、まさに、このことであろうと思える内容だ。
この本からは、あと何度かご紹介するつもり。
本書では、多部政権に反対する何人もの人が官邸ポリスによって罠を仕掛けられ、政権にとって都合の良い人物には、官邸ポリスによって、犯罪モミ消しがあった。
“92%”の現実と思える部分について、このシリーズを続ける予定。
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by koubeinokogoto
| 2019-03-06 22:24
| 今週の一冊、あるいは二冊
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